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ホルムズ封鎖でも止まらない物流。独立系タンクの日本コンセプト(9386)に「消去法買い」が集まる理由

導入

この会社は何の会社か

日本コンセプトは、一言で表すならば「世界の海と陸をまたにかける、液体専用の引っ越し業者」です。一般的なコンテナに詰め込めない化学品や食品などの液体を、「ISOタンクコンテナ」と呼ばれる国際基準の巨大なステンレス製容器に詰め、船や鉄道、トラックを組み合わせて出発地から目的地まで途切れることなく運ぶ「国際複合一貫輸送」を主業としています。自社で大型の貨物船を所有しない「NVOCC(非船舶運航業者)」という立場を取りながら、世界中に独自の物流ネットワークを構築している独立系の企業です。

何が武器で勝っているのか

最大の武器は、「自社で船を持たない身軽さ」と「自前のメンテナンス拠点を世界中に持っている泥臭さ」の掛け合わせにあります。船を持たないため、海運市況の暴落や特定の航路の封鎖が起きても、柔軟に他社の船会社のスペースを利用してルートを変更できます。一方で、液体を運ぶ上で最も手間のかかる「コンテナの洗浄・修理・加熱」といった機能は、国内外に自社拠点を構えて内製化しています。この「持たざる身軽さ」と「持つべきものは持つ重厚さ」のバランスが、競合他社に対する強い参入障壁を生み出しています。

最大リスクは何で負けるのか

アキレス腱となるのは、「海上運賃の急激な変動と顧客への価格転嫁のタイムラグ」です。自社で船を持たないことは身軽な反面、船会社が設定する運賃の急騰を直接被ることを意味します。地政学的な危機やサプライチェーンの混乱によって海上運賃が跳ね上がった際、それを速やかに荷主である化学メーカー等に転嫁できなければ、利益は瞬時に圧縮されます。また、世界的な不況によって化学品そのものの荷動きが止まれば、自社で保有・リースしている数万個のタンクコンテナの維持コストだけが重くのしかかり、赤字に転落する脆さも孕んでいます。

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