【なす偏愛マンが作る】焼きなす・らっきょう・マグロのタルタル
好きな食べ物は何かときかれると、真っ先に思い浮かぶのが「なす」である。
いや、違うんだ。嘘をこいてもいないし、かっこつけてもいないんだ。
「本当に一番好きか」を熟考すると肉系おかずの存在感がじわじわ増してくるのは否めないが、瞬発的に頭に思い浮かぶのがなすなのだ。
それになんだか外であまりなすって食べられなくないか?
麻婆茄子、焼きなす、なすの挟み揚げ、なすの揚げ浸しあたりがないかとメニューに目を通すが、滅多にないじゃない。
その反動なのかわからないが、もし中華屋で麻婆茄子を見つけたなら、唐揚げや餃子などを押し除けて絶対頼むもの。なかなかお目にかかれないだけで肉よりなすの方が好きなんじゃないか私は。もっとなすが蔓延ってたらこんなに太ってないんじゃないか私は。
——————

3月、息子の発表会終わりに満たされたようなさみしいような感情を抱いたまま1人帰路についたとき、その感情を土産に帰宅するのがしんどくなった。
気づけば京都駅前の「いなせや」に吸い込まれ、「焼きなすとマグロのタルタル」と翠ジンソーダをたしなんでいた。
そのとき、気持ちの凹に焼きなすの凸がガチャリとハマったんだ。原因不明のやるせなさ故、1軒飲み屋を挟んだって解消されないと思っていたが、確実に何かが楽になった。
だから、なんだか気持ちがそわつく今日は、ちょっとその「焼きなすとマグロのタルタル」を思い出して作ってみる。
焼き野菜で最も特別感ある焼きなす。時には手間をかけて

野菜を焼いたり、野菜を炒めたりするだけで十分な1品になることは知っているが、なすは気軽に焼けない。
輪切りにして焼くのはもちろんできるが、焼きなすと言われたら丸ごとの焼きなすしか頭に浮かばないだろう。
魚焼きグリルで焼いて、皮を剥いてとどうも手間がかかるので、大好きなのに年に1回作るか作らないかだ。でも、もしかしたら私の気持ちの溝を埋めるのは焼きなすなのかもしれないと思うと今日は作らずにいられなかった。
両親が出かけて行った隙にキッチンに降り立ち、魚焼きグリルをガララっと引いた。
材料

おいしくて記憶に残っているとはいえ2ヶ月も前のことであり、なおかつ衝撃的なおいしさではなく、「思い返せばあれ相当うまかったんじゃね?」的なおいしさである。
さらには特に敏感な舌の持ち主ではないので、メニュー名から伺える「マグロと焼きなすを使った料理」ということくらいしか分かりやしない。
ただなんとなく、こういう料理はケッパーってやつを使っていそうだなと思い、ほかの食材を検討する前に近くのスーパーに得体の知れないケッパーを求めた。
しかし、田舎のスーパーにはケッパーなど売っておらず、代用になるのかわからないが自家製らっきょうを刻んで入れることにした。
↓また季節が巡り、梅やらっきょうの時期が迫っている。
材料(1〜2人前)
なす 2本
(細長タイプがほしかったが、コロンとしたやつしか売ってなかった)
まぐろサク 80g
(150gくらいでよく売られているので半分は漬け丼にしました)
玉ねぎ 1/8個
らっきょう 3個(市販のらっきょう甘酢漬けでOK)
にんにく 1片
オリーブオイル 大さじ1
ナンプラー 小さじ1
砂糖 小さじ1
コリアンダー 適量
ホワイトペッパー 適量
バジル 適量
レモン汁 適量
ちょっとだけ張り切って、コリアンダー、ホワイトペッパー、バジルなんかも買ってきて投入してみたよ。
作り方
この料理は焼きなすさえできたらほぼ完成と言える。
大まかな流れは以下のとおりです。
作り方(焼きなす)
1 がくのまわりに1周切り込みを入れ、無駄な部分を落とす
2 なすの先端を少しカット
3 魚焼きグリルになすを並べて皮が焦げてふにゃふにゃになるまで焼く
4 手で持てるくらいまで冷ましてから皮の付け根に爪楊枝を差し込んで皮を剥く
5 一口大にカットする
6 冷蔵庫で冷やしておく
作り方
1 玉ねぎを粗めのみじん切りにする
2 らっきょう、にんにくをみじん切りにする
3 マグロのサク(刺身でも)をサイコロ状にカットする
4 焼きなす、玉ねぎ、らっきょう、にんにく、マグロにレモン汁、オリーブオイル、ナンプラー、砂糖、コリアンダー、ホワイトペッパー、バジルを加えてしっかり混ぜ合わせる
焼きなす作り

まずはなすのがくを落とします。

そして先端をちょいとカット。これは皮を剥くときの終点を作るためです。

焼きなすを作ったことがない人は、とりあえず思っている以上に焼いてください。焦げ臭が身に伝染しないとおいしく仕上がりませんし、皮も剥きづらいです。
つついたらべコンと凹み、持ち上げれば半分に難なく折れるくらいまで。

持てるくらいまで冷ましたら、がくの残像あたりに爪楊枝を刺し、かんなで削るように先端に向かって動かしていきます。(一番説明が必要なところなのに写真撮ってないやん)
ベロンときれいに剥ければ言うことなしですが、実際は結構力の入れ具合にコツが要ります。私は力を入れすぎて楊枝をポキポキ折った末にもうええわいと普通に手で剥きました。
焼きが甘いと身離れが悪く、皮が大量に身を引き連れてくる場合があります。しっかり焼きましょう。

皮を剥いたらほぼタラバです。このまま冷やして生姜・鰹節・しょうゆが格別にうまいですが、今回は一口大のサイコロに切り分けます。マグロと合わせるので、少し冷やしておくとよいでしょう。

一度にたくさん焼いたので、残りは冷凍しておきました。食べるのが楽しみ!
いよいよマグロと合体。ここからはすぐ

あとはカットしたマグロ・玉ねぎ・らっきょう・にんにくと合わせて調味料を加えてしっかり混ぜるだけです。
食べて思いましたが、若干マグロの味が浮いてしまっているように感じたので、マグロをあらかじめこの調味料でマリネ・漬けっぽくしておいてもいいかもしれません。
ホワイトペッパー・コリアンダーなどを使いましたが、このあたりはお好みで。「強すぎないけどひとクセある」みたいな味を目指していたので今回は使ってみました。
マヨネーズを加えたり、粒マスタードを加えたり、別のスパイスを使ったりまだまだアレンジできそうです。
あの日を思い返して翠ジンソーダと昼間から

出来上がりは満足のいくものでした。
思わずあの日を思い返して翠ジンソーダを昼間から飲んでしまったりして。
やっぱりなすは理由なく私を救ってくれる気がしている。ほかのレシピも探るとしよう。
