見出し画像

【全文】衆議院 予算委員会 質疑/幹事長・高山聡史(2026年6月22日)

2026年6月22日に衆議院 予算委員会で行われた質疑における、チームみらい 幹事長・高山聡史の質問と、高市早苗内閣総理大臣による答弁を全文書き起こしたものです。

質問者=チームみらい 幹事長・高山聡史
答弁者=高市早苗 内閣総理大臣


1. AI安全保障と我が国のAI主権確立

高山聡史
チームみらいの高山聡史です。前回、総理に申し上げたとおり、今日はまず、AIの話からさせていただきたいと思います。

先日、6月12日、アメリカ政府は、Anthropic社の最新AIに対する輸出管理を強化し、アメリカ国内外を問わず、外国籍の利用者によるアクセスを禁止する輸出管理指令を発令しました。

そして、先週総理が出席されたG7サミットでも、9つ採択された成果文書のうち3つにAIに関する内容が盛り込まれ、AIの確保そのものがテーマのワーキングランチも開催をされました。

もはや、AIというのは一産業の問題ではなく、経済安全保障や安全保障に直結をし、国民の安全、安心を確保するためになくてはならない基盤になっているというふうに思います。

本日の集中審議でも複数の委員が質問されているエネルギー安全保障、経済安全保障に続いて、これからの国民の安全・安心を守っていくためには、いわばAI安全保障の取り組みが欠かせません。今こそ、信頼できるAIを必要なときに必要なだけ使える状況を担保し、我が国のAI主権を能動的に確立する国家戦略が求められていると考えます。

そこで、総理に伺います。

先端AIモデルへのアクセス確保と国産AIの開発、これはどちらか一方だけでは不十分で、同盟国、同志国と連携しながら最新のAIモデルへのアクセスを獲得できるようにしつつ、同時に、自前でつくる力も必要であると考えます。総理は、この二つの必要性をどのように捉え、どのような戦略を描かれようとしているのか、お考えをお聞かせください。

高市早苗 内閣総理大臣
AIが急速に進化して、今後、さまざまな社会の業務にさらに活用されるということになると考えられます。行政や重要インフラなどの戦略領域におきましては、他国に左右されない自律性が重要です。

こうした観点から、近日中にAI基本計画を改定します。国家戦略としてAI主権の確立を掲げて、戦略的自律性の確保に向けた取り組みを強化することにいたします。その実現に向けて、AIエコシステムの各層において特定の国や企業への過度な依存を避けて、継続的な運用を可能とするべく、特に研究開発の強化など戦略的な取り組みを進めてまいります。

高山聡史
ありがとうございます。

すでにAIは外交的、政治的なカードになろうとしていると思います。かつて石油が、そして近年は重要鉱物が外交の上でも政治・経済の上でも大変重い意味を持ったように、最新のAIモデルにアクセスできること、外国や外国の民間企業の動向に左右されず、一定以上のレベルの国産AIを有して使いこなせるようにしておくこと、これは国益に直結をいたします。AIの進展にどう向き合っていくかということは、今後、世界が直面する最も重要で難しい問いになっていく可能性があるもので、我が国に対しても、広島AIプロセスのような多国間のルール作りをリードする存在としての期待もあるものと思います。

総理に、ぜひ、AIサミットの招致であったりとか多国間のルール作りなどリーダーシップをご発揮いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

2. 社会保障国民会議の意義と給付の在り方

高山聡史
次に、社会保障国民会議について伺います。

社会保障や消費税の在り方というのは意見が分かれる政治課題の一つですが、総理は、国民会議という形で検討を進めるということを選択されました。議論の進め方自体、さまざまオプションがあった中で、専門的、技術的な論点を集中的に検討、精査する必要があるとして、有識者も会議体に巻き込み、国民会議という形にした意義を総理はどう捉えているのか、お考えをあらためてお聞きしたいと思います。

また、国民会議の、今日も各委員が話題にされております議長案では、給付付き税額控除の本格導入までのつなぎとして、所得に連動したきめ細やかな給付を来年秋には先行導入するということも含めて示されていると思います。

給付付き税額控除に近い仕組みを、当初想定の2、3年後という時間軸ではなく、来年秋から取り組むことができるのではないかという案に対する総理の受け止めをお聞かせください。

高市早苗 内閣総理大臣
先ほどおっしゃったAIサミット、G7でもあちこちで、日本でということで宣伝をしてまいりました。

それから、給付付き税額控除ですとか食料品の消費税率ゼロを含めた社会保障と税の一体改革につきましては、これは国民生活と深く関わる課題です。社会保障国民会議で各党のさまざまなお考えを伺いながら、真摯に議論した上で結論を得ていくということに、大きな意義があると私は考えております。

先日の実務者会議で示された小野寺議長の案でございますが、内容はもう委員が説明されたので割愛しますけれども、まだ国民会議での議論が進められている段階で、今後、参加されている各党のご意見を踏まえてさらに検討が進められるものと考えております。

