仕事は寝ている間に進める
vol.1736
「仕事は寝ている間に進める」
一休さんに出てくるようなトンチ的なタイトルですが、この意味が分かる方は、きっとAI時代でも活躍していけるでしょう😊
チームみらい党首の安野貴博さんと東京大学大学院工学系研究科人工物工学研究センター・技術経営戦略学専攻教授の松尾豊さんが語る「AI時代のリーダーシップ」を読んで、そう確信しています。
〈Forbes JAPAN / 2026年6月11日〉
仕事の“仕”は仕組みの“仕”
御二人は、これからのリーダーはビジョンを示すなど人間にしかできないこと(人間がやるべき)に集中し、AIに任せられることは任せ「自分が寝ていても回る仕組み」をつくることが大切であると仰っているのです。
そもそも、日本社会は深刻な人手不足に直面しており、AIやロボティクスを活用しなければ社会や企業の運営そのものが難しくなる。
だからこそ、AIにお願いした方が良いものと、人間が担うべき役割をしっかりと分けて考えていくことが重要になるというわけです。
そこを突き詰めていくと、仕事はAIによって減るどころか、増えていく可能性が高い。
なぜなら、課題の発見や、仮説の設定、プロジェクトを進めるためのネゴシエーションなどなど、これまで時間がなくて集中し切れなかったことに、しっかりと取り組むことができるからです。
実際、松尾さんはAIを活用することで生産性は大きく向上したものの、その分さらに多くの仕事に取り組むようになり、決して暇にはなっていないと話しています。
つまりAIを取り入れることは、人間の仕事を不要にすることではなく、一人ひとりの能力を拡張し、より大きな価値を生み出せるようにすること。
情報収集や資料作成などはAIに任せることで、結果として
「自分が寝ていても成果を出し続ける状態」
になるということなのです。
これは、きっとリーダーだけではなく、全てのビジネスパーソンに当てはまることなのではないでしょうか?
下積み時代がなくなるAI時代
なぜなら、AIによって若者の下積み時代がなくなることが示唆されているからです。
〈AMP / 2026年6月15日〉
これまで多くの若手社員は、リサーチや資料作成、データ整理、議事録作成といった比較的定型的な業務を通じて仕事の進め方や考え方を学び、経験を積み重ねながら成長してきました。
しかしAIの普及によって、こうした業務の多くがAIで代替できるようになり、若手が経験を積むための最初の仕事そのものが減少し始めています。
その結果、これまでの
「下積み→基礎力習得→判断業務→マネジメント」
というキャリアの階段が失われつつあります。
今後は最初からより高度な判断や意思決定を求められる可能性が高まっているのです。
これは、「仕事がなくなる」ではなく、「成長プロセスが変わる」というように理解する必要があります。
当然、学び方そのものも変化するでしょう。
これまでは実際に手を動かしながら経験を通じて学ぶことが中心でしたが、これからはAIを活用しながら学ぶことが前提になります。
AIが情報収集や資料作成を担い、人間はその結果を解釈し、判断し、意思決定する役割へと早い段階からシフトしていく。
それには、AIが出してくれる答えを鵜呑みにせず、「なぜそうなるのか」を深く考えていくことが求められるでしょう。
つまり、いきなり“上司ステージ”が求められるわけです。
いずれにせよ、これまでは
「仕事=作業(カタチにすること)」
という認識が社会全体としては強い部分もありました。
一方、今後は
「仕事=生む・設計する・判断する」
といったことがメインになるのです。
優れたリーダーの共通点
ちなみに、デジタルマーケティング会社の「ClickFinder」が84職種分析でAIが代替できない「人間の能力」を明らかにしています。
〈Forbes JAPAN / 2026年6月13日〉
トップ10は以下の通りです。
●危機介入と緊急時の意思決定
●複雑な症例の診断と診断推論
●患者の身体的評価
●クライアント/患者との関係構築
●危機の沈静化と対立解決
●緊急時および事業継続のリーダーシップ
●パブリックスピーキングとエグゼクティブ・プレゼンテーション
●安全コンプライアンスと規程の解釈
●現場におけるリスク評価と安全判断
●ステークホルダーおよびコミュニティとの関与
84職種と言いながら、特定の職業に偏った表現がされている項目もありますが、概ね
「判断」「評価」「対話」
ということが仕事の中心になりそうな予感がしませんか?
これぞ、まさに今でいう上司の仕事ですよね?
その上で、先ほどからお話しさせていただいている
(×)仕事=作業
(○)仕事=「生む」「設計する」「判断する」
という部分をつなぎ合わせて考えていくと、よりアントレプレナー的な色合いが濃くなります。
アントレプレナーとは、経済学者のシュンペーターが「イノベーションを遂行する当事者」として定義しましたが、自ら機会を見つけ、主体的に新しい価値を創り出そうとする姿勢や能力。
●課題発見・解決力:
世の中の不満や困りごとを自ら見つけ、解決策を提示。
●リーダーシップ:
明確なビジョンを掲げ、周囲の仲間や協力者を巻き込んで推進。
●レジリエンス:
失敗や不確実な状況を前向きに捉え、次に活かす精神力や柔軟性。
こうした力を磨いていくことで、AI時代の活躍人財になっていく。
そのための時間を生み出すには、これまでかけていた膨大な作業の時間をAIに任せなければなりません。
だからこそ
「(作業的な)仕事は寝ている間に(AIが)進める」
それが、今回のトンチ的タイトルの答えです😊
私もこうした意識を持ちながら、AI時代に適応していきたいと思います〜
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
