【7月22日生まれ限定】心を軽くするお守り絵本『スマホをひろったにわとりは』~あなたの誕生日に生まれた物語~
こんにちは。毎日、その日に生まれた絵本を紹介する「誕生絵本ソムリエ」、たけゴリラです。
この記事は、今日7月22日にお誕生日を迎えた大人のあなたへ、そしてあなたの隣にいる大切な人へ宛てて書いた、一通の手紙のようなエッセイです。
慌ただしい毎日の片隅に、そっと置いておける「一生もののお守り絵本」を、誕生絵本ソムリエとしての愛を込めてお届けします。

7月22日、特別な今日を迎えたあなたへ
お誕生日おめでとうございます。
7月22日。暦の上では、一年でいちばん太陽が力を増す「大暑」を迎える頃です。
梅雨がすっかり明けた空はどこまでも高く、蝉の声が朝から響き、木々の緑は光を浴びて堂々と輝いています。
一年のうちで、もっとも生命力にあふれた季節。そんな眩しい日に生まれたあなたは、きっと周りから「いつも明るくて、誰とでもすぐ仲良くなれる人」と思われているのではないでしょうか。
初対面の場でも自然に笑いが生まれ、あなたがいるだけで、その場の空気がふっと軽くなる。

けれど、私は知っています。
にぎやかな輪の真ん中で笑いながら、ふと「この中の誰が、本当の私を知っているんだろう」と考えてしまう夜が、あなたにはあるということを。
社交的な明るさと、誰にも見せない深い内省。その二つは矛盾ではなく、あなたという人の美しいグラデーションです。
だからこそ今日は、「本当のつながりとは何か」を静かに問いかけてくる、あなたのための一冊をお届けします。
7月22日の誕生絵本: 『スマホをひろったにわとりは』

今日あなたに贈るのは、オーストラリアの人気絵本作家ニック・ブランドが描いた一冊。
実はこの絵本、日本語版が刊行されたのも2020年の7月22日。真夏の光の中で日本にやってきた、まさにこの日に生まれたあなたのための絵本なのです。
舞台は、動物たちがのんびり暮らす「ケッコウ・コッケイ農場」。
主人公は、農場いちばんの友達思いのにわとり、ミス・ポップコーンです。
毎朝みんなに欠かさず挨拶をして、まわりを楽しませることが大好き。その親切さは、農場の誰もが認めるほどでした。
ある日、彼女は乾草の陰で、怪しく、けれど美しく明滅する「不思議な光る箱」を見つけてしまいます。

