【創作】告りびと #毎週ショートショートnote
「お母さんが化石好きになるきっかけの『化石は命の結晶の話』、もしかしたらお父さんがしたの」
とお母さんに聞いた時、意味深な笑顔で
「そういう話は全部話したら味気ないでしょう。だから内緒。お父さんにも聞いちゃ駄目よ」
とはぐらかされたことを思い出した。
目の前には怒った顔の美幸がいる。
「賢治君は私のことどう思ってるの、ただの幼馴染なの」
怒ってはいるけれど可愛いと思ってしまうのは惚れた弱味かな。告白はして無いけど、幼馴染で、家族みたいに一緒にいるのが当たり前で、大好きな女の子だ。小学5年生の時に「命」に向き合った時からずっと大好きだ。けど口にしたら味気ないというか、伝える言葉が見つけられないまま高校生になった。
「高橋先輩と付き合ってもいいの?」
「駄目それは絶対に駄目」
「どうして」
カイギュウさん、僕に勇気を!
一陣の風が吹いた。
僕は告りびとになり美幸を抱きしめた。
海の香りがした。
告白の言葉は、書いたら味気ないから内緒さ。
(おしまい)
#毎週ショートショートnote
#何を書いても最後は宣伝
拙作「化石のキセキ」のスピンオフです。本編はこちらです。
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