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【全文】予算委員会 質疑/幹事長 高山聡史(2026年3月4日②)

2026年3月4日の衆議院 予算委員会(総務・経済産業・復興)における、チームみらい 幹事長・高山聡史の質問と、各答弁者からの回答を全文起こしたものです。

質問者=チームみらい 幹事長・高山聡史
答弁者=林芳正 総務大臣、赤澤亮正 経済産業大臣、牧野たかお 復興大臣


1.広域リージョン連携について

広域リージョン連携の進捗状況について

高山聡史
チームみらいの高山でございます。この時間は、まず、広域リージョン連携についてお伺いいたします。

この制度は、地域創生の柱の一つとして昨年9月に推進要綱が制定をされ、現在、いくつかのリージョンが先行する形で各地の取り組みが進んでいこうとしていると承知をしています。

私がこの制度に注目しているのは、これまで行政の世界においては、県域単位であったりとか行政ごとの連携だったものが、経済団体であるとか企業、大学、研究機関など民間側の主体の巻き込み、そして、産業であるとか経済の実態に即した単位での連携へと進化しつつあるという点にあると思います。行政の都合で境界線を引くのではなく、経済圏であったりとか産業集積の実態に合った単位で連携するという発想は極めて重要であると思います。

そこで、まず林大臣にお伺いいたします。広域リージョン連携、要綱制定から約半年経過しているということですが、現時点で具体的なプロジェクトの進捗状況について、まずお伺いできますでしょうか。

林総務大臣
広域リージョン、ご注目をいただきましてありがとうございます。実は私も下関なものですから、関門海峡とか門司へちょっと出かけるというのも、これは実は市をまたぐどころか県をまたぐということですが。まさにそういう、今委員がおっしゃったように、個々の自治体の取り組みだけではなくて、都道府県の区域を越えて施策に取り組む、人口減少下であっても活力ある地域をつくるために、こういう意味で、広域リージョン連携、これは行政機関のみではなくて、官民ですね、多様な主体による連携である。それから、都道府県の区域を越えてプロジェクトベースで柔軟に連携して地域の成長を目指すということであります。

今、7地域で宣言が行われて、各地域において順次具体的なプロジェクトがまさに進められることになります。広域リージョンの連携の取り組みに対して、地域未来交付金をはじめとして各府省と連携した財政的支援を行います。

また、それとともに、プロジェクトを推進する上で規制などの課題があった場合には、関係府省とともに規制の緩和等に取り組むこととしておるところでございます。総務省といたしましては、リージョンごとに担当者を配置しまして、伴走支援を行うことによって、各地域でのプロジェクト、これを着実に支援をしてまいります。

高山聡史
ありがとうございます。今、伴走支援のお話もありましたが、具体例、たとえば九州では、新生シリコンアイランド九州構想の下、TSMCの熊本進出もございますので、半導体関連の設備投資、そして、それにまつわる人材育成や技術開発で県を越えた連携が不可欠であり、まさにこの広域リージョン連携というものが生かされている例の一つであると認識をしております。

広域リージョン連携の今後の取り組みについて

高山聡史
今、伴走支援などのお話もありましたが、こうした民間の大規模な投資であるとか産業集積のダイナミズムについて、広域リージョン連携の枠組みで後押しをしていくための支援について、これまでと今後のお取り組みについて、もう少し林大臣からお考えを伺いたいと思います。

林総務大臣
今ご指摘のありました九州地域、これは山口県も沖縄県も入っておりますが、昨年の10月20日に宣言を実施をいたしました。今言っていただいた半導体産業の振興に加えて、ベンチャー支援、それから食の輸出等の産業振興分野、そして観光分野、MaaS等の交通分野、それぞれ取り組み状況があるわけでございまして、先ほど申し上げましたような政策ツールを使って、こういうものを一体的に応援をしていきたいと思っております。

高山聡史
ありがとうございます。この広域リージョン連携ですね、実効的なものにしていく、効果を出していくためには、リージョン内の自治体間でデータであるとか情報の連携、これを深めていくための基盤も不可欠であると思います。たとえば各リージョンで、人材育成ということを一つ取っても、複数の県であるとか自治体にまたがる人材の需給に関する情報であるとか、職業訓練の実績であるとか、求人情報であるとか、そういったものが広域で共有されていくような仕組みが必要なのではないかなと思います。

