国旗損壊罪の行方――会期延長と60日ルール
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今日の記事のAI要約
・野党欠席のなか衆議院を通過した「国旗損壊罪」に対し、野党が過半数を握る参議院は審議拒否による会期末廃案を狙うとみられます。
・しかし与党は、参議院が60日以内に議決しない場合に衆議院の優越で再可決できる、憲法第59条の「60日ルール」のカードを持っています。
・60日間のカウントを満たすため、圧倒的多数を握る高市政権(与党側)は、衆議院の議決だけで会期を9月まで大幅延長する力技に出る可能性が濃厚です。
・国旗への行為を刑罰で縛る同法案は表現の自由を萎縮させる悪法であり、丁寧な議論もなく「数の力」だけで押し切ろうとする現状は極めて危険です。
・民主主義の暴走を防ぐ最大のブレーキは与野党の勢力が拮抗している状態であり、一時のムードで特定勢力に議席を与えすぎる危うさを次の選挙で生かすべきだと結んでいます。
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(ななしのひとり)です。
今日はこちらのポストから
【造反も】「国旗損壊罪」創設法案が衆院本会議で可決https://t.co/47fZs5kwJp
— ライブドアニュース (@livedoornews) June 30, 2026
中道改革連合や共産党のほか、与党と共に創設法案を共同提出した国民民主党と参政党も採決を欠席し、法案提出者が採決に加わらない異例の事態に。また、自民党の岩屋毅前外務大臣が採決前に退場して棄権した。 pic.twitter.com/3K4GV2GNYo
野党が採決を欠席するという異例の事態のなか、「国旗損壊罪」が衆議院本会議で可決されました。
「国旗損壊罪」がいかに悪法かについては、これまで何本も記事にしてきたので、そちらをご覧いただくとして、今回は法案の賛否ではなく、想定される今後の国会日程について解説していこうと思います。
結論を先に言うと、与党は強引にこの法案を通しにくると考えられます。
■与党が狙う「60日ルール」のシナリオ
「国旗損壊罪」は衆議院を通過し、その舞台は参議院へと移りました。
ここで注目すべきは、「参議院では野党が過半数を握っている」という点です。
そのため、野党側は、この法案の委員会での審議入りを徹底して拒否する可能性が極めて高い状況になります。
もし、審議が全く行われないまま現在の会期末である7月17日を迎えれば、国旗損壊罪は原則として「廃案」になります。
「次の国会に持ち越して話し合えばいいのでは?」と思われるかもしれませんが、それには「継続審議」の議決が必要であり、ここでも野党の合意が不可欠です。
つまり、野党側が審議拒否を続ければ、通常であれば法案はここで命脈を絶たれるはずです。
しかし、与党にはこれをひっくり返す「ウルトラC」が存在します。
それが、憲法第59条に定められた通称「60日ルール」です。
「60日ルール」とは、参議院が法案を受け取ってから60日以内に議決しない場合、衆議院は「参議院が法案を否決した」とみなすことができる仕組みのことです。
このルールが適用されると、国会法第13条の「衆議院の優越」により、最終的には衆議院の判断が国会の議決となります。
この衆議院での再可決・成立には、本会議での「出席議員の3分の2以上の賛成」が必要です。
しかし、現在の衆議院では、自民党と日本維新の会を合わせた与党側が4分の3という圧倒的な議席を握っています。
つまり、60日ルールさえ発動できれば、与党の賛成多数で必然的にどんな法案でも成立してしまうのです。
■「会期延長」という力技
では、与党はどのようにしてこの60日ルールを使うのでしょうか。
今国会の会期末は7月17日までですから、残りは17日間しかありません。
60日ルールのカウントは、土日祝日を含めて「国会が開会している日数」で計算されるため、今のままでは日数が圧倒的に足りません。
そこで浮上するのが、「会期の延長」です。
国会会期を少なくとも9月前半まで、60日以上、大幅に延長するというシナリオなら、60日ルールは可能になります。
この国会の会期延長を最終的に決定するのは衆議院の議決であるため、参議院の野党がどれだけ反対しても、与党は単独で国会を開き続けることができます。
現在、高市政権が、この「衆議院の優越」を背景に、強気で大幅な会期延長を決める可能性が十分にあります。
■問われる「勝ちすぎた与党」の暴走
今回の野党の採決拒否については、さまざまな意見があることでしょう。
しかし、私は、この国旗損壊罪が不成立になるのであれば、どのような方法であっても構わないと考えています。
なぜなら、どのような形であれ、この法案が成立してしまえば、私たちの「表現の自由」が重大な危機に瀕するからです。
国旗という象徴に対する行為を刑罰で縛ることは、時の権力に対する批判や自由な意思表示を萎縮させる強力な武器になりかねません。
「国旗を大切にしよう」という道徳的な話と、それを「法律で縛り、違反者を処罰する」ということは、全く次元の異なる問題です。
しかし今、そのような国民的な深い議論や、参議院での丁寧な審議を経ることなく、単に「数の力」だけで、国旗損壊罪が成立しようとしています。
今回の国会における一連の混乱は、私たち有権者に対して、非常に重い教訓を与えています。
それは、「与党を勝たせすぎると、どんな法案でも力技で通せるようになってしまう」という事実です。
衆議院で3分の2以上の議席を持たせてしまった結果、参議院がどれだけ反対しようが、審議を拒否しようが、時間を引き延ばして「数の暴力」で押し切るルートが完成してしまいました。
これでは、二院制をとっている意味も、野党が存在する意味も希薄になってしまいます。
■与野党が拮抗するのが「一番いいバランス」
民主主義において最も健全な状態とは、「与党と野党の勢力が拮抗していること」です。
お互いの勢力が五分五分であれば、与党は野党の意見を無視して強権的な法案を通すことはできません。
野党の批判に耳を傾け、国民が納得できるまで徹底的に話し合い、妥協点を見つけるという「丁寧な合意形成」が強制されるからです。
それこそが、暴走を防ぐ唯一のブレーキです。
今の国会には、そのブレーキがありません。
私たちは、一時の政権支持率やムードだけで、特定の勢力に圧倒的な議席を与えてしまうことの危うさを、今回の「国旗損壊罪」の動向から学ぶ必要があります。
政治のバランスを保ち、私たちの自由な社会を守るために、次の選挙で私たちがどのような選択をすべきなのか。
今一度、立ち止まって考える必要があるのではないでしょうか。
ということで、今日はここまで。
それでは、ナイス減税!
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