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(東京まちあるき17)(国立国会図書館探訪記)永田町で700円カツカレー!?知られざる知の殿堂の意外な一面

はじめに

国の中枢といわれる永田町。

国会議事堂や最高裁判所など、日本の政治・司法の中心となる建造物が立ち並ぶ、どこか近寄りがたいイメージのエリアではないでしょうか。

そんな場所に、実は一般の私たちも利用できる、巨大な「知の宝庫」が存在します。それが「国立国会図書館」です。

今回、調べものをするために国立国会図書館を訪れる機会があり、以前耳にしたある噂を確かめようと考えていました。

ある噂とは「永田町で700円のカツカレーが食べられるらしい」というもの。

都心の一等地で、そんな破格のランチが存在するとは信じがたい。しかし、実際にそのカツカレーを体験し、さらに国立国会図書館の奥深さに触れることで、想像をはるかに超える驚きと発見がありました。

初めての利用は手続き必須!まるで要塞のような入口

入館手続きの待合スペース(撮影禁止区域外です)※人物を削除していますが、実際は8名の順番待ちの方が座っています

永田町駅から地上に出ると、目の前に堂々とした風格の建物が現れます。これが国立国会図書館の本館です。

一見すると、厳かな美術館や博物館のような印象を受けますが、入口に近づくにつれて、そのセキュリティ体制の厳重さに気づかされます。

初めて利用する人は、まず入館手続きが必要です。備え付けの申請書に必要事項を記入し、本人確認書類(運転免許証や健康保険証など)と一緒に受付に提出します。

職員の方の丁寧な説明を受け、利用者カードの発行後、ようやく館内に入ることができるのです。この手続きだけでも、通常の図書館とは一線を画す特別な場所であることを感じさせられます。

次に、館内に入るゲートを通過する前にやらなければならないことがあります。

国立国会図書館では、「B5サイズ以上の袋物」の館内への持ち込みが禁止されています。つまり、事実上、個人のカバンやリュックなどは持ち込むことができません。

本館入口から建物に入ってすぐのところに、コインロッカーがずらりと並んでいます。
コインロッカーの手前には、透明のビニールでできた手提げ袋が用意されており、入館者はこの手提げ袋を使うことができます。
自分の荷物の中から、館内に持ち込みたいものを手提げ袋に移し替えるシステムです。

セキュリティゲートでは、厳重な持ち物検査が行われ、この持ち物検査をパスしてようやく入館できる運びとなります。

初めての方が入館するまでの所要時間は20~30分を見込むとよいでしょう。

さらに館内には、いたるところに警備員や職員の姿があり、常に監視の目が行き届いています。不正な行為など考えられない、張り詰めた空気が漂っているのです。

セキュリティゲートを通過すると、撮影は一切禁止。この徹底した管理体制が、国立国会図書館が扱う情報の重要性と機密性の高さを物語っているのでしょう。※カツカレーの画像は写真ではなくAIイラストです。

知の殿堂「国立国会図書館」とは?その使命と役割


持込禁止私物を預けるコインロッカー(撮影禁止区域外です)

そもそも、国立国会図書館とはどのような施設なのでしょうか。

その使命は、国立国会図書館法に明確に定められています。

「真理がわれらを自由にするという確信に立つて、憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命として、ここに設立される。」

この崇高な使命のもと、国立国会図書館は大きく分けて二つの重要な役割を担っています。

一つ目は、「国会活動の補佐」です。国会議員や国会の各機関に対し、専門的な知識や豊富な情報資源を提供することで、国会における審議や政策立案をサポートしています。

過去の国会会議録や法令に関する詳細なデータベースを構築し、インターネットを通じて公開することで、国会と国民を結ぶ役割も果たしているわけです。

二つ目は「国民への知的資源の提供」です。日本国内で発行されたあらゆる出版物(書籍、雑誌、CD、DVDなど)を網羅的に収集・保存し、国民が自由に利用できるような環境を整備しています。

まさに、日本の「知の集積地」と言えるでしょう。

国立国会図書館の利用案内:誰でもアクセス可能な宝の山

館内持込用の手提げ袋(透明で中が見えるようになっています)

国立国会図書館は、国会議員だけでなく、満18歳以上であれば誰でも利用することができます。利用目的は、調査研究、学習、仕事など多岐にわたります。

館内には、閲覧室、書庫、調査相談カウンター、インターネット利用コーナーなど、様々な機能を持ったエリアがあります。目的や必要な資料に応じて、これらの施設を自由に利用することができます。

蔵書数は、書籍だけでも3,500万点以上。雑誌、新聞、地図、マイクロフィルム、電子資料などを合わせると、その数は膨大なものになります。

これらの資料は、館内の検索端末や国立国会図書館のウェブサイトを通じて検索することができます。

緊張感が漂う異空間:巨大な大学病院の受付?

