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【全文】衆議院 内閣委員会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年7月15日)

2026年7月15日に衆議院 内閣委員会で行われた質疑における、チームみらい 幹事長・高山聡史の質問と、各答弁者による答弁を全文書き起こしたものです。

質問者=チームみらい 幹事長・高山聡史
答弁者=小野田紀美 内閣府特命担当大臣、松本尚 デジタル大臣


1. フィジカルAIの社会実装と供給網のボトルネック解消

高山聡史
チームみらいの高山聡史です。本日は、まず、昨日閣議決定されたAI基本計画の改定、その中でもフィジカルAIについて小野田大臣に伺います。

まず、このAI基本計画が半年サイクルで改定されていること、これは政府の時間軸からすると異例とも言われていますが、技術の進展の速度に計画を追いつかせるという意味では大変意義深いことで、実際に計画をアップデートされたことに対し、まず評価したいと思います。

今回の改定計画では、フィジカルAIをバーティカルAIと並ぶ日本の勝ち筋として戦略の重点に位置づけ、成長戦略では2040年度までに官民で10.5兆円の投資が想定されています。その上で、本日は、この計画が成果に結びつくかどうかを分ける二つのボトルネックについて伺います。一つは社会実装の場、もう一つは部品のサプライチェーンです。

まず第一に、社会実装の場です。AI基本計画でも実証の促進、事業や産業への先導導入の支援を掲げていますが、フィジカルAIは実環境のデータで賢くなる技術ですので、動かす場のない国は開発力そのものを持てません。介護、物流、建設、防災などニーズの高い現場を模した実環境の実証基盤の整備や、規制のグレーゾーンの解消などが不可欠です。

第二に、サプライチェーン。フィジカルAIにおけるAI主権は、計算資源やモデルにとどまらず、部品にまで及ぶと考えます。わが国では、精密減速機、サーボモーター、力覚センサーといった基幹部品で強みを持つ一方、エッジAI半導体や磁石原料など、川上にはチョークポイントもございます。こうした社会実装の場づくりと部品レベルでのサプライチェーンの強靱化、この二つはフィジカルAIへの投資を確実に成果へ結びつけるための土台になると考えております。

大臣は、この二つのボトルネックについてどのような認識をお持ちか、そして、今回の改定計画の下で政府としてどのように取り組んでいかれるのか、見解を伺います。

小野田紀美 経済安全保障担当大臣
ありがとうございます。ご紹介いただいたように、昨日、第二期となるAI基本計画を閣議決定したところでありますが、フィジカルAIを日本の勝ち筋の一つに位置づけ、重点的に取り組むこととしました。これは、今後、フィジカルAI、特にAIロボティクスが多様な現場で活用されることが期待され、市場も大きく成長することが見込まれることから、日本の強みである現場力が生かせるとの考えに基づいております。

政府が5月末に改定したAIロボティクス戦略では、製造、介護、物流などの18の分野において2040年までに1,000万台のAIロボットを導入することを目標に掲げ、そのうち、製造、物流、建設・土木、建築、小売、警備、この6分野を先行的に社会実装を進める分野として位置づけております。この目標の実現に向けて、同戦略では、AIロボットの導入を進める上で対応すべき市場課題、技術課題、制度課題を整理した実装ロードマップを策定しておりまして、これに基づいて分野ごとにきめ細かく取り組んでまいりたいと考えます。

また、社会実装の加速と併せて、委員ご指摘の国産、産業の競争力とサプライチェーンの強靱化、これを確保する観点から、同戦略においては、AIロボットや重要な機器、部品の設計、製造能力の強化を掲げておりまして、これらを一体的に推進してまいります。

今月10日に開催された人工知能戦略本部において、高市総理より、フィジカルAIについては、赤澤大臣が、関係省庁と連携し社会実装を促進するための国産の開発基盤の構築、AIロボットの研究開発、量産投資や導入支援、AIロボティクスの世界的中核拠点の早期創設を進め、ロボットの社会実装を加速するよう指示があったところです。

