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脳梗塞から1年半、ついに「脳ドック」を予約してみた話【前編】


「再発は怖い」から半年後、重い腰を上げて脳ドックを予約した話

脳梗塞を発症してから、早いもので1年半が過ぎた。

その間、偏頭痛が何度となく襲ってきたり、気分の浮き沈みが激しくなったり、極めつけはキーボードの同じキーを無意識のうちに連打して、ディスプレイに同じ文字がずらーっと並んでいたこと。初めて気づいたときは、さすがに自分でもギョッとした。そして時々だけれど、左腕全体が自分の意志とは裏腹にグッと固まり、筋肉がピクピクと脈打つような感覚もあった。所謂、後遺症と言うやつですね。

これらの症状、一つひとつは大したことがないように見えるのに、積み重なってくるとじわじわ不安になってくるものだ。「これは疲れのせいかな」「季節の変わり目だからかな」と自分に言い聞かせながらも、心のどこかでは「本当にそうだろうか」という疑いが消えない。経験者にしか分からない、あの独特のモヤモヤ感である。

「再発は怖い。そろそろ検査に行かないと」

そう思い立ってから、なんと半年が経過していた。我ながら、腰の重さには定評がある。

改めて振り返ってみると、脳梗塞というのは「治療が終わったら終わり」の病気ではないのだと、この1年半でつくづく実感している。退院した瞬間はホッとするけれど、そこから先は「もしかしてまた…」という緊張感と付き合いながら日常を送ることになる。偏頭痛が起きるたびに、気分が落ち込むたびに、心のどこかで「これは前兆なんじゃないか」とザワザワしてしまうのだ。

とはいえ、四六時中不安がっていても仕方がない。だからこそ、定期的にきちんと検査を受けて、数値や画像で客観的に自分の状態を確認するという習慣が大事なのだと、頭では分かっていた。分かっていたのに、行動に移すまで半年もかかってしまったのだけれど。

脳ドックの予約って、地味に緊張する

いざ重い腰を上げてみると、脳ドックの予約というのは思った以上に緊張するものだった。会社の健康診断の予約とはまた違う、ある種の覚悟がいる感じ。「もし何か見つかったら」という気持ちが、頭のどこかにずっと居座っている。再発への恐怖は、経験した者にしかわからない独特の重さがあると思う。

どうしようかなぁ⁈

とはいえ、緊張していても検査は始まらない。まずは「どこの病院で脳ドックをやっているのか」を調べるところからのスタートだ。

自宅から比較的近い総合病院を見つけたものの、脳ドックはあくまでオプション扱いで、人間ドックや通常の検診とセットでないと予約できない様子。単体で気軽に受けたい身としては、ちょっとハードルが高い。

次に見つけた病院は、口コミを見てみると予約しても待ち時間がかなり長いというコメントが目立つ。脳梗塞経験者としては、長時間座って待つこと自体もなんとなく気が重い。さらに別の病院は、そもそも評価があまり芳しくない……。

うーーーん、これは受診する病院の調査・選定だけでもなかなか時間がかかりそうだぞ、と早くも予感がした。仕事のPMOでリサーチしていた頃を思い出しながら、条件を整理し直すことにした。

比較検討していた項目を挙げると、大体こんな感じだ。

チェックポイント

こうして条件を書き出してみると、意外と自分がこだわりたいポイントがはっきりしてくるものだ。特に「待ち時間」と「アクセス」は、通院経験のある身としては譲れない条件だった。

都内から一歩外へ、視野を広げてみる

そこで発想を転換し、都内にこだわらず隣県まで視野を広げて探してみることにした。エリアを固定していたこと自体が、選択肢を狭めていたのかもしれない。

検索してみよう

ネットで色々な条件を組み合わせて検索していくうちに、最寄り駅から徒歩4分、しかも駅近で数多くの検査を行っている検査センターを発見した。しかも、ちょうど手頃なコース設定もある。

「ここにしよう!!」

とうとう、予約した!!

即断で仮予約を入れた。検査日は2週間後とのこと。無事に予約が取れた瞬間は、半年分の重い腰がようやく軽くなったようで、地味にホッとした。

気になる検査内容とお値段

今回予約した内容はこんな感じだ。

  • 脳MRI

  • MRA

  • DWI(拡散強調画像)

  • 頸動脈MRA検査

  • 当日の結果説明つき

これらがセットになって、お値段はおよそ40,000円弱。正直、相場感がいまいちつかめていなかったのだけれど、「こんなもんかな?!」というのが率直な感想である。当日の結果説明がついているのも、後日わざわざ聞きに行かずに済みそうで地味にありがたいポイントだった。

ちなみに今回、病院選びで意外と役に立ったのが「駅からの近さ」という条件だった。脳梗塞後は疲れやすさや集中力の続かなさを感じる日もあるので、遠出や乗り換えの多いルートは地味に負担になる。同じように後遺症と付き合いながら通院先を探している方は、距離や乗り換えの少なさも、案外バカにできないチェックポイントかもしれない。

検査当日が、今から楽しみ

脳梗塞を経験すると、どうしても「またいつか起きるのでは」という不安がどこかに居座り続ける。だからこそ、こうして定期的に自分の脳の状態を客観的に確認できる機会は、実はとてもありがたいものだと思う。

病院選びに半年もかかってしまったのは、我ながら苦笑いものだけれど、腰が重い人ほど、動き出す前の情報収集はしっかりやるタイプなのかもしれない、と勝手に前向きに解釈しておくことにする。エリアを広げる、口コミを比較する、料金とコース内容を照らし合わせる——結局は仕事で培ったリサーチの癖が、こんなところで役立った気がする。

同じように脳梗塞を経験して、「そろそろ検査を受けたいけど、なんとなく後回しにしている」という方がいたら、この記事が背中を押すきっかけになれば嬉しい。腰が重いのは、私だけではないはずだから。

今回改めて感じたのは、「病院を選ぶ」という行為自体が、想像以上に体力と気力を使うということだ。健康なときならサクッと決められるようなことでも、後遺症を抱えていると、比較検討の一つひとつに疲れを感じてしまう。だからこそ、無理に一気に決めようとせず、少しずつ条件を絞りながら進めていくくらいがちょうど良いのかもしれない。

半年かけてようやくたどり着いた予約。振り返れば遠回りだったのかもしれないけれど、自分なりに納得できる病院を見つけられたことには満足している。焦らず、自分のペースで進めることも、後遺症と付き合っていく上では案外大事なことなのだろうと思う。

さて、次はいよいよ検査当日。脳MRIやMRAで実際に何がわかるのか、当日はどんな流れで進むのか、そして気になる結果は——。

【後編】では、検査当日の様子と結果報告を綴っていきたいと思う。お楽しみに。


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