『星の王子さま』から読み解く「ひとりぼっち克服法」 ~孤独を乗り越える3つのマインド~
「人とつながること」は大切です。
ですが、
それはとても難しいことです。
友達や仲間がたくさんいれば、幸せになれるかと言うと、一概に幸せになれるとは言い切れません。物理的な距離が近いだけでは、人とつながっていると言えないからです。毎日、家庭で共に食事をしている、学校で一緒に勉強している、職場で協力しながら仕事をしている。それでも、心の奥底でどこか淋しい、疎外感を感じるという人はいるのではないでしょうか?心理的な距離感が近いこと、つまり、信頼関係が構築できるか否かが重要です。
「孤立」と「孤独」。
みんな、違いがわかる?
「孤立」は、社会・組織にいても、自分の意思に反して、他者とのつながりがなくなる状態。経済的理由、いじめ、病気、障害、災害事故、理由は様々。
「孤独」は、人がいても感じることがある主観的な感情。自分の意思で、他者とのつながりをなくすことができる状態。「人混みの中にいても孤独を感じる」なんて、歌の詩によくありますよね。
ひとりぼっちであることは変わらないけれども、「孤立しても孤独ではない」こともあれば、「孤立していなくても孤独を感じる」こともある。がん患者、慢性疾患・難病患者、障害者、ニート、引きこもり、LGBT、シングルマザー(ファザー)などなど。社会に理解されづらいのが、マイノリティ。生きづらさを抱える人たちは、孤立と孤独という状況に重ねて陥りやすいです。
この孤立と孤独という状況。
何が怖いかと言うと。
怒り、悲しみの感情と
重なると非常に危険です。
「孤立・孤独 × 怒り・悲しみ」の状態。
「孤独・孤立」の状況と「怒り・悲しみ」の感情は、重なったときに、人間を必要以上に攻撃的にさせます。心の中で「傷つきたくない」「拒絶されたくない」という防衛本能。誰かに認められたい承認欲求の裏返し。自分の内面にある受け入れがたい感情を他人に置き換える防衛機制の「投影」。理由は複雑です。孤立・孤独な人たちは、その状況から共通の敵を作って仲間を作りたがります。そして、怒り・悲しみといったネガティブな感情は人を攻撃的にしやすい。
昨今の政治情勢などからも明らかではないでしょうか。人口構成から見れば、若い世代がマイノリティ。氷河期世代より上、以前の世代で価値観の断絶が起きているように思います。オールドメディアなどから健全な昭和の若者像を令和に押し付けられ、古い世代に理解されない若者。年金をたっぷりもらえる恵まれた世代との経済格差から社会の孤立・孤独を感じてしまう世代間格差。若い世代が一致団結し、特定政党に人気が流れるということは起きていないでしょうか。今の若い世代が障害者、ジェンダー、弱者に寛容なであるのも、自分たちがマイノリティである共通項があるから。労働法を守らないブラック企業を過度に嫌い、弱者に優しくしてほしいというホワイト化社会の遠因となっています。
「理解してもらえない」は、
孤立・孤独という状況を生みやすい。
そして、
怒り・悲しみの感情と相重なって、
人の心を狂わせるものです。
そこで、今回は。
そうならないために。
「ひとりぼっちにならない方法」の情報共有をしていきましょう。
僕に、孤立・孤独の向き合い方を教えてくれた本がありました。
それは、
「星の王子さま」。
フランス人の作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリが、1943年アメリカで出版した小説です。
あらすじは。
飛行士はサハラ砂漠で飛行機が故障し、孤独な夜を過ごしていた。そこに現れたのが、小惑星から来た王子さま。王子は自分の星で大切にしていたバラとの喧嘩をきっかけに星を巡る旅に出て、権力者や自惚れ屋など、風変わりな大人たちと出会う。地球ではキツネと心を通わせ、「仲良くなること=特別になること」を学ぶ。最後は星に帰るため、神秘的な決断をします。飛行士は最初に訝しがっていた彼と信頼を重ねていき、見上げた夜空の星に王子の笑顔を見つけることで、生きる希望を灯します。
とても儚く美しい小説です。
僕が「星の王子さま」の物語から学んだことは、次のとおり。
ひとりぼっちを防止するための
3つのマインドがあります。
今回はみんなで
それらを学んでいきましょう。
それじゃー。
Here We Go!

