和解劇場
メリーゴーラウンドってさ、ずっと回っているよね…僕はあれを見るとなんだか悲しくなるんだよ。雨上がりの誰もいない遊園地とかなら、なおさらにさ。まだ…雨上がりといったって、少し曇り空くらいのセピアの色でさ。そんな時、僕はコーヒーカップに乗ってみようって思うんだ。そうして、そのコーヒーカップでさ、1人真ん中の銀色のテーブルを回すんだ。さびしいとしてもそのさびしさは事実ということだろう。誰もいなく、誰からの目線を気にすることなくさ。そうして、コーヒーカップが回っているとき、メリーゴーラウンドが目に入るのさ。誰も乗せていなメリーゴーラウンド達が回っているのがさ。追い抜きも置いてきぼりも知ることのない白馬たちが無機質に上下したり、かつてのプリンスやプリンセスやらが乗っていたとしても可笑しくなさそうなカボチャも上下していたりしてクルクルとグルグルと回っている。
いつかまた、こんな景色を思い出すことがあるとするとすれば、それはきっと僕がこの世界について一回りした時なのかもしれない、クルクルとグルグルと…なんて思うのさ。その時はきっと少しは、今よりかマシになっている…。なんてね。