AI政策を取りまとめる内閣府としても、経産省を始めとする関係省庁と連携し、必要な施策をしっかり推進してまいりたいと考えます。

高山聡史
ありがとうございます。今回のAI基本計画のアップデートの一つの目玉になると思いますので、赤澤大臣そして経産省ともご連携をいただきまして、ぜひ積極的なお取り組みをお願いいたします。

2. 政府の情報発信における真正性と到達性の担保

高山聡史
次に、テーマを移しまして、後半は、守り、すなわち政府の情報発信をどう守るかについて松本大臣に伺いたいと思います。

今日、サイバー攻撃の対象は、システムの破壊や情報の窃取にとどまりません。狙われているのは政府への信頼そのものでもあると思います。政府機関に成り済ました偽サイトやフィッシング、公式アカウントの成り済ましは後を絶たず、生成AIの普及によって政府の記者会見などの動画も簡単に偽造できる時代を私たちはすでに迎えております。

そこで、私は、政府の情報発信には二つ、大事にすべき要件があるというふうに考えます。一つは、国民がこれは本物の政府の発信だと確認できること、いわゆる真正性でございます。もう一つは、その情報がすべての国民にきちんと届くこと、いわば到達性です。

サイバー攻撃や重要インフラの障害が起きたときに、高齢者、障害のある方、日本語以外を母語とする方など、情報が届きにくい方々こそ、偽情報に最も脆弱な層であるとも考えられます。本年10月にはサイバー対処能力強化法が本格施行され、重要インフラ統一基準も施行されます。まさに今、こういった備えを固めるべき局面であると考えます。

そこで、大臣に伺います。

第一に、真正性について、政府への成り済ましの発生状況と対処体制を確認するとともに、政府ドメインの管理徹底、政府が発信するコンテンツに電子署名やコンテンツ来歴証明といった本物であることを技術的に証明する仕組みの導入を、国家サイバー統括室としても検討課題として積極的に検討すべきではないかという点。

第二に、到達性について、代替チャネルの確保、政府横断の訓練、危機時に国民が参照する政府ウェブページの情報アクセシビリティーの確保など、サイバーレジリエンスの構成要素として政府の情報発信の到達性の確保を行うということを対策事項として位置づけるお考えはないでしょうか。併せて見解を伺います。

松本尚 デジタル大臣
ありがとうございます。政府情報の真正性、到達性、非常に重要なご指摘だというふうに思います。

政府機関においては、サイバーセキュリティ対策のための統一基準群というのを設けておりまして、この中で政府ドメインの徹底管理、これは真正性に関わることですけれども、コンテンツサーバー等のドメインに関する情報が正確に設定されていることを定期的に確認しろということをこの統一基準の中に書き込んでおります。これによって、真正性を確保することの一つとなろうと思います。

また、委員ご指摘のように、電子証明書を用いた証明など、こういったことによってやはり真正性を確保する、「go.jp」をどう守っていくかということをしっかりと進めていく、こういった統一基準をしっかりと政府機関が守っていくということを我々NCO(国家サイバー統括室)としても推進してまいりたいと思います。

一方で、到達性についても、たとえば、いろいろなサイバーアタックの被害等々がありましたら、これは手口やあるいは関連する脆弱性を関連する重要インフラ業者にきちんと伝えていくこと。また、一般の国民の皆さまに対しては、注意喚起や警戒情報を、我々、「go.jp」の持っているSNS等々をしっかりと運用しながら、確実に国民の皆さまに情報を伝えていくということが大事だと思っております。

デマなども抑止を同時にしていかなければいけませんから、そういった場合については、政府を挙げて、やはり政府サイトの真正性をきちんとふだんから保ちながら、こういったデマの抑制等にも努めていきたいと思っております。

ありがとうございます。

高山聡史
ありがとうございます。サイバー安全保障というと、結構硬い表現が多くありますが、情報がきちんと分かりやすく届くということは大変大事な観点だと思います。大臣、デジタル庁とも、ぜひ、アクセシビリティーのところもよろしくお願いいたします。

以上で私の質問を終わります。