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【全文】予算委員会 質疑/幹事長 高山聡史(2026年3月4日①)

2026年3月4日の衆議院 予算委員会(財務・外務・防衛)における、チームみらい 幹事長・高山聡史の質問と、各答弁者からの回答を全文起こしたものです。

質問者=チームみらい 幹事長・高山聡史
答弁者=片山さつき 財務大臣、茂木敏充 外務大臣、小泉進次郎 防衛大臣


1. 令和8年度税制改正における研究開発税制の拡充について

控除率の水準について

高山聡史
委員長、ありがとうございます。チームみらいの高山でございます。本日は、まず片山大臣に、令和8年度税制改正における研究開発税制の拡充についてお伺いをさせてください。

今回、戦略技術領域型に関する新制度が創設されAI、量子、半導体、バイオなど6分野の試験研究費に対して40%、特に認定された研究開発機関との共同、委託研究においては50%という高い控除率が設定をされようとしています。数字だけ見れば大変大胆に見えますし、また、これが一般型の控除とは別枠であるということを承知しておりますが、控除上限を見ると法人税額の10%にとどまるという側面もございます。

そこで、まず質問させてください。今回の新制度は、巨額の投資が求められる戦略領域の研究開発を本気で国内に引きとどめるのに十分な水準だとお考えでしょうか。

片山財務大臣
強い経済を実現する上で、企業の研究開発の質を高めていくことは、非常に重要でございます。令和8年度税制改正案では、租特である研究開発税制についても的を絞り、メリハリづけとインセンティブ強化を図る形で見直しを行っており、その中で、国家戦略として重要な技術領域であるAI、量子、バイオ等に係る試験研究につきましては、既存の措置とは別枠で40%の税額控除率を設定するほか、3年の繰越税額控除を可能とするなど、制度を抜本的に強化することとしております。

こうした見直しを通じて、これらの重要な技術領域に、研究開発投資の規模の拡大や質の向上が後押しされると考えております。

高山聡史
ありがとうございます。この研究開発税制の拡充において、ぜひ、研究開発が後押しされること、我々チームみらいとしても期待をしております。

ただ、今国会、予見可能性というワードがキーワードになっておりますが、研究開発に関しても、企業が確信を持って大規模投資に踏み切れるだけの予見可能性を担保する必要があるものと思いますので、そのあたりは今後の仕組みのつくり方としてもぜひ考慮いただければと思います。

評価のための効果指標について

高山聡史
もう一点、お聞かせください。この税制を導入したことで、具体的に何がどう変われば成功とみなせるのか。単に適用した件数であるとか控除額といったところだけではなく、たとえば、国内の研究開発拠点の新設の件数であるとか、研究開発投資を呼び込めた額であるとか、そういった効果指標が必要ではないかというところに関して、お考えを教えていただければと思います。

片山財務大臣
私は、租税特別措置と補助金の見直し担当大臣でもございますので、こういった重要なものにつきましても、いわゆるPDCAサイクルを回すというか、効果があるかについてはきちっとシートを書いて検証をしてまいります。が、今のところまだこの税制が通っておりませんので、効果はまだその辺では未定で、現行のものについては、たぶん委員もこれをご覧になったんだと思いますけれども、あまり増えていないんじゃないかとかそういうご意見がいろいろあったものですから、こういう形で的を絞ってメリハリ型にした、かようなことではないかと思っております。

高山聡史
ありがとうございます。先日もお伺いしたとおり、ぜひ、明確な検証を行っていただいて、メリハリをつけていただくということを期待をしております。

2. FOIPの今後のあり方について

高山聡史
続いて、茂木大臣にお伺いいたします。本日もすでに複数の質問において触れられておりますが、今般の米国、イスラエルによるイラン攻撃、そしてイランからの湾岸諸国九か国への反撃という重大な事態を踏まえて、自由で開かれたインド太平洋、いわゆるFOIP(Free and Open Indo-Pacific)の今後のあり方についてご質問させていただきたいとい思います。

大臣は、2月19日の外交演説で、FOIPの提唱から10年、安全保障環境の変化や経済安全保障、グローバルサウスの台頭といった構造変化にも触れながら、FOIPを戦略的に進化させる必要性についてお話をされておりました。そのわずか9日後、今回、中東情勢はまさに激変をしたということでございます。

