冬至の日に「ん」を食べ、感謝をする
今日は冬至。
一年でいちばん夜が長く、光がいちばん遠くへ下がった日。
けれどこの日を境に、光は、ゆっくりと戻りはじめます。
急がず、音も立てず、気づかれないほど静かに。
天文学的には「一年で最も日が短い日」ですが、精神的・文化的な意味においては、「内省(インサイド・アウトからアウトサイド・インへの切り替え)」のタイミングとして古くから大切にされてきました。
「ん」のつく食べ物に込められた意味
冬至に
「ん」のつく食べ物を食べるとよい、
という話を聞いたことがある人も多いと思います。
それは主に、「運(うん)を呼び込む」ための縁起担ぎ。
冬至は、太陽の力がいちばん弱まる日。
陰が極まり、そして明日から、少しずつ陽が戻っていく。
この大きな転換点は、
昔から 「一陽来復(いちようらいふく)」
――運気が再び上向き始める節目
と考えられてきました。
その流れに、そっと身を乗せるための知恵が、
「ん」のつく食べ物だったのです。
なぜ「ん」なのか──三つの理由
1. 「運」がつく、という言葉の遊び
もっとも親しまれてきた理由は、とても素朴で、あたたかいもの。
「ん」=「運」。
特に「ん」が二つ付く食べ物は運が重なる(運が倍になる)として縁起が良く、「冬至の七種(ななくさ)」と呼ばれてきました。
なんきん(かぼちゃ)
れんこん
にんじん
ぎんなん
きんかん
かんてん
うんどん(うどん)
言葉遊びでありながら、そこには
「少しでも良い流れに乗れますように」
という、切実でやさしい願いが感じられます。
2. 五十音のいちばん最後から、また始まる
五十音では、
「あ」から始まり、
最後に置かれている音が「ん」です。
そこは、ひとつの巡りの終点のような場所。
冬至を、一年のいちばん深いところ――
いちばん暗く、静かな地点と見立てるなら、
「ん」までたどり着いたあとは、
もう一度、最初へ戻るしかありません。
終わりは、同時に始まりでもある。
「ここまで来たら、あとは上がっていくだけ」
そんな前向きな感覚が、この小さな音に重ねられてきたのかもしれません。
3. 冬を越えるための、現実的な知恵
そしてもうひとつ。
「ん」のつく食べ物は、
冬を乗り切るための栄養が豊富です。
かぼちゃ(南瓜):
長期保存ができ、ビタミンが豊富で風邪予防に。れんこん・にんじんなどの根菜:
体を内側から温めてくれる。
縁起というやさしい言葉の裏側には、厳しい冬を生き抜くための、とても現実的な知恵がありました。
そして、身のまわりのすべてに、感謝を
感謝は、声にしなくてもいい
冬至は、外へ向かっていた気持ちが、自然と内側へ戻ってくる日。
だから今日は、何かをがんばって増やさなくてもいい。
すでにそばにあるものに、そっと目を向けるだけでいい。
今日のごはん
毎日使っているもの
ここまで一緒に来てくれた身体
今年、ふと思い出す誰か
「ありがとう」は、言葉にしなくても、ちゃんと胸の中で育っていきます。
おわりに
今日は冬至。
朝日を浴びて(本来の初日の出)、
「ん」のつくものを口にして、人やモノに感謝をしながら、
夜の長さを受けとめる日。
光は、もう戻りはじめています。
気づかないほど小さく、でも確かに。

#季節を味わう #うどん #かぼちゃ #感謝の気持ち #ことばあそび
── 💬 ノーティストさんを笑わせたい #1日24時間は変わらない
冬至。
夜が長い = noteを読む時間が増える
……とは限らない。

きっと明日から見える景色も変わります。
