「体験」という付録
vol.327
人気YouTuberのヒカキンさんがプロデュースした麦茶「ONICHA」
が売れに売れています。
〈@DIME / 2026年7月20日〉
今年4月に発売し、たった2カ月で販売本数1000万本を突破。
ただ実は、発売日まではONICHAに対してSNSで厳しい声も飛び交い、「コケるのではないか?」という不安も漂っていました。
では、なぜ売れたのか?
経緯をお話ししますと
(1)「ヒカキンが何か新しい商品を出すらしい」という予告
(2)商品発表まで約一週間にわたり「謎の海のライブ配信」
(3)「実は麦茶でした」という発表
という流れだったのですが、人々の反応は
「…えっ、麦茶なの…?」
と、もっと良いものを期待していた人が多かったこともあり、残念ムードが漂ったのでした…
(SNSで厳しい声が飛び交うことに…😅)
それでも、ヒットしたのは
「商品」ではなく「発売までのストーリー」を売ったから
だと言えます。
ストーリーを整理すると、こんな感じです。
(1)ヒカキンさんが、商品が発売される何週間も前から「重大発表がある」と予告し、「一体何が発売されるのだろう」という期待感を生み出した。
(2)その後も少しずつ情報を公開し、SNSでは予想や考察、賛否の声が飛び交い、多くの人が発売前から話題に参加。
(3)発売される頃には、「どんな麦茶なのか飲んでみたい」という気持ちだけでなく、「この話題に自分も参加したい」「みんなと同じ体験をしたい」という感情が生まれていた。
(4)発売すると、購入者がSNSに投稿。仲間との共有を楽しんだ。
つまり、人々が買ったのは麦茶そのものではなく
「発売を待ち、期待し、予想し、発売日に手に入れ、感想を共有する」
という一連の体験だったということです。
ここが、単に有名人(ヒカキンさん)を起用したプロモーションと一線を画すところ。
商品が発売するまでのプロセスそのものをエンターテインメント化し、購入者を「物語の参加者」に変えた。
これが、ウケた理由なのです。
さらに、購入者が話題にしやすいようにと、ボトルのラベル裏に「おみくじ」を付けています。
単に「商品を買ったよ〜」という内容ではなく、「おみくじ結果のリアクション」を投稿できるようにしたことで、より拡散熱が高まったわけです。
徹底的に人々を巻き込む設計が非常に秀逸で、タレントよりも視聴者との距離が近いYouTuberならではの企画だと言えるでしょう〜
マーケティングの世界では20年以上前から「モノからコトへ」が合言葉になっていますが、未だにモノはモノのまま売られていることが多い。
商品に、どんな体験を“付録”に付けるのか?
そうした視点が改めて大切だと思ったONICHAの盛り上がりでした😊
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます!