総合受付のイメージ(実際は横長のソファが並んでいます)

本館1階のフロアに足を踏み入れると、その独特の雰囲気に圧倒されます。広々とした空間には、受付カウンターが並び、多くの人が行き交っています。その様子は、図書館というより、巨大な大学病院の総合受付といった印象を受けます。

大勢の人がいるにも関わらず、館内は信じられないほど静まり返っています。キーボードを叩く音、ページをめくる音、そして時折聞こえる小さな話し声だけが、その静寂をわずかに破ります。

この異様な静けさの中に身を置くと、自然と背筋が伸びるような、一種の緊張感が生まれます。それは、この場所が単なる本の保管庫ではなく、日本の知の未来を左右する重要な機関であるという、無言の圧力を感じさせるからかもしれません。

いざ、噂のカツカレーへ!

さて、いよいよお目当てのカツカレーを目指します。国立国会図書館内には、いくつかの食堂やカフェテリアがあります。噂のカツカレーは、本館6階にある職員食堂で提供されています。

職員でなくても図書館利用者であれば食堂を利用することができます。食券を購入し、カウンターでカツカレーを受け取ります。

この食堂フロアだけは、屈強な警備員さんや厳しい表情の職員さんではなく、ふつうの食堂のおばちゃんが応対しているので、緊張が解けリラックスした気持ちになります。

大きめの皿に盛られたご飯とルー、そして揚げたての熱々カツ。カツカレーの価格はなんと700円、まさに破格です。今回わたしは、プラス120円の大盛りカツカレーを注文しました。

一口食べると、どこか懐かしい、オーソドックスな味わいが口の中に広がります。

カレー専門店のような特別凝った味付けではありませんが、丁寧に作られていることがわかる、安心できる美味しさです。

家庭のカレーともちがう、そう『社員食堂のカレー』と呼ぶのが相応しい味ですね。

今回紹介したカツカレー以外にもお得で魅力的なメニューが揃っており、図書館利用者の方にはとてもありがたい存在です。
メニューの一部をご紹介しましょう。

本館6階 職員食堂のメニュー
  • 国会図書館カレー:550円

  • バランスランチ:680円

  • 鉄板ランチ:720円

  • 山菜とろろそば・うどん:550円

  • ピリ辛たんたんめん:600円

※この日のバランスランチは「温玉のせ豚丼」 鉄板ランチは「チキン南蛮」でした。それぞれ小鉢とみそ汁がつきます。

静かで厳かな雰囲気の館内とは対照的に、食堂は比較的賑やかで、職員や利用者が思い思いに食事を楽しんでいます。このギャップも、国立国会図書館の意外な魅力の一つと言えるでしょう。

おわりに:知的好奇心を刺激する特別な場所

国立国会図書館は、他の図書館に対して協力・支援を行う役割も持っています。

全国の図書館職員向けの研修を実施したり、資料の相互貸借を促進したりすることで、日本の図書館全体の発展に貢献しています。

まさに、日本の図書館界の「灯台」のような存在と言えるでしょう。

国立国会図書館は、単に本を借りる場所ではありません。そこは、日本の知識と情報の中心であり、過去から現在、そして未来へと繋がる知的遺産の宝庫です。

初めて訪れる人にとっては、その厳格な雰囲気に少し戸惑うかもしれませんが、一歩足を踏み入れれば、知的好奇心が刺激される特別な空間が広がっています。

そして、噂の700円カツカレーは、そんな知の殿堂の、ちょっと肩の力を抜いて楽しめる、意外なご褒美のような存在です。

機会があれば、ぜひ一度、国立国会図書館を訪れてみてください。きっと、新たな発見と知的な刺激に満ちた、忘れられない体験となるはずです。

そして、お腹が空いたら、迷わずカツカレーを試してみてください。永田町のど真ん中で味わう庶民の味は、きっと格別ですよ。

※今回、職員食堂のカツカレーをテーマに記事執筆しましたが、国立国会図書館は本来は食事をしにいく場所ではありません。

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