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脳は元の自分に戻そうとする|継続に理由が必要な本当の理由【続力編 第5話】


前回は、自分に合った続け方の型について解説しました。

毎日少しずつ進める方が合う人もいれば、まとめて作る方が合う人もいます。

短時間で少しずつ進める方が合う人もいれば、まとまった時間で一気に作る方が合う人もいます。

継続力とは、世間で正しいと言われる型に自分を合わせることではありません。

自分の目的、自分の生活、自分の性格、自分の気分の波に合わせて、続けやすい型を選ぶことです。

しかし、ここで一つ問題があります。

自分に合った型を選んでも、それだけで継続できるとは限らないということです。

なぜなら、人間には元の状態に戻ろうとする力があるからです。

新しいことを始める。

いつもと違う行動をする。

これまでやっていなかったことを生活に入れる。

すると、脳はそれを「いつもと違う状態」と判断します。

そして、元の状態に戻そうとします。

今回のテーマは、ここです。

脳は、変わり始めた自分を元の状態に戻そうとする。

だからこそ、継続には理由が必要になるのです。

コンフォートゾーンは、最初の一歩だけの問題ではない

以前、目標達成術編ではコンフォートゾーンについて解説しました。

その時に扱ったのは、最初の一歩が出ない時の話です。

やってみたい。

でも怖い。

失敗したくない。

恥をかきたくない。

自分には無理かもしれない。

だから行動できない。

これは、コンフォートゾーンの外へ出る前に起きる反応です。

今いる場所が安全だから、そこから出ようとすると不安になる。

だから、まずは小さく外へ出る。

考え続けるのではなく、少しだけ試してみる。

現実からデータを取る。

これが、目標達成術編で扱ったコンフォートゾーンの話でした。

しかし、コンフォートゾーンの問題は、最初の一歩だけでは終わりません。

一歩を出した後にも起きます。

むしろ、継続力において本当に問題になるのは、ここです。

行動を始めた。

記事を書き始めた。

発信を始めた。

勉強を始めた。

副業を始めた。

運動を始めた。

最初の一歩は出た。

でも、しばらく続けていると、脳が元の状態に戻そうとしてきます。

これが、継続を止める大きな原因になります。

脳にとって、新しい行動は異常事態である

新しい行動を始めると、本人は前に進んでいるつもりになります。

でも、脳から見ると、それはいつもと違う状態です。

今までやっていなかったことをやっている。

今まで休んでいた時間に作業している。

今まで見ているだけだったものを、自分で発信している。

今まで考えないようにしていた未来と向き合っている。

今まで避けていた数字や結果を見ている。

これは、脳にとっては負荷です。

いつもと違う。

エネルギーを使う。

失敗するかもしれない。

傷つくかもしれない。

不快な思いをするかもしれない。

だったら、元の状態に戻した方が安全です。

だから、脳は元の状態に戻そうとします。


これは、悪いことではありません。

脳は、自分を守ろうとしているだけです。

いつもの生活。

いつもの行動。

いつもの思考。

いつもの安全圏。

そこに戻そうとする。

これが、脳の原状復帰機能です。

脳は「辞める理由」を正論っぽく語る

脳が元の状態に戻そうとする時、分かりやすく「やめろ」とは言いません。

もっと自然な形で出てきます。

しかも、かなり正論っぽく出てきます。

たとえば、こんな言葉です。

「今日は疲れている」

「今はタイミングじゃない」

「もう少し準備してからでいい」

「反応がないなら意味がない」

「このやり方は自分に合っていないかもしれない」

「もっと効率のいい方法があるはず」

「一回リセットした方がいい」

「無理して続けても意味がない」

「本当にやりたいことではないのかもしれない」

どれも、完全に間違っているわけではありません。

疲れているなら休むことも大切です。

タイミングを考えることも必要です。

やり方が合っているか見直すことも大切です。

効率のいい方法を探すことも悪いことではありません。

問題は、その言葉が何のために出てきているのかです。

目的に近づくための見直しなのか。

それとも、元の状態に戻るための理由なのか。

ここを見分ける必要があります。

「収益化できていないのに、本当に価値があるのか?」という声

noteを書いていると、こういう声が出てくることがあります。

「収益化できてもいないのに、本当に価値があるのか?」

これは、かなり厄介な問いです。

なぜなら、一見すると冷静な分析に見えるからです。

たしかに、収益化できていないなら考える必要はあります。

読まれていないなら、見直す必要があります。

売れていないなら、改善する必要があります。

市場の反応を見ることは大切です。

でも、この問いが出てきた時に注意したいことがあります。

それは、その問いが本当に改善のための問いなのかということです。

「収益化できていないのに、本当に価値があるのか?」

この問いが、

「どうすれば価値が届くのか?」

「どこで読者に届いていないのか?」

「タイトルが弱いのか?」