1.好奇心を忘れない
好奇心・探究心は、
孤立・孤独を軽減します。
ひとりを感じるとき、人は「誰にも理解されていない」と思いがちです。
しかし、好奇心を通じて「自分の興味」や「好きなこと」に没頭すると、自分自身との対話が生まれ、「私はこれが好き」「これに意味を感じる」という自己理解を実感できます。
これが、孤立・孤独を和らげる心の力になるのです。
しかし。
自分の興味や好きなことは待っているだけじゃ、現れません。
星の王子さまはバラのいる惑星を離れ、孤独を感じながらも旅を続けることで、新たな知識や経験を得ていきます。そのことで、王子さまも成長していきます。今まで気が付かなかったことに、気付くようになり、生きることの意味を知ります。
ですから。
みんなも、
星の王子さまのように、
新しい星々を巡って、
「楽しいこと」「好きなこと」を
見つけて欲しいと思います。
例えば、俳優の黒柳徹子さんっているじゃないですか?ある日、彼女が司会をやっているTV番組の「徹子の部屋」を見ていて、仲代達矢さんがゲストだったんですね。仲代さんが俳優の役所広司さんから毎年、夏においしいスイカを贈ってもらうという話題を話していたんですよ。そうしたら、徹子さんが開口一番「あたしもスイカ食べたぁーい」と言い出して。仲代さんも苦笑い。僕までランチしながら大笑いしたんだけど。食べることに好奇心旺盛な徹子さんらしくて、ステキな場面だなと感じました。普段、硬い表情しかしない仲代さんの表情が解けていく様がわかったし。きっと、役所さんも徹子さんにスイカを贈らないとマズいから、新しいつながりになるだろうし。黒柳徹子さんが90歳を超えて、ずっとひとり身であっても、みんなから愛される理由が、そこにあるような気がしました。
好奇心があれば、
新しい扉を開いていけます。
「楽しいこと」「好きなこと」
が見つかれば、
人との関係性も繋がるものです。
好奇心・探究心を
持ち続けることで、
若い行動力まで、
与えてくれます。
ひとり時間が「豊か」になる。
好奇心は、
「孤独の中にある光」を
見つける力になるものです。
また副次的な産物として、好奇心が、心理学の成長型マインドセットに寄与することもあります。挑戦を恐れず、新しいことにも前向きに取り組む心が手に入りますよね。
「楽しいこと」「好きなこと」を
みつけることが、
ひとりを乗り越える力になります。
かく言う僕も、ゲームが大好きで。ポケモンの新作というのは、だいたい4年周期で発売されるものだから、次のポケモンの新作を遊ぶまでは難病なんかで絶対に死ねない、新しいポケモンを見るまでは生きてやるという思いで、ここまでやってきました。まあ、そうしたら、いつの間にかゲーム機もゲームボーイからSwitch 2にまで進化して。やっぱり昔のゲーム機よりか現在のゲーム機のほうが性能も上がって、グラフィックも良くなって、楽しいゲームがすごく増えたので、長生きはするものだなと実感しています。そして、これからも、もっと面白いゲームを遊ぶためにもまだ死ねない。
好奇心は、生きづらさと戦う心の強さも育ててくれますよね。

2.物事の本質を見極める
物事の本質を見極めることで孤立・孤独の意味が変わります。
小説「星の王子さま」の物語の中で、王子さまは、自分の星にある一本のバラを特別なものと考えていました。ですが、地球には同じようなバラがたくさんあることを知ってショックを受けます。しかし、出会ったキツネは「君のバラは、君が世話をしたから特別なんだ」と教えます。王子さまは、それまで全て同じに見えていた地球のバラが、自分が手塩に育ててきた一輪のバラと違うことに気が付きます。
これは、アメリカの心理学者エドワード・L・デシの「自己決定理論」とも共通します。
自己決定理論とは。
人が自分らしく生きるために「自律性」「有能感」「関係性」の3つの欲求が満たされることが大切だとする心理学の理論です。
それでは。
自律性、有能感、関係性とは、
なんでしょうか?
「自律性」とは。
自分の意思で選び、行動していると感じられること。「心理的コントロール感」を言います。「やらされている」のではなく「自分で選んだ」と思える状況にすることが肝要です。自己選択により、モチベーションが継続され、心理的な満足感が高まります。
「有能感」とは。
自分には能力があり、上手くこなせているという感覚。「自己効力感」を言います。小さな成功体験や、成長を実感できるフィードバックが有能感を高めるコツです。挑戦意欲が高まり、継続的な努力が可能になります。目標を小さな目標に細分化し、小さな目標の達成から目指す「マージナル・ゲイン」という手法が有効です。
「関係性」とは。
他者とのつながりの中で、受け入れられているという信頼感。「心理的安全性」を言います。仲間と協力する。誰かに話を聞いてもらえる。存在を認められる。安心感や幸福感が高まることで、新しいことに挑戦する意欲が支えられる。信頼できる人との交流、共感や感謝の言葉のやり取りなど、何らかのコミュニティに属することが重要です。
この3つの基本的な心理的欲求が満たされることで、人は内発的な動機づけが高まり、持続的なパフォーマンスを発揮し、より良く生きられるとされています。
しかし。
「生きづらさ」を抱える人は、この3つの心理的欲求が達成されにくい。そもそも自律性は、選択できる選択肢が少ない。有能感は、チャンスがない、経験が積めない。関係性は、他人から理解されない、面倒くさいがために忌避される。
そこで。
僕が難病患者として、
実際に行っていることは。
自分のやっていることに、
価値を見出すこと。
つまり。
自分の行動に、
価値観を持つこと。
これで、孤立・孤独が強さに変わります。
星の王子さまは様々な大人と出会います。彼らは権威、名誉、金といった社会的評価に囚われていました。王子さまは、他者の評価に依存するのではなく、自分の中に価値を見出すことで「自分自身」を見つけていきます。誰かに認められることだけが幸福ではなく、自己の存在を肯定することが精神的な安定につながり、最後の決断に至りました。
「自分の価値」を見つけることが、自己肯定感を高めることになります。
他人から見れば、
自分の抱きしめているものが、
ガラクタかもしれない。
しかし。
自分自身が「宝物」に思えるか、
否か、
それが一番大事なことです。
僕の仕事も「難病患者の治療と仕事の両立支援」を専門でやっていくことを厚生労働省の職員・同業の社労士にせせら笑われることが何度もありました。きっと、難病患者なんて役に立たない、難病患者に何ができるものかと無価値に思われているのでしょう。それでも、「難病患者の治療と仕事の両立支援」が、僕にとって、輝く価値のある宝物である限り、他人になんと言われようとも、自分のやるべきことだと貫き通すつもりです。
物事の本質を見極め、価値を持つことが、ひとりぼっちに抗う強さになります。

3.心でつながる
いちねんせーになったら♪
いちねんせーになったら♪
友達100人できるかな?