チームみらいとしては、こういったデータ連携基盤を含めて、地域の活性の取り組みが更に進んでいくことをご一緒に議論させていただきたいと思っております。

2.AI、半導体分野の人材育成について

高山聡史
続いて、AI、半導体分野の人材育成について伺いたいと思います。ご案内のとおり、2024年11月に策定をされた「AI・半導体産業基盤強化フレーム」では、2030年度までの7年間で10兆円超の公的支援、大規模な支援が掲げられております。そして、まさにこの令和8年度予算においても、次世代半導体であるとかAI関連で約1.2兆円の大きな予算が充てられようとしているというところです。

チームみらいとして、このAI、半導体分野に投資するという方向性自体は強く支持しておりますが、同時に、この大きな投資に見合う人材育成が本当に十分に進んでいるのかという点に関しては強い問題意識も持っております。

たとえば、半導体関連では、電子情報技術産業協会の試算において、主要9社だけで今後10年間、少なくとも4.3万人の追加人材が必要というような試算もあると聞いております。これは、主要9社というところに入らないところ、大きなところがまだ含まれていないということなので、実際には更に大きな数字になるという可能性もあると思います。

一方で、日本の半導体関連、あるいは集積回路製造業の従業員数というものは、90年代、1999年の約15万人から、2023年には約6万人へと大幅に減少しているということを承知しています。少子化も進む中、理工系の人材の確保ということがますます難しく、厳しくなっているという情勢があると思います。

半導体とAIではもちろん個別の専門性は異なるものの、大きな構造としてはAI分野においても人材の需給ギャップというものは大きくあると認識しています。

そこで、赤澤大臣にお伺いさせてください。政府として、戦略分野でもあるAI、半導体分野の人材不足というものがどれぐらいの規模を考えられ、その不足をどう埋めようとされているのか、具体的にお考えを伺いたいと思います。

赤澤経済産業大臣
委員と問題意識を共有をいたします。AI開発等の高度人材をはじめとする幅広いデジタル人材については、政府全体で2022年度からの5年間で230万人の育成を目標としております。必要なデジタルスキルの見える化や国家試験の運用、実践的な開発経験の提供などを通じた人材育成を進めているところでございます。

また、これも委員まさにご指摘のとおりだと思いますが、半導体分野についても、JEITAというところの調査で、キオクシア、ソニー、ルネサス等の半導体メーカーだけで今後10年間で4万人以上が不足するという民間調査がございます。こうした人材不足を解消するため、全国各地で経済産業局を中心に半導体人材育成等を担うコンソーシアムを設立をし、産学官で連携して、大学、高専等に人材育成コースや講座等を提供するとともに、米国の最先端の半導体設計現場に人材を送り込む実践的な教育プログラムなどを実施しているところでございます。

高山聡史
ありがとうございます。10兆円規模の戦略的な投資、この成否というのは、結局のところ、これを担う人材に懸かっていると思います。今おっしゃっていただいたお取り組みについて、ぜひ、危機感を共有させていただいて、更に踏み込んだ対策をご検討いただくことを期待しております。

また、今般のAIというものは教育、人材育成の領域でも大変活用できるものになっているかと思いますので、AIの力も借りながら教育のところを加速して、人材育成のボトルネックを打破するといったようなことも、ぜひ、引き続きそういった議論もさせていただければと思います。

3.平時から行う復興および防災対策について

高山聡史
続いて、牧野大臣に、平時から行う復興および防災対策についてお話をさせていただければと思います。

まず、今からちょうど1週間後、今月11日で東日本大震災から15年ということになるかと思います。あらためて、犠牲になられた方々に哀悼の意を表するとともに、今なお困難な状況にあられる被災者の皆さまにお見舞いを申し上げます。生活の再建が進んでおられないという方であったりとか、孤独感を強く感じておられる方も多くおられると思います。あらためて、必要な支援が必要な方に届く社会、これをつくっていくことが私たちの責務であると思います。

これも前の時間で牧野大臣からもございましたが、復興庁は来年度から第三期復興・創生期間に入っていくということで、ハードのインフラ復旧は相当程度進んでおるものと認識しておりますが、被災地の人口減少であったりとか産業の回復、帰還困難区域の問題など、依然として課題も多くあると認識をしております。

