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Runner's high カマクラ爆風(59)♂ 坂道にて

DJ ランタロウ:

 爆風そうだよな!走っている時、いろんなこと考えるよな。置いてかれることもあるよな。小さい規模の大会なら、余計にそうだよなぁ。わかるぜ!爆風!!


爆風:

 あぁ、ラン。オイラはな。絶望をしながら走ってた。つうのもな、まだ序盤も序盤だったからな。これが、ゴールまでもう少しとかな、半分以上走れたとかのな実績をオイラはまだ積んでなかったんだなぁ、これぽちもな。まだ10キロちょっとだ。そんで、こっから、坂が続くんだ。昨日、妹子さんと一緒に車で下った坂をな。そんときは車だったから、こんなつらい坂だなんだっておもわねぇんだな。ちげぇ、いいかぁ、坂じゃねぇんだ。オイラは山を登ってんだ。坂っていっちゃ坂なんだがな、山を登ってたんだ。つれぇ、つれぇ坂だ。いくつものぐにゃぐにゃした道を上り切ってな、曲がった先もずっと坂だった。だって、ここは山だったかんな。

オイラはそんでも重心を前にして、体を傾けてできるだけ、スピードを落とさねぇように走ってた。周りにはだぁれもいねぇ。このレースの参加者はオイラだけかってな。以前にもこういった状況の時は失敗してんだな。そういう失敗が頭をよぎるんだ。いくら走っても全然前に進まねぇし、自分の背負っているリュックの音が後ろからくる人の足音に聞こえたりしてな。で、後ろを振り返っても、できるだけ…振り返らねぇようにしてんだけどな、やはりだぁれもいねぇんだな。けどな、ちげぇんだ。参加者はいたんだ。オイラは最下位かと思っとったけどな、ちげぇんだ。オイラの後ろから足音が迫ってきてな、やがて、オイラを抜いてくんだ。そっからは、そのオイラを抜き去ったランナーがあっというまに遠くに離れていくんだ。1秒、10秒とな。オイラは追いつけねぇんだ。速さがもうちげぇんだ。そうしてな、オイラの後ろからまた、新たなランナーがやってきて、抜き去っていくんだ。

オイラは最下位かと思ってたんだ。けどちげぇんだな。後ろにはまだまだランナーがいたんだ。


けど、これもちげぇんだ。


オイラは一刻一刻とな、最下位に近づいてんだ。

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