詩「夜明け前」

空がしらむ頃
小鳥のさえずりが耳をつく
このほのあかるいメランコリアよ
われを忘れさせてくれ

わがこころ
われは生霊となり街から街へ駆け抜けて
いま始まろうとする朝に逃げ惑う
世界の端に追い詰められたとき
朝の重みに肋骨がきしみ
われは膝を折った

生霊は夜の澱を飲み
ついに悪霊となり
幽霊船は船出する
われひとりを乗せて
いざ行かん名もなき深淵へ

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