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【全文】衆議院本会議 令和8年度総予算 討論/チームみらい 幹事長・高山聡史(2026年3月13日)

2026年3月13日の衆議院本会議において行われた、令和8年度 一般会計予算・特別会計予算・政府関係機関予算に対するチームみらい 幹事長・高山聡史の討論を全文書き起こしたものです。

チームみらいの高山聡史です。会派を代表し、令和8年度「一般会計予算」「特別会計予算」「政府関係機関予算」、いずれも反対の立場から討論を行います。

予算委員会における審議を通じ、来年度のよりよい政策実現のために、本予算案には賛成できないと判断いたしました。以下、主な理由を3点申し述べます。

第一に、高額療養費制度の見直しについてです。

高額療養費制度は、高額な医療費がかかった際に、自己負担に上限を設けることで、国民の命と暮らしを守る、我が国の医療保険制度の根幹をなす仕組みです。

政府は令和8年度から自己負担限度額を引き上げる見直し案を進めておりますが、その影響分析は極めて不十分と言わざるを得ません。がん患者をはじめ、高額な治療を必要とする患者の方々にとって、自己負担の増加は、治療を始めるタイミングや治療方針の選択そのものに影響を及ぼしかねません。

予算委員会の審議においても、こうした患者の生活実態に即した影響評価についても質問してまいりましたが、政府からの説明は見直し案で改善できた箇所に終始し、もちろんその点は評価をすべきですが、検討が不十分な点については明瞭な回答が得られませんでした。

この制度は、いざ病気になったときに、誰もが安心して治療を受けられるという社会のセーフティーネットです。データに基づく十分な検証なくして、見切り発車で改変することは認められません。

第二に、障害児福祉における所得制限の問題です。

障害のあるお子さんを育てるご家庭は、障害の有無を自ら選んだわけではありません。にもかかわらず、特別児童扶養手当をはじめとする障害児福祉の支援策には所得制限が課され、懸命に働いた結果、支援が打ち切られるという理不尽が生じています。

所得が基準を超えた途端、大きな金額の支援がいっきに失われるという仕組みは、日々、必死に働く方に対して、「これ以上、働くな」と言っているに等しいものです。障害のあるお子さんを育てながら、通院や療育に時間を割き、それでも懸命に働いている方の努力が報われない制度設計は、明らかに時代にあっておりません。

政府はこども未来戦略の中で「すべてのこどもと子育てを応援すること」を掲げました。しかし、所得制限によって支援が届かない障害児家庭が現に存在しています。「すべての」と言いながら、「すべて」ではないのです。障害児福祉は社会が当然に担うべきセーフティーネットです。所得制限の撤廃に向けた予算措置が盛り込まれていないことは、本予算案の重大な欠落と言わざるを得ません。

第三に、エビデンスに基づく政策立案をより推し進めていく必要性です。

本予算案全体を通じて、政策効果の検証と予算配分の連動が不十分です。我々チームみらいは、政策効果の検証サイクルを予め組み込み、効果が確認された施策に重点配分する、データ駆動型の予算編成を求めます。

高額療養費にしても、障害児福祉にしても、データとエビデンスに基づく検証によって、より的確な制度設計が必要なものです。

また、平年ベースで4,100億円の予算措置となる設備投資促進税制など、攻めの投資においても、今、成長投資が重要な局面であるからこそ、多額の投資に対して、ほかの施策と比べてより効果が見込めるものであるのか更なる検証は必要です。

勘と経験と前例踏襲だけでなく、データに基づく資源配分の割合を高めていくことこそ、限られた財源の中で国民の利益を守る、そのために必要なことです。

これら3つの理由に加えて、エネルギー安全保障についても申し上げます。

本予算案の審議と並行して、イラン情勢は緊迫した状況が続いています。我が国の一次エネルギーの大半は中東に依存しており、ホルムズ海峡の安定は、国民生活と経済活動の生命線です。現に原油やLNG(液化天然ガス)の供給途絶のリスクが現実味を帯びる事態も生じました。こうした情勢の変化を踏まえれば、エネルギー価格の高騰対策に向けた予算上の手当ては、本予算案においても一層の充実が求められるものであると指摘せざるを得ません。

以上の理由から、本予算案に反対をいたします。

チームみらいは、未来のための投資と、今の暮らしをしっかり守る政治を、国会での丁寧な議論、この議場におられますお一人おひとりとの対話を通じて、実現してまいりたいと思います。

以上をもちまして、私からの反対討論といたします。