ラピダス・TSMC熊本・脱炭素投資が爆発...国内設備投資ラッシュで爆騰候補となるエンジニアリング20社
熊本のJASM(TSMC)第1工場は2024年末から量産が始まり、第2工場も2025年10月に建設が本格化しました。北海道千歳のラピダスは2025年7月に2ナノ世代の試作品をカスタマーイベントで披露し、2027年の量産を目指して工事は最終局面に入っています。さらに2026年2月にはラピダスが民間32社から1,676億円の追加出資を取り付け、量産に向けた総投資7兆円規模のプロジェクトが現実味を帯びてきました。
これに加え、生成AIの爆発的需要を背景にしたデータセンター建設、EV用リチウムイオン電池工場の新設、そしてGX(グリーン・トランスフォーメーション)基本方針に基づく水素・アンモニア・SAF・CCS(CO2回収貯留)などの脱炭素プラント建設が同時並行で動いています。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの試算では、AI関連データセンター投資は2028年に1兆円超、半導体前工程の装置投資は2026年に1,300億ドル規模に達する見通しです。
この「国内設備投資ラッシュ」の波を真正面から受けるのが、クリーンルーム空調・超純水装置・特殊ガス供給・電気設備工事・プラントエンジニアリングを担う「サブコン(専門工事業者)」と「エンジニアリング会社」です。装置メーカーや半導体メーカーが脚光を浴びがちですが、工場が物理的に立ち上がらなければ何も始まりません。本記事では、ラピダス・TSMC熊本・データセンター・脱炭素投資の四重特需を捉える注目23銘柄を、ビジネスモデル・足元業績・リスクまで踏み込んで解説します。
【免責事項】
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任において行ってください。記載内容は執筆時点で公開されている情報に基づいており、正確性・完全性に万全を期しておりますが、これを保証するものではありません。株価・業績・市況は刻々と変化しますので、最新の情報は各企業のIR資料、決算短信、有価証券報告書、および各種公的情報源にて必ずご確認ください。投資にあたっては元本割れのリスクがあることをご承知おきください。
【ラピダス工場でTCR-SWITが採用された空調工事の絶対王者】高砂熱学工業 (1969)
◎ 事業内容:
空調設備工事の国内最大手で、設立から100年を超える老舗。民間工事を主軸に、半導体・電池・データセンター向けクリーンルーム空調、ビル空調、地域冷暖房、医薬・食品工場向け空調を手掛けます。海外比率も高く、シンガポール・タイ・インドネシア・米国などに拠点を持ちます。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
最大の注目点は、ラピダス千歳工場に同社独自の旋回流誘引型成層空調システム「TCR-SWIT」が採用されたことです。これは従来の天井全面FFU方式に対し、搬送動力47%削減、熱源動力32%削減、CO2排出量50%削減を実現する画期的技術で、特許も多数取得済みの参入障壁の高いソリューションです。半導体工場の電力コストが死活問題となる中、省エネ性能で競合を圧倒する独自技術を持つ点が決定的な優位性です。
業績面では、足元で施工変革と最適受注により収益力が大幅向上しています。クリーンルーム需要に加え、EV電池工場向けのドライルーム(露点-60℃供給システム「WINDS」)、データセンター向けサーバー冷却、そして麻布台ヒルズなど大型再開発の空調も手掛けるなど、案件ポートフォリオが極めて多彩です。創業100周年の記念配を含む増配基調も継続中で、JPX日経400採用銘柄として機関投資家からの認知度も高い銘柄です。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1923年に「日本空調の父」柳町政之助が創業。以来、日本に空気調和の概念を普及させてきました。直近では宇宙ベンチャー「ispace」の月着陸船に水電解装置を搭載するなど次世代エネルギー領域にも挑戦。2025年9月には日経ビジネスで大規模特集が組まれ、TCR-SWITの導入事例として半導体工場での採用拡大が報じられています。施工効率化の拠点「T-Base」(埼玉・八潮)も稼働しています。
◎ リスク要因:
大型半導体工場の発注時期や工事繁忙期に業績が振れやすく、人手不足による施工遅延、資機材高騰、海外案件の為替変動などが利益率に影響します。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
【TSMC熊本第1工場のクリーンルームを担当した産業空調の雄】大気社 (1979)
◎ 事業内容:
産業空調事業(売上比率約60%)と自動車塗装システム事業(約26%)の二本柱を持つエンジニアリング企業。クリーンルームや工場空調の設計・施工が主力で、特に半導体・医薬品・食品工場向け精密空調に強み。塗装システムは国内首位、世界シェア約25%でドイツDürr社に次ぐ世界2位です。
・ 会社HP:
◎ 注目理由:
TSMC熊本第1工場のクリーンルーム・生産排気処理という最重要設備を担当した実績が、同社の存在感を市場に強烈に印象付けました。背景には1930年代から続く台湾での実績、1989年設立の台湾現地法人、1990年代から非日系顧客にも納入してきた半導体クリーンルームの設計施工ノウハウがあります。グローバルファウンドリーが日本に来る際、自然と同社が指名される構図ができ上がっています。
2025年5月には創業以来初の「長期経営計画(10年プラン)」を策定し、2035年3月期に完成工事高5,000億円(現状の約2倍)を目標に掲げました。半導体に加え、EV電池工場のドライルーム需要、データセンター、医薬品工場と需要は四方八方に広がっています。塗装事業は世界の日系自動車メーカーから安定受注を取り込み、海外比率約8割で為替メリットも享受。半導体一極集中ではなく、塗装と空調の両エンジンで成長する点が他のサブコンと大きく異なります。
◎ 企業沿革・最近の動向:
1913年にドイツ系建材輸入商社を母体に設立。空調と塗装という異なる工事を統合した独自路線で発展。2024年3月にTSMC熊本第1工場の工事完成を公表し、市場の評価が一段上がりました。2025年9月の株主手帳オンラインのインタビューでは、長田雅士社長がEV電池・半導体向け産業空調の拡大を明言しています。
◎ リスク要因:
自動車塗装事業は世界的なEVシフトの影響を受けやすく、海外比率の高さから為替・地政学リスクの影響も大きい点に留意が必要です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(最新のIRや関連ニュース):
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