テック卒業組が乗り換える「バリュー株 厳選20銘柄」出遅れ×割安の"二刀流"で探す本命
半導体・生成AI関連株への資金集中が続いた相場に、変化の兆しが見えています。2026年6月に11%上昇した米フィラデルフィア半導体株指数は、7月6日までの約2週間で11%超下落しました。米国では2026年年初来でS&P500均等加重指数が10.8%上昇し、時価総額加重型の9.3%を上回るなど、巨大テック以外へ物色が広がっています。これはテック株の成長性が失われたという意味ではなく、割高感、設備投資負担、金利、景気循環を考慮し、投資家がポートフォリオの分散を進めている動きと捉えられます。(Reuters)

日本株で注目したいのが、「出遅れ」と「割安」を兼ね備えながら、利益成長や資本政策に変化が生じている企業です。野村證券によると、TOPIX500のPBR1倍割れ企業の比率は2026年初めに約20%まで低下し、2018年以来の低水準となりました。単にPBRが低いだけの企業は減っており、これからは増益、増配、自社株買い、政策保有株削減、ROE改善を伴う「理由のある割安株」を選ぶ必要があります。(野村ホールディングス)
東証も2026年4月28日、「資本コストや株価を意識した経営」に関する要請を更新し、余剰資金、事業ポートフォリオ、成長投資、株主還元を含む経営資源の配分を改めて重視しました。6月4日にはフォローアップ会議も開催されており、低評価企業に対する改革圧力は一過性のテーマではありません。(東京証券取引所)
本稿ではタイトルの「厳選20銘柄」を中核候補として、比較検討に有効な周辺候補10社も加え、合計30社を同一基準で整理しました。低PER・低PBRだけでなく、直近決算の変化、還元方針、財務余力、構造改革の進捗まで確認し、テック株偏重を見直す際の材料を提示します。
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の購入、売却その他の投資行動を推奨するものではありません。投資判断は、ご自身の資産状況、投資目的、許容できるリスクを踏まえ、自己責任で行ってください。情報の正確性には万全を期していますが、内容の完全性や将来の業績、株価を保証するものではありません。決算修正、配当変更、株式分割などが行われる場合があるため、最新情報は各企業のIR資料、適時開示、有価証券報告書等でご確認ください。本記事は2026年7月13日時点の情報に基づいています。
金利正常化と資本効率改革を取り込む金融株
金利上昇による運用収益の改善に加え、増配、自社株買い、政策保有株の削減が進む分野です。ただし、すでにPBR1倍を超えた銘柄もあるため、単純な低PBRではなく利益成長と還元の持続性を見ます。
【地銀改革を先導する静岡基盤】しずおかフィナンシャルグループ(5831)
◎ 事業内容:
静岡銀行を中核に、証券、リース、クレジットカード、経営コンサルティング、IT、不動産投資運用などを展開する地域金融グループです。静岡県内の預貸金基盤を軸に、首都圏や海外、事業承継、資産形成支援へ収益源を広げています。(静岡銀行)
・会社HP:
◎ 注目理由:
地方銀行の中でも、金利上昇の恩恵を利益と株主還元へ結び付けている点がテーマに合致します。2026年3月期は経常収益が前期比28.5%増の4,385億円、経常利益が27.7%増の1,302億円、親会社株主に帰属する純利益が21.2%増の904億円となりました。2027年3月期は経常利益1,520億円、純利益1,050億円、ROE8.4%を計画しています。2026年3月期の年間配当は80円、2027年3月期予想は98円で、2026年2月には上限1,000億円の自己株式取得も発表しました。一方、2026年7月9日時点のPBRは1.54倍で、典型的な低PBR株ではありません。割安性の根拠は帳簿価値ではなく、利益成長、資本圧縮、増配による一株価値の向上にあります。(Yahoo!ファイナンス)
◎ 企業沿革・最近の動向:
中核の静岡銀行は1943年に県内銀行の合併で発足し、2022年10月に持株会社体制へ移行しました。以後、IT、不動産投資運用、マーケティングなど非銀行事業を拡充しています。2026年度は金利前提を政策金利0.75%として収益計画を組み、余剰資本の還元と成長投資を並行する方針を示しました。(静岡銀行)
◎ リスク要因:
預金金利の上昇が貸出金利の改善を上回る場合、利ざや拡大が鈍化します。静岡県内の人口・企業動向、有価証券評価損、与信費用の増加にも注意が必要です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(カブヨミ):
【最高益と増配が並走する地銀】群馬銀行(8334)
◎ 事業内容:
群馬県を主要地盤とする地方銀行です。法人・個人向け融資、預金、為替に加え、証券、リース、カード、コンサルティング、事業承継支援を展開します。製造業が集積する北関東の企業取引と、埼玉・東京方面への営業基盤が特徴です。(群馬銀行)
・会社HP:
◎ 注目理由:
金利上昇による資金利益の増加と、資本効率改善が同時に進んでいます。2026年3月期の連結経常利益は前期比228億円増の848億円、純利益は149億円増の588億円となり、純利益は3期連続で過去最高を更新しました。ROEも前期から2.3ポイント上昇して10.0%に達しています。2026年3月期の年間配当は62円、2027年3月期予想は70円で、配当性向40%を基本とする方針です。政策保有株についても、2026年3月末までに取得原価ベースで累計214億円まで圧縮し、削減目標に対する進捗率は84%となりました。株価上昇によりPBRは1倍を超えていますが、最高益、二桁ROE、連続増配による利益還元型のバリュー株として検討できます。
◎ 企業沿革・最近の動向:
源流は1878年設立の第三十九国立銀行で、1932年に群馬大同銀行として現在につながる体制を構築し、1955年に群馬銀行へ改称しました。近年は地域金融だけでなく、法人コンサルティングや投資専門子会社の活用を進めています。2026年3月期は本業利益の増加と政策保有株改革が重なり、収益構造の転換が明確になりました。(群馬銀行)
◎ リスク要因:
貸出競争が強まれば金利上昇の恩恵が限定されます。製造業を中心とした地域景気の悪化、債券価格下落、政策保有株売却益の反動も変動要因です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(カブヨミ):
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