【D】3度目の元同僚対決で掴んだ初勝利 vol.3.1
昨年に続いて、今年も「元同僚対決」が実現した。西勇輝と松葉貴大の2人は、ドラフト年度こそ違うものの同い年でオリックス時代は共にローテーション投手として腕を振った、いわば戦友だった。時を経て2人ともセ・リーグに活躍の場を変え、阪神と中日でそれぞれ腕を振り続けてきた。過去2度の同僚対決は、下記の記事から↓
①4月に実現するなんて…
昨季が終わった時、また来年実現すれば嬉しいななんて密かに自分としては思っていた。でもまさか4月、こんなシーズン序盤に実現するなんて思いもしなかった。今年の開幕前、松葉さんはオープン戦好調だったものの西勇輝はオープン戦で8失点炎上など思うような結果を残せず、開幕ローテを外れてしまった。対決を前にして二人はこう語った。
松葉「いい投げ合いをしたいですし、打席の中でも食らいつきたい」
西「長い付き合い。松葉も1000イニングに到達して、長い月日が経ったという実感がある」
両者共に意識し合っている中3度目の元同僚対決は始まった。
②初回先制攻撃
3度目の元同僚対決は、中日の一番バッター岡林が口火を切る。内角スライダーをライトのライン際に放ち好走塁で二塁を陥れた。その後板山が右打ちでチャンスを広げ上林がセンターへタイムリーを放ち、初回に先制。3度目の対決で初めて初回から試合が動く展開になった。
③対照的な両者の投球
先制点を許した西勇輝は、松葉とは対照的に苦しんだ。毎イニングランナーを出す投球も中日の拙攻に助けられた。象徴的なのは4回。ノーアウト2・3塁から西が粘りを見せる。村松も3球三振に仕留めると、木下はセカンドフライで2アウト。そして打席には松葉。マウンドではなく打席での勝負。初球は惚れ惚れするような見事なコントロールでストライクを奪うと、一度ボールを挟んで3球目のチェンジアップを振らせて続く4球目を打たせ、セカンドゴロ。見事に大ピンチを凌いだ。
拙攻で大チャンスを逃した中日は流れが阪神に傾きかけたが松葉が食い止めた。大山に低めのツーシームをうまくすくわれ長打を許すも前川を打ち取り流れを渡さない。最後の一本を許さない投球で4回まで無失点の好投を披露した。
④ “四球″をきっかけに追加点
初回の先制以降、試合が動かなかったが5回に動くー。先頭の岡林が四球で出塁。板山も野手と野手の間に落ちるポテンヒットで三度のチャンス。犠打でランナーを進めると、西勇輝キラーの細川がシュートをレフト前へ落とし待ちに待った追加点。続くボスラーが打ったセカンドフライを中野が落球。思わぬ形で2点を追加したところで西勇輝がマウンドを降りた。これまで2度の投げ合いで松葉より先にマウンドを降りたことはなかったがまさかの5回途中3失点で降板。「四球」がいかに投球のリズムを崩すかを改めて感じた。
⑤ 初勝利
西勇輝が降板した後も松葉はマウンド上で腕を振り続けた。1点を失った5回のピンチを乗り越え、過去二度の元同僚対決では最多の7回を投げ切った。8、9回はリリーフ陣が1点を失うも、リードを守り切り、松葉貴大に今季2勝目。西勇輝に今季初黒星。この瞬間、元同僚対決は3度目で初めて白黒がついた。
⑥いつまでも元同僚対決を見ていたい
そして少し余談だが、この記事を書く上で前回の記事を見返していたら自分はこんなことを言っていた。
松葉貴大を推している者として「西勇輝に投げ勝つ松葉貴大」を一目見たい。
いつか見れたらいいなと思っていたものがこんなに早く見れるとは思わなかった。西勇輝と松葉貴大、今年で2人は35歳。2人の野球生活は晩年に差し掛かっている。そして不甲斐ない投球に終わった西勇輝はこの試合の後2軍降格が決まった。ここで僕が思うことは一つ。「このまま終わるな、まだ抗え」たったこれだけ。オリックス時代からイニングイーターとしてチームに貢献し14年連続100イニングという今後達成者が現れなさそうな記録を作った男が簡単にプロ野球選手をやめてほしくない。次、2人が投げ合うのがいつになるのかわからないが、僕自身はこの2人の対決をずっと見ていたいし、2人がマウンドでこれからも輝き続けて欲しい。何せ西勇輝と松葉貴大の2人は、僕がオリックスファンになったときにマウンドで誰よりも輝いて見えたから。2025年のうちに2人の投げ合いがもう一度見れたらいいなーー。