「導線が足りないのか?」

「商品が分かりにくいのか?」

「検証量が足りないのか?」

という方向に向かうなら、それは改善のための問いです。

しかし、この問いが、

「価値がないなら、もうやめてもいいのでは?」

「売れていないなら、意味がないのでは?」

「誰にも求められていないなら、続ける必要はないのでは?」

という方向に向かっているなら、それは改善ではなく、元の状態に戻るための理由になっている可能性があります。

売れていない。

だから価値がない。

そう決めるのは簡単です。

でも、売れていない理由は一つではありません。

まだ認知されていないのかもしれません。

読者に届く導線が弱いのかもしれません。

タイトルが弱いのかもしれません。

記事から商品への接続が弱いのかもしれません。

信頼が積み上がっていないのかもしれません。

商品説明が分かりにくいのかもしれません。

まだ検証量が足りていないのかもしれません。

それなのに、脳は一気に結論を出そうとします。

「価値がないのかもしれない」

「やめた方がいいのかもしれない」

これは、冷静な分析に見えて、脳が元の状態に戻ろうとしているだけかもしれません。

なぜ、第2話で「理由」を決めたのか

ここで、第2話の話に戻ります。

第2話では、継続には理由が必要だと話しました。

なぜ、それをやる必要があるのか。

なぜ、それを達成したいのか。

やらないと、どんな未来になるのか。

達成できなかったら、何が嫌なのか。

こうした理由を先に決める必要があると話しました。

なぜなら、理由が弱いと、人はすぐに辞める理由を探すからです。

そして、理由が強いと、辞める理由ではなく、続ける方法を探せるからです。

この理由は、始める時だけに必要なものではありません。

本当に必要になるのは、始めた後です。

やる気がある時は、理由がなくても動けます。

新しいことを始めた直後は、気持ちが前を向いています。

未来も明るく見えます。

「今回はいけるかもしれない」

「今度こそ変われるかもしれない」

そう思えている時は、理由が弱くても行動できます。

でも、継続の本番はその後です。

やる気が落ちた時。

結果が見えない時。

収益化できていない時。

反応が少ない時。

疲れている時。

面倒くさくなった時。

脳が元の状態に戻そうとしてきた時。

その時に必要になるのが、第2話で決めた理由です。

理由がないと、脳の原状復帰機能に負ける

脳が元の状態に戻そうとしてくる時、こちらに理由がないと負けます。

なぜなら、脳が出してくる辞める理由は、かなり説得力があるからです。

「疲れているなら休んだ方がいい」

「結果が出ないなら意味がない」

「収益化できていないなら価値がない」

「もっと楽な方法を探した方がいい」

「今はタイミングではない」

「本当にやりたいことではないのかもしれない」

どれも、完全な間違いではありません。

だからこそ、危険です。

理由が弱いと、その言葉に飲まれます。

そして、元の生活に戻ります。

元の自分に戻ります。

何も始めていなかった頃の自分に戻ります。

それは一時的には楽です。

新しいことをしなくていい。

結果を見なくていい。

失敗と向き合わなくていい。

誰かに見られることもない。

努力しているのに成果が出ない苦しさを感じなくていい。

でも、それは本当に望んだ未来でしょうか。

第2話で考えたはずです。

なぜやる必要があるのか。

なぜ達成したいのか。

やらないと、どんな未来になるのか。

その未来は、本当に受け入れたいものなのか。

ここに戻る必要があります。

理由は、元の自分に戻されないための重りである

理由とは、やる気を出すための飾りではありません。

理由とは、脳が元の自分に戻そうとしてきた時に、目的地側へ自分をつなぎ止めるための重りです。

船で言えば、錨のようなものです。

波が来る。

風が吹く。

流されそうになる。

その時に、何もつながれていなければ簡単に流されます。

継続も同じです。

気分が揺れる。

結果が出ない。

反応が少ない。

疲れる。

飽きる。

面倒くさくなる。

その時に理由がなければ、脳の原状復帰機能に流されます。


でも、理由があると戻れます。

「そもそも、なぜ始めたのか?」

「なぜ達成したいのか?」

「やらなかったら、どんな未来に戻るのか?」

「その未来は本当に嫌ではないのか?」

ここに戻ることができます。

理由があるから、辞める理由をそのまま信じなくて済みます。

理由があるから、問いを変えることができます。

問いを「辞めるか」から「どう続けるか」に戻す

脳の原状復帰機能が働いている時、問いはだいたいこうなります。

「もう辞めてもいいのでは?」

「意味がないのでは?」

「価値がないのでは?」

「向いていないのでは?」

「今じゃないのでは?」

つまり、問いが「辞めるかどうか」に向かいます。

でも、理由があると問いを変えられます。

「どうすれば続けられるのか?」

「どこを改善すればいいのか?」

「何を小さくすれば動けるのか?」

「どの型なら続けられるのか?」

「何を検証すればいいのか?」

「目的に近づくために、今の行動をどう変えればいいのか?」

これが大事です。

脳は、元の状態に戻るために問いを作ります。