他方で、南海トラフ地震であるとか首都直下型の地震であるとか、大規模な災害リスクに対しては常に備えが必要であるということで、今後防災庁の設置も控えている。大臣におかれましては、復興大臣と防災庁の設置準備担当を兼ねておられるということで、まさにこれまでの経験とこれからをつなぐという要の立場におられるかと思います。

午前中、ここで和田(政宗)委員から事前防災の重要性についてのお話というものもございましたが、ここでは、東日本大震災の復興の教訓、なかでもその後の災害、たとえば能登半島地震であったりとか北海道胆振東部地震など、こういったものにも生かし得る教訓、多くあったと思いますので、そこについて議論させてください。

被災者支援のノウハウであるとか、自治体との連携のあり方、あるいは産業再生の取り組みといった知見は、災害が起きる前から災害の備えとして共有されているべきだと思います。長くなりましたが、牧野大臣に伺います。この15年間のお取り組み、さまざまあったと思いますが、復興庁としてはどのように振り返り、そしてどのような示唆があるとお考えでしょうか。

牧野復興大臣
高山委員にお答えいたします。復興庁では、東日本大震災からの復興過程におきまして、得られたさまざまな教訓や知見を収集して、ほかの災害におきましてそれが活用できるように取り組んでおります。
いくつか紹介させていただきますが、一つ目は、ワンストップの窓口としての役割であります。震災から復興に関する国の施策について、復興庁が省庁の枠組みを超えて地方公共団体のニーズにワンストップで対応できるようにしたことで、復興まちづくりなどを迅速に実施することができました。

二つ目は、産業の復興、なりわいの再生であります。仮設店舗の無償貸出しだったり、グループ補助金などを活用して、被災した企業を直接的に支援するための制度を創設しまして、早期の事業再開につながりました。能登半島地震の被災地においても同様に、被災した飲食店などが早期に事業を再開したと承知しております。

三つ目は、コミュニティーの維持です。東日本大震災の被災地におきましては、元の集落単位で災害公営住宅等に居住することによってコミュニティーを維持したこともありまして、能登半島地震でも、コミュニティーを配慮した応急仮設住宅の建設が行われていると承知しております。引き続き、これらの教訓や知見を共有し、我が国の防災力の向上に寄与していきたいと考えております。

高山聡史
ありがとうございます。いただいたような教訓、示唆を生かしながら、全国の自治体が平時から防災であるとか災害復興に備えられる体制を構築していくということが、今後の取り組みにおいて大変重要なテーマであると思います。

実効性のある取り組みとして進めていくためには、この教訓というものは、ご発言であるとか、あるいは報告書にまとめて終わりということではなくて、全国の自治体が実際に使えるようなツール、具体的なものとして展開されていくということを期待いたします。

また、このツールに関連して、防災や復興においても、たとえば被災のシミュレーションであるとか、復興計画のデジタルツール化であるとか、官民のデータ連携による復興工程の可視化といったものであるとか、テクノロジー、デジタルが効果を発揮する側面、複数あると思います。ぜひ、そういったデジタルの力の活用という点に関しても議論をさせていただければと思います。この15年間の復興の教訓、これを、次の災害で一人でも多くの方の命と暮らしを守るということにぜひつなげていただきたく、そのようにお願いをいたします。

坂本委員長
どうぞ、まだあと2分あります。

高山聡史
ありがとうございます。こういったツールの展開について、今、進めていくお考えであるとか計画があるかというところを少し伺ってもよろしいでしょうか。

牧野復興大臣
高山委員のご提案でございますが、我々も、防災庁、これは防災庁の設置準備担当大臣としてお答えさせていただきますが、そうしたらいろいろなノウハウ、そうしたものを、我々だけではなくて各省庁、国だけではなくて地方自治体、そうしたところにもちゃんと伝えて、防災力のアップにつなげていきたいと考えております。

高山聡史
ありがとうございます。まさにそうしたツールの展開状況であるとか活用状況の可視化といったところも含めて、今後の展開について、ぜひ、チームみらいとしても、ご一緒に、防災の取り組みであるとか復興の取り組み、議論させていただきたいと思います。本日はありがとうございました。


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