“悩み”は“好機”の入口
vol.1723
「好奇心と不満こそが最高のビジネスを生み出す」。
航空・旅行・レジャー・宇宙事業・金融・通信・ウェルネスなど多角的に事業を展開するヴァージン・グループの創業者、リチャード・ブランソンさんの名言です。
この“不満”という言葉には
「優れたビジネスは全て不満から生まれる」
という考えがあります。
実際、世の中を席巻するヒットの多くは、悩みから生まれているものが多い。
例えば、Netflixです。
もともとは
「DVDを返しに行くのが面倒」
という悩みから始まりました。
スポットワークという概念を世の中に定着させた「タイミー」もその好事例です。
短い時間でも良いから働きたい人と、働いて欲しいお店をつなぐ。
最近も、人の悩みに目を向けて成功している事例をよく見かけます。
“低稼働時間帯”を好機に変える
まず、最初に挙げたいのが、サウナサブスクサービス「FLEXKEY」(フレックスキー)です。
〈ITmedia ビジネスオンライン / 2026年5月23日〉
運営するのはスタートアップのOPTIMISTで、月額6490円を支払うと、提携する人気サウナ施設を利用できます。
これってめちゃくちゃ安くないですか?
都内の有名施設では、1回2000~3000円ほどかかるケースも珍しくないわけです。
このビジネスモデルのカギは時間にあります。
実は、このFLEXKEYを使って利用できる時間は平日昼間や深夜など、施設側が指定する“低稼働時間帯”のみ。
つまり、「空いている時間」を定額で開放することで、利用者にはお得な体験を提供し、施設側には新たな収益を生み出す「空き時間ビジネス」なのです。
この仕組みが生まれた背景は、平日昼間や深夜は利用者が来なかったとしても、サウナ施設は光熱費や人件費などの固定費は発生し続けてしまうという課題があったからです。
そこでOPTIMISTは、印刷会社の空いている設備を活用するラクスルのビジネスモデルをヒントにFLEXKEYを企画。
すると、これが大当たりしました。
計画時点では、学生やフリーランス、シフト勤務者などの利用を見込んでいたのですが、実際には利用者の約7割がビジネスパーソンで、昼休み利用(需要)にハマったのです。
ランチも兼ねてサウナで整えてから、午後またがんばる。
その結果、利用者の約25%が月10回以上利用するヘビーユーザーとなり、平日昼間の時間帯が逆に混雑するまでに。
今は制限するまでに至っています。
これもサウナ施設の悩みに目を向けたからこそ、生まれたヒット。
時間といえば、もう1つ興味深い事例があります。
Z世代の「フェアネス」に寄り添う
それは、夫婦の家事負担です。
従来の家庭では、「気づいた人がやる」「女性側が多く担う」といった曖昧な分担や不満が課題でした。
しかし共働きが当たり前になった今、この不公平感をちゃんと是正したいと思う夫婦は多いのです。
特に、Z世代は「フェアネス」(公平性)を重視する傾向があると言われている。
そこで誕生したのが、家事管理アプリ「Accord」です。
〈AMP / 2026年4月29日〉
このアプリでは、掃除、洗濯、買い物などの家事をタスク化し、誰がどれだけ担当しているかを可視化することができます。
さらに驚くのは、「家事の重さ」まで数値化しようとしている点です。
例えば、同じ料理でも、献立を考える、買い物をする、調理する、片付けるといった工程があります。
そうした中、手を動かす作業だけでなく、考える負担まで含めて評価しようとしているのです。
さらに興味深いのは
「家事の見えない負担を可視化」
しているところ。
家庭内で発生するタスクをお互いに洗い出し、リストとして登録するので、例えば、
●ゴミの日を覚えている
●洗剤が切れそうなことに気づく
●子どもの予定を管理する
といった“頭の中の管理業務”にまでお互いに共有できます。
きっちりと半分ずつ負担を分けることができなかったとしても、明確に負担のバランスが見える化することで家庭からフラストレーションが軽減される。
貴重なプライベート時間だけに、こうした工夫が必要なのかもしれませんね。
今年は“擬似旅行”を楽しむ
最後も時間ネタで締め括りたいと思います。
来週月曜日は6月1日。
当社では夏休み取得期間が始まります(9月末までに5日)。
「夏休み=お盆」の会社の方も、夏の予定を立てる時期なのではないでしょうか?
そんな中、足枷になるのが物価高です。
気軽に旅行に行けない。
特に海外旅行は選択しづらいという人が多いのではないでしょうか?
そんな中、気になるニュースがあります。
物価高が続く中でも、東京にある地方のアンテナショップの約7割で売り上げが増加しているというのです。
〈日テレNEWS / 2026年5月18日〉
その理由の1つが
「旅行気分を手軽に味わえること」
です。
地方へ実際に旅行へ行くには交通費や宿泊費がかかりますが、アンテナショップなら都内にいながら各地域の名産品や限定商品を楽しめる。
そのため、「旅行の代替消費」として利用する人も増えているそうです。
この話を聞いて、“擬似海外旅行”を楽しむ人たちのことを思い出しました。
例えば、ハワイをモデル都市としている神奈川の茅ヶ崎でアロハな気分を味わう。
同じ神奈川でいえば、葉山の森戸海岸〜一色海岸周辺も、「南フランス」「カリフォルニア」「地中海沿岸」っぽい空気を感じる人も多いのです。
静岡の白浜海岸もハワイ感があります。
さらに、「ヨーロッパの海辺の街」っぽさなら、神戸の舞子〜須磨エリアも面白いでしょう。
山口県の角島大橋周辺も
●エメラルドブルーの海
●長い橋
●南国感
があり、ハワイやグアム気分が味わえるかもしれません。
私が住む横浜も異国情緒溢れる建築物が多いので、目を細めればヨーロッパにいる気分が味わえます(笑)
このように、人間のイマジネーションを駆使して、いかに物価高の夏を楽しむかが腕の見せどころなのではないかと思います〜
そうすれば、暮らしはもっと豊かになる。
そして、日本の各地で擬似旅行需要をいかに取り込むか、知恵を絞るとビジネスチャンスが見えてくるかもしれません。
いずれにせよ、
「好奇心と不満こそが最高のビジネスと人生を生み出す」。
リチャード・ブランソンさんの名言に「人生」を加えながら、悩みを好機への入口と捉えていけると良いですね😊
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