私としては、必要な方に十分な支援が迅速に届くものとなるよう、議論が進められることを期待しております。

3. 消費税減税の懸念に対する具体的な議論の必要性

高山聡史
ありがとうございます。

我が党、チームみらいとしては、この物価高対策としての消費税減税というところには反対であるということを当初から申し上げた上で、国民会議の中でも別案として案を出させていただいているというところでございますが、これは我が党だけでなく、国民会議の中で、消費税減税をする場合の懸念については議事要旨を見てきても出てきているわけですが、この懸念をどう解消するかについて、まだ具体的な案は出てきていない認識でございます。仮に食料品消費税を引き下げるということであれば、その副作用に当たる部分、全国の中小農家の方々であったり外食産業の事業者の方々はどうなるのか、大変なご不安があると思います。

せっかくこの有識者会議そして実務者会議の枠組みがあるわけですから、消費税減税に限らず、打ち手に懸念がある場合は、これは消費税減税だけの懸念ではございません、打ち手に懸念がある場合は、結論を得る前に、懸念にどう応えるかということに対して国民会議の中で具体的な議論をしていただくように、小野寺議長に高市総理からお伝えいただくことはできないでしょうか。

高市早苗 内閣総理大臣
今の時点で相当、小野寺議長、踏ん張りながら皆さま方のご意見を伺っている最中だと思います。この間は中間取りまとめに向けた一段前の案を作られたところですから、そういったことも含めて、ぜひ、実務者会議でご指摘をいただければと思います。

高山聡史
ありがとうございます。まだ今出ている内容だけで結論に向かって進んでいくわけではないという意味合いだと理解をいたしました。

これは、せっかく国民会議という場で広く、そして有識者も会議体に交えてやっているわけですから、丁寧な議論がなされるということを期待したいと思います。

4. 予算の成果検証と予算の見える化

高山聡史
そして、予算の成果検証についても伺いたいと思います。

総理が掲げる責任ある積極財政は、危機管理投資、成長投資というアクセルと、歳出改革、政策効果の検証に基づく支出の見直しというブレーキ、この両方があって市場からも国民からも信頼されるものであると承知しております。

直近、こども家庭庁が予算を全部見える化するという報道がありましたが、これに対する受け止めと、既存の行政改革の仕組みとも接続させながらほかの省庁へと展開していく可能性について、総理のお考えをお聞かせください。

高市早苗 内閣総理大臣
こども家庭庁が、国民の皆さまからのお声も踏まえて、予算の使途の全部見える化を表明したということは承知しております。この取り組みは、租税特別措置、補助金見直しの取り組み、まさに片山大臣が頑張ってくださっている取り組みとも連動した、予算の透明性や政策効果の向上に資する取り組みでもあり、私は大変意義のあるものと考えています。

他の府省庁においても、予算の透明性ですとか政策効果を高めていけるように、可能な部分は横展開を目指してまいります。

高山聡史
ありがとうございます。国民からの予算執行の状況が見えないであるとか分かりづらいという声に政府がどう応えるかというところ、しっかり向き合っていく必要があると思います。

今回、こども家庭庁さんの取り組み、私としても大変前向きなものであると受け止めております。また、この質問をするに当たり、こども家庭庁さんの方に伺ったところ、これまで、地方自治体に渡った予算、国から地方自治体というところまででなかなかその先は見えづらかったというところに対しても、地方自治体の先まで見える化をしようとしているというお話でございました。

ぜひこの透明化の取り組みを好事例としていただきたいと申し上げたいと思います。黄川田大臣もうなずいていただいているので、ぜひ前向きにお取り組みいただきたいというふうに思います。

この二つ目の問いの中で、意見が分かれる政治課題というところで総理にご質問させていただきましたが、今国会においては、消費税のことだけでなく、今日もほかの委員の方からのご質問にあった選挙制度の話題であるとか、あるいは政治資金の話題であったりといったものもあると思います。

私、ふだん、ここから総理にご質問しておるわけですが、政治改革に関する特別委員会の場におきまして、今小泉大臣が座っておられる席に座って答弁をさせていただくという機会がございました。そうすると、やはり答弁をする立場というので準備をするというのは、大変また質問とは違った緊張感があるというものでございました。

政治資金の話の中では、各党各会派の立場という言葉が何度も出てきて、これほどまでに意見が分かれる政治課題というのは合意形成が難しいのかと私自身、感じたところでございますが、今日、テレビ入りの場でもございます。国民が、消費税の行方どうなるのか、社会保障の行方どうなるのか、あるいは、今日、予算委員会で議論されているような、国の最も重要な課題がどう政治として意思決定なされるのかということは、大変注目して見ていると思います。

ぜひ、各党各会派の立場を超えて、国のため、国民のために必要な議論が引き続き建設的に行われることを期待をいたしまして、本日の私の質問を終わります。

ありがとうございました。