FOIPの根幹にある理念は、法の支配です。しかし、今般現実に起きたのは、大規模な武力行使と、それに対する反撃です。FOIPの戦略的な進化を掲げるのであれば、核不拡散の重要性と、国際法上の根拠を欠く武力行使は肯定をしないという、この二つの原則を同時に明確に打ち出すことが外交の信頼性を高めるのではないかと私は考えます。

少し前置きが長くなりましたが、本日、エネルギー安全保障にも触れたいと思います。我が国は、原油の9割以上を中東に依存をしております。輸入の大半はホルムズ海峡を経由しておりまして、すでに原油の先物は急騰、世界的な株安も懸念をされ、日経平均も一時1,500円安くなるということがございました。

FOIPには、海上交通路、いわゆるシーレーンの安全確保という極めて重要な経済的側面がございます。中東情勢の混乱が長期化をした場合、ホルムズ海峡を通る日本のエネルギーの供給に深刻な影響を及ぼしかねません。

茂木大臣にお伺いします。FOIPの戦略的な進化を進めるに当たりまして、中東のシーレーン、安全保障をどのように位置づけるお考えでしょうか。特に、湾岸諸国、イランからの反撃対象となっておりますUAE、カタール、バーレーンなどはFOIPの文脈においても重要と思いますが、これらの国々との関係をどう維持強化をしていくのか、具体的にお教えいただければと思います。

茂木外務大臣
FOIP、自由で開かれたインド太平洋は、2016年にケニアで行われましたTICAD(Tokyo International Conference on African Development:アフリカ開発会議))の際に安倍元総理が提唱した概念でありますけれども、このインド太平洋地域は、人口でいいますと世界の約5割、そしてGDPでいいますと6割という世界の成長センターである。

ここにおきまして、さまざまな自由な取引が行われる、また連結性が更に高まる、こういったことによって世界全体の成長をリードしていこう、こういう基本的な概念の下でつくられたものでありますが、それから10年、この間の経過を見ますと、パワーバランスの変化等々もあります。

さまざまな挑戦を受ける中で、このインド太平洋地域に位置する各国が、海洋安全保障であったりとか、自分たちの自衛能力をつけていく、こういったことも重要になりますし、また、重要鉱物、レアメタル等々をはじめとした経済安全保障、こういう面でもFOIPの持つ意味は大きくなってくるんだろう。こういった観点から、FOIPの見直し、戦略的な進化、こういったことを考えているところであります。

航行の自由というのは大航海時代から非常に重要とされておりまして、たとえば海洋国家を目指したポルトガルは、南米におきましては、インカの財宝を狙うのではなくて、一番いい港であったサンパウロを取る、そしてまた東洋におきましては、それも一番いい港であったコロンボ港を取る、さらにアフリカにおきましては、ちょうど喜望峰を回って風向きの変わるモザンビークを確保する、こういった形を歴史的にも取ってきたわけであります。

そして今、エネルギーの安全保障、こういったことを考えたときに、ホルムズ海峡におけます航行の自由および安全の確保、これは極めて重要な課題であると思っております。政府としては、ホルムズ海峡、こういう重要性を持つ中で、めぐる情勢について、重大な関心を持って情報収集をするとともに、必要な働きかけ、安全そしてまた安定に向けた働きかけを行っていかなければならないと思っております。

何よりも重要なことというのは、今、お互いが撃ち合いをする、こういった状況の中で、情勢の鎮静化を図るということになってくると考えております。そのために、私自身も必要な外交努力を行ってきておりまして、3月2日には、私から駐イラン大使に対して、ホルムズ海峡の安全確保について直接提起をさせていただきましたし、昨日は、ホルムズ海峡の今度は対岸にありますオマーンのバドル外相は米・イラン間の仲介にも当たった人間でありますが、彼に対しても電話会談で、海峡の安全な航行の確保に向けて緊密に連携する、こういったことをお伝えをし、また向こうも協力したい、こういう話であったところであります。

今後も、さまざまな機会を捉えまして、G7であったりとか湾岸諸国を含みます関係国とさまざまな形で緊密に連携して、航行の自由そして安全の確保に努めていきたい、こんなふうに考えております。

高山聡史
ありがとうございます。トランプ大統領は攻撃が4週間、5週間続くことも示唆をされていたり、長期化をすれば日本のエネルギー供給に対して深刻な事態に陥りかねない状況であると認識しております。

大臣からも、歴史的に重要な場所、港というのはあってというお話をいただきましたが、もちろん、今この問題に直面をしている中東諸国というのは引き続き我が国にとって重要なパートナーでありますが、シーレーン防衛の話に加えて、並行して、エネルギー調達先の多角化、たとえば、中東だけでなく、オーストラリア、カナダなど同志国からのエネルギー調達の強化なども今後検討がなされるべきではないかと思います。