でも、理由があると、その問いを目的地側へ戻せます。

たとえば、

「収益化できていないのに、本当に価値があるのか?」

という声が出た時。

理由が弱いと、

「やっぱり価値がないのかもしれない」

「続けても意味がないのかもしれない」

となります。

でも、理由があると問いが変わります。

「価値がないのか、それとも価値が届く構造がまだできていないのか?」

「収益化できていない理由は、商品なのか、認知なのか、導線なのか、信頼なのか、検証量なのか?」

「目的を達成するために、次に何を試すべきなのか?」

このように、辞める理由ではなく、続けるための検証に変えられます。

辞めたい気持ちは、すべて本音とは限らない

ここで勘違いしてはいけないのは、辞めたい気持ちを全部否定する必要はないということです。

本当に体調を崩しているなら、休む必要があります。

本当に目的とズレているなら、やり方を変える必要があります。

本当に負荷が大きすぎるなら、ペースを落とす必要があります。

本当に合っていないなら、型を変える必要があります。

大切なのは、辞めたい気持ちを無視することではありません。

その声が、どこから来ているのかを見ることです。

目的に近づくための調整なのか。

それとも、元の状態に戻るための原状復帰なのか。

ここを見分けることです。

「疲れている」は、本当に休息が必要なサインかもしれません。

でも、「だから全部やめよう」になっているなら、原状復帰機能かもしれません。

「反応がない」は、改善が必要なサインかもしれません。

でも、「だから価値がない」になっているなら、原状復帰機能かもしれません。

「このやり方は合っていない」は、型を見直すサインかもしれません。

でも、「だから目的ごと捨てよう」になっているなら、原状復帰機能かもしれません。

脳は、元の状態に戻るために、かなり自然な言葉を使います。

だからこそ、その言葉をそのまま信じる前に、一度立ち止まる必要があります。

継続力とは、理由に戻れる力でもある

継続力とは、常にやる気があることではありません。

迷わないことでもありません。

辞めたいと思わないことでもありません。

むしろ、続けていれば必ず揺れます。

結果が出なければ迷います。

反応がなければ不安になります。

収益化できなければ、価値があるのか疑います。

疲れれば、今日はやめたいと思います。

飽きれば、別のことをしたくなります。

それは自然なことです。

問題は、その時にどこへ戻るかです。

元の自分に戻るのか。

目的に戻るのか。

脳は元の自分へ戻そうとします。

だから、自分は目的に戻る必要があります。

そのために、第2話で理由を決めました。

なぜやる必要があるのか。

なぜ達成したいのか。

やらないと、どんな未来になるのか。

達成できなかったら、何が嫌なのか。

この理由があるから、やる気が落ちた時にも戻れます。

辞める理由が出てきた時にも、もう一度考えられます。

「本当に辞めたいのか?」

「それとも、元の自分に戻ろうとしているだけなのか?」

「自分は、どの未来に向かいたかったのか?」

継続力とは、前に進み続ける力だけではありません。

揺れた時に、理由へ戻れる力でもあります。

まとめ

コンフォートゾーンは、最初の一歩を止めるだけではありません。

一歩を踏み出した後にも働きます。

新しい行動を始めると、脳はそれを「いつもと違う状態」と判断します。

そして、元の生活、元の行動、元の思考に戻そうとします。

その時に出てくるのが、正論っぽい辞める理由です。

「今日は疲れている」

「反応がないなら意味がない」

「収益化できていないのに、本当に価値があるのか?」

「このやり方は自分に合っていないのかもしれない」

「もっと別の方法があるのでは?」

こうした言葉は、一見すると冷静な分析に見えます。

しかし、それが目的に近づくための問いなのか。

それとも、元の状態に戻るための問いなのか。

ここを見る必要があります。

だからこそ、第2話で理由を決めました。

理由は、やる気がある時のためではありません。

やる気が落ちた時、脳が元の状態に戻そうとしてきた時に必要になるものです。

理由がないと、辞める理由に飲まれます。

理由があると、問いを変えられます。

「辞めるかどうか」ではなく、

「どう続けるか」

「何を改善するか」

「どの型に変えるか」

「何を検証するか」

に戻すことができます。

継続力とは、脳の原状復帰機能に一度も揺れない力ではありません。

揺れた時に、理由へ戻れる力です。

そして、理由へ戻れるから、もう一度目的地に向かう行動を選び直せるのです。

次回は、継続力編の最後として、

止まっても戻れる仕組み

について解説します。

どれだけ理由を決めても、どれだけ自分に合った型を作っても、止まる日はあります。

疲れる日もあります。

飽きる日もあります。

何もしたくない日もあります。

だから大切なのは、止まらないことではありません。

止まっても戻れる形を作っておくことです。

次回は、

継続力とは、止まらない力ではなく、戻れる仕組みである

という話をしていきます。


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