画面にそっと触れると、箱は「こんにちは!」と親切に語りかけてきました。
「まあ、なんてすてき。これは、私にぴったりな友達ができる魔法の箱だわ!」

次から次へと届くメッセージに、ポップコーンはどんどん夢中になっていきます。
大好きだったはずの朝の挨拶も、目の前にいる仲間たちのことも、いつのまにか後回し。

そしてついに彼女は、画面の向こうの「完璧な友達」を、農場のパーティーへ招待することにするのですが——。
おめかしをして待つ彼女の前に現れたのは、想像もしなかった相手でした。
その先は、どうかあなた自身の目で確かめてください。
軽やかなユーモアに包まれながら、「本当のつながりはどこにあるのか」を静かに問いかけてくるこの物語。
社交的な笑顔の内側に"本当の理解者への憧れ"をそっと隠している7月22日生まれのあなたにこそ、届いてほしい一冊なのです。
『スマホをひろったにわとりは』
作:ニック・ブランド/訳:いしだみき
マイクロマガジン社
2020年7月22日 初版
今日ご紹介した、大人にこそ読んでほしいこの絵本はこちらから全文をご覧いただけます。
ページをめくるたび、大人の心に深く染みわたる理由
この絵本は、子ども向けのメディアリテラシー教材として高く評価されています。
けれど、誕生絵本ソムリエとして断言します。これは大人が読んでこそ、胸の奥が静かにざわめく一冊です。
まず注目してほしいのは、ニック・ブランドの光の演出。
スマホを拾う前のページは、農場の草の一本一本まで、暖かな自然光に満ちています。
ところがポップコーンが光る箱に夢中になるにつれ、画面の中の世界は少しずつ彩度を失い、彼女の顔だけが画面の冷たいブルーライトに照らし出されていくのです。
言葉では一切説明されません。けれど、ページをめくる指先と視線の先が、その変化を確かに感じ取ります。
そして、胸を張って歩いていたポップコーンの背中が、いつのまにか丸くなっていくこと。
うつむいて画面を覗き込むその姿勢は、通勤電車で、寝る前のベッドで、私たちが毎日しているあの姿そのものです。
もうひとつ、ぜひ目を凝らしてほしいのが、画面に届く「こんにちは!」のタイポグラフィ(文字装飾)。
メッセージはすべて異なるフォント、異なる色で描かれ、画面の向こうに多彩で魅力的な誰かがいるように見えます。
その演出が何を意味していたのか——最後のページで、あなたは静かに息を呑むはずです。
「私はこんなに友達思いなの!」と少しだけ誇らしげなポップコーンの姿に、笑いながら、そして、ふと笑えなくなる瞬間が来ます。
通知の数やいいねの数で、自分の価値をたしかめようとしたことが、私たちには一度もなかったと言えるでしょうか。
この絵本が映し出しているのは、にわとりの失敗談ではなく、画面の光に照らされた私たち自身の顔なのです。
この絵本が教えてくれる、自分らしく生きるためのお守り
最後のページを閉じたとき、あなたの心に訪れるのは反省ではありません。
もっと静かで、もっと温かい、「探さなくても、私の大切なものは、すでにここにあった」という深い安心感です。
物語の結末で、ポップコーンを救うのは、遠い画面の向こうの誰かではありません。
彼女がスマホに夢中になっている間も、変わらずそばにいた、あの不器用で騒がしい仲間たちなのです。
派手な言葉もくれない。既読もつかない。それでも、あなたが本当に困ったその瞬間に、黙って駆けつけてくれる存在。
7月22日生まれのあなたは、誰かと深くつながりたい気持ちが人一倍強いからこそ、時に「どこかに完璧な理解者がいるはずだ」と、遠くを探してしまうことがあるかもしれません。
けれど、思い出してみてください。
あなたの冗談にいちばん笑ってくれる同僚。返信が遅くても関係が揺らがない古い友人。「ちゃんと食べてる?」とだけ聞いてくる家族。
完璧な理解者ではないけれど、確かな温度を持った人たちが、あなたの周りにはもういるのです。
この絵本は、その当たり前すぎて見えなくなっていた景色に、そっと光を当ててくれます。
スマホを置いて顔を上げた瞬間の、世界の明るさ。
それを思い出させてくれるこの一冊は、これからのあなたの一年を守る、小さくて頼もしいお守りになるはずです。
毎朝、あなたの一日に寄り添う一冊を
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
私は「誕生絵本365」というプロジェクトで、365日それぞれの日の空気感に寄り添う「一生もののお守り絵本」を、毎朝お届けしています。
誕生日というのは、大人になるほど、静かに通り過ぎていく日になりがちです。
ケーキのろうそくの数を数えなくなり、おめでとうの言葉も、通知の中に埋もれていく。
けれど私は、生まれてきた日を、その人だけの物語で祝うことを、あきらめたくないのです。
だから今日も、棚の中の絵本たちの中から、7月22日のあなたのために、この一冊を選びました。
もし、今日の言葉があなたの心に少しでも届いたなら。
あるいは読みながら、大切なあの人の顔がふと浮かんだなら。
お祝いのお返しの代わりに、画面の下にある「スキ」をそっと押して、教えてもらえませんか。
あなたのその優しいタップひとつが、私にとって何より温かい誕生日プレゼントであり、明日もこのプロジェクトを続けていくための、大きな光になります。
お誕生日おめでとうございます。最後にあなたへ
\ 今日ご紹介した誕生絵本はこちら /
画面越しではなく、ぜひ紙のページを1枚ずつめくりながら、美しい色彩をおうちでゆっくり味わってみてください。
大人になった今だからこそ、あの頃とは違う新しい発見が、きっと見つかるはずです。自分自身への特別なお守りとして、あるいは大切な方への贈り物として、本棚に迎え入れてみませんか?
改めて、お誕生日おめでとうございます。
スマホの中の世界を描いたこの絵本を、あえて紙の手ざわりで読む。その時間そのものが、あなたへの最高の誕生日プレゼントになると、私は思っています。
今日はほんの少しだけスマホを置いて、大切な人の瞳の奥にある光や、青葉の匂い、夏の風の温度を、その手で受け止めてみてください。
そして迷ったときにはいつでも、本棚のこの一冊を開いてほしいのです。
「私の大切なものは、もうここにある」
ポップコーンと仲間たちが、何度でもあなたにそう教えてくれます。この絵本は、あなたのこれからの一年に寄り添う、小さなお守りです。
この記事を読んで、大切なあの人の顔が浮かんだなら、そっとシェアして温かい気持ちを届けてみませんか。
そして、明日の物語を見逃さないように、ぜひこのアカウントを「フォロー」して、また遊びに来てくださいね。
今日という日が、あなたにとって世界でいちばん優しい一日になりますように。
また、明日の誕生絵本でお会いしましょう。

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