詐欺師ちゃうわ!(笑)
私は、臨床検査技師として働いている。
「仕事何してるの?」
と聞かれて、
「病院で検査してます」
と答えても、だいたい言われるのは、
「レントゲンの人?」
である。
「いや、違います」
「臨床検査技師です」
と職種を名乗っても、あまり知られていないため、
「?????」
となることが多い。
それで済めばまだマシで、
「えっ! 詐欺師?」
と言われることさえあるのだ。
失礼にも程があるとは、まさにこのことである。
とにかく、**臨床検査技師**という職業の知名度は、医療職種の中でも一二を争うくらい低い。
この知名度の低さは、医療ドラマのせいでもあると思う。
医療ドラマで臨床検査技師が出てくることは、ほぼない。
だいたいは、患者の急変時にドクターが採取した検体を看護師に渡して、
「これ、検査にまわしといて」
の一言で終わってしまう。
検査の過程を描かれることがないため、ほとんどの人は、**臨床検査技師**という職業を知る機会がないのだ。
病院内での扱いも低いように思う。
検査室はだいたい、病院の奥まったところにあることが多い。
もちろん、検査室に窓などない。
白い壁に覆われているだけである。
窓がないから、退勤時に外へ出て、「えっ、雨降ってたん!?」とビビることもある。
そして、更衣室に置き傘を取りに戻る羽目になる。
さらに、給料も大して良くもない。
検査結果は医師の診断・治療に欠かせないものである。
大きな貢献をしているはずだが、給料には反映されないそうである。
給料の大小は、貢献度と関係ないということを身をもって痛感する。
検査室にやって来る試薬メーカーや医療機器メーカーの営業マンは、心にもなく、「先生」と呼んでくる。
もちろん、給料はその営業マンの方がずっといい。
こういうことを考えていると、私たち臨床検査技師は、患者のために検査をしてるのではなく、試薬メーカーや医療機器メーカーのために検査をしてるのではないかとさえ思えてくる。
臨床検査技師の給料は、民間病院では低いが、大学病院や大規模病院では、年収一千万も超えてきたりする。
しかし、そういった大規模病院は、学会への参加や発表、そのための資料作りが多く、非常に面倒くさい。
他の医療職の学会は知らないが、臨床検査技師が開いている学会は、発表者と聴講者のマウントの取り合いになることが多く、その光景を見るだけでも非常に疲れる。
他にも高給取りの臨床検査技師の道はある。
それは治験業界だ。
治験というのは、まだ世に出回る前の薬を人に実際に投与し、本当に効果があるのか、副作用はどんな物があるのかを確認することだ。
皆さんも聞いたことがあるのではないだろうか?
**薬の人体実験のバイト**
(実際には、バイトではないが、身体を張ってくれているため、高額な謝礼金を支払う)
そのバイトの参加者を管理し、新薬開発の最終段階をコーディネートする職種を治験コーディネーターと言う。
この治験コーディネーターは資格ではないが、薬剤師、看護師、臨床検査技師で募集かかってることが多い。
治験コーディネーターとして働いたことはないが、非常に激務で休日返上は当たり前みたいな話を聞く。
人体実験に参加してくれる方も非常にクセが強い人が多く、振り回されることもよくある話のようである。
やはり、高給取りには高給取りのそれなりの代償があるということなのだ。
今まで書いてきたことは、臨床検査技師のマイナス面ばかりであったが、わずかだがプラス面もある。
では、いい面も紹介しよう。
基本的に食いっぱぐれることはない。
給料は大して良くないが、その職場を辞めても、次はすぐに見つかりやすいのだ。
社会的地位は低いが、必要とはされているようである。
他にもある。
臨床検査業界は、90年代にはほぼオートメーション化が完了し、必要最低限の臨床検査技師で検査室を回している。
つまり、AIがどんなに発達しようと、もう削る人員はないのである。
これ以上の人員削減をするには、人間の細かな動きが再現可能なロボットが必要なのである。
その技術革新には、まだまだ時間がかかるであろう。
そのため、AIに奪われる職種ではまだないと言える。
そしてもう一つある。
臨床検査技師は、正規職員としての月給は安いが、非常勤のようなバイトの時給としては、一般的なバイトより結構高額になる。
だから、臨床検査技師の奥さんを捕まえると、パートでもそれなりに稼いできてくれるので、頼りになる。
副業としては、有能な資格である。
私も早く本業を見つけて、副業で臨床検査技師の資格を活用したい。
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