今回、今、本日の時間は限られておりますが、ぜひ、この外交、安全保障に関しては集中審議の場を検討いただくということを委員長に求めたいと思います。

坂本委員長
後刻、理事会で協議をいたします。

3. 自衛官の処遇改善と人的基盤の強化について

高山聡史
続いて、小泉大臣に自衛官の処遇改善と人的基盤の強化についてお伺いしたいとい思います。

大臣は、就任時の訓示においても、三つの使命として、「国民の命と平和な暮らしを守り抜く」「我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜く」そして「隊員一人ひとりとそのご家族を守り抜く」、この3点を掲げられたと認識しております。この三つ目の自衛官の処遇改善というところに関してご質問させてください。

皆さまご案内のとおり、令和5年度の自衛官の採用は、計画2万人に対して実績は1万人を下回る達成率51%と過去最低を記録いたしました。充足率は、昨年には25年ぶりに9割を下回る89%。特に充足率が低いのが若手層である士の階級でありまして、2020年、充足率が8割を超えていたところから、2024年には60%ほどということで、大変急落をしているという深刻な問題がございます。

昨年成立をした改正防衛省設置法により、すでに、30を超える手当の新設、拡充であったり、自衛官候補生の制度の廃止と初任給の引上げ、また指定場所生活調整金の創設など、さまざまな処遇改善が行われたということは承知をしております。そしてまた、政府が自衛隊創設以来初となる自衛官俸給表の独自改定ということも、実施を検討されているということも認識しております。

そこで、小泉大臣にお伺いします。これまですでに行われている処遇改善施策の実施後、応募者数であるとか採用者数あるいは中途退職者数、そういった具体的な指標に対してどのような変化が見られたのか。現時点での効果と、そしてそれらを踏まえた今後のご検討について、大臣のご認識をお聞かせください。

小泉防衛大臣
高山委員のご質問にお答えさせていただきます。ありがとうございます。今、充足率、そしてまた2万人の計画に対して1万人に満たない、こういったことなどもご紹介いただきましたけれども、幸いなことに、最近の処遇改善等、効果も出始めてきているものもありまして、現時点でまだ確定的なことは申し上げられませんが、今のトレンドでいくと1万人を今年度は突破できそうなところにきています。ただ、とはいえ計画に満たないということは変わりません。

そして、もう一つの危機感は、自衛隊・防衛省、事務官、技官、中途退職者が多いということで、やはり大切なことは、今いる職員をいかに大切にするか、お互いが大切にし合うか、こういったところが私は大切なことだと思っています。

つきましては、働き方も含めて、一人ひとりがエンゲージメント高く取り組めるような環境をつくらなければいけないと思っていますので、今回、今こうやって答弁していますけれども、今、防衛省においては、この国会答弁の作成案もAIを活用して取り組みも始めていることも、これは職員の中で、こんな膨大な作業をやっているということが、この次の世代にも、そして後輩にも引き継いではますます辞めかねない、こういった危機感を持っている職員が自ら、データを読み込ませることとかこういったことを買って出て、このAIによる答弁作成の一つの仕組みをつくったということを私はこの前報告を受けたので、私の答弁でも、基本的な素案も含めてAI活用はどんどんやってくれ、こういった形で進めております。

引き続き、中途で辞めることがないように、そして、新規でも自衛隊で生涯設計ができる、事務官、技官も防衛省でしかできない仕事ができる、こんなふうに思っていただけるように、大臣としてしっかりリーダーシップを取って頑張っていきたいという思いを持っております

高山聡史
ありがとうございます。今、大臣から、今いる人を大事にするということをあらためておっしゃっていただきました。これは大変重要なことであると思います。

我々チームみらいとしては、テクノロジー、AIの活用、それによる働き方改革をももちろん進めていきたいという思いを持っておりますが、ある意味それ以上に大切なのは、国民の命と平和を守るということのために任務に当たっておられる隊員の方、そしてそのご家族の方々に対して私たちの敬意であるとか感謝がしっかりと届くということ、これは働き方改革以上に、ある意味重要なこちであると思っております。

ぜひ、小泉大臣におかれましては、着任以来取り組まれておられる、隊員の方そして家族の方々の声が届く、そういう組織にしていただくということを強くお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただければと思います。