な~んて歌がありますが、
僕は、
間違っていると思っています。
義務教育のはじめに誤った認知の刷り込みが行われているのではないでしょうか?
「人とのつながり」で
大事なことは、
「量」ではなく、「質」です。
友達が100人いようと、心のつながりがある友達が1人もいなければ、やはり、その人は、孤立・孤独の状態に陥るからです。友達がたくさんいれば、ひとりぼっちではないという思い込みが、大人になってから人を苦しめます。周囲にたくさんの人がいるのに、孤独を感じるつらさもあります。
「星の王子さま」に登場するキツネは、王子さまに「なつく」という行為の意味を問いかけます。それは単なる親しみではなく、「絆を結ぶこと」だと語るのです。「もし君が僕をなつかせたら、僕らは互いに、なくてはならない存在になる」。キツネとの関わりを通じて、王子さまは「時間をかけて関わること」が、相手をかけがえのない存在に変えることを学びます。
キツネの言葉である「いちばんたいせつなことは、目に見えない」は、人間関係の本質を捉えています。
効率やスピードが重視される社会の中で、私たちは「心で見る」ことを忘れがちです。しかし、絆は、時間をかけて育まれるもの。相手の存在にも意味を見出し、互いにとって「かけがえのない存在」になるには、丁寧な関わりと、心を通わせる時間が必要です。それが「信頼」ではないでしょうか?
僕は、難病のクローン病になってから多くの友人が自分の傍から離れていきました。それでも、病気になる前と同じように接してくれる友人もいます。すぐに会える距離でなくても、友達に恥じない仕事をしようと思うことで、乗り越えられた困難がいくつもありました。
人と人との関係性において、
最も大切なモノは、
「心のつながり」です。
それでは。
どうしたら、
「心のつながり」が、
育まれるのか?
僕は、
「価値観」と「時間」の共有
だと思います。
相手と共通するビジョン(未来)を持つこと。理念でもいい、目標でもいい。相手と理解し合える価値観を持つこと。そのためには、まず、自己の価値観を確立しなければなりません。そして、できるだけ一緒に過ごすこと。喜びも悲しみも分かち合えて、人間関係は育っていくのかなと考えます。
表面的なやりとりではなく、心と心が触れ合うことで生まれる、見えないけれど確かなつながり。
それが、孤立・孤独と戦う武器になるのではないでしょうか。

生きづらさの克服のために
孤立・孤独の状況に、自分を貶めないことは、「生きづらさ」を乗り越える1つの鍵になるのではないでしょうか?
怒りや悲しみの感情は誰でも抱きます。
孤立・孤独と怒り・悲しみは、結びつきやすい。
ですから、このブログ記事を読んだ人が、自分で孤立・孤独の状況にしないことで、「生きづらさ」の束縛の鎖から解き放たれれば、嬉しいです。
1.好奇心を忘れない
2.物事の本質を見極める
3.心でつながる
お役に立ちましたか?
みんなが、心の余裕を持つことで、ひとりぼっちを乗り越えていくことを願っています。
社労士の世界は、僕が最初に思い描いていた世界とはすこし違っていました。
仲間意識が強く、社労士だけで結託している閉鎖された職業空間のように思います。縦のつながりが強く、横のつながりが弱い世界です。
難病患者の治療と仕事の両立支援にしていくにあたって、患者当事者の意見が適切に反映されているのか?という疑問を当初から持っていました。法律だけの物理的支援だけでなく、心理的なケアを含めた精神的な支援もできるように横の連携を強めた方がいいのでないか、と。
なので。
僕は、社労士になった早い段階から「PPI」の活動を学ばせてもらっています。最近では、お手伝いもさせていただくようになりました。
「PPI」とは。
Patient and Public Involvementの略で、「患者市民参画」と訳されます。「医療や研究のあり方を、患者や市民が一緒に考え、つくっていく」という取り組みです。これまでの医療研究は、専門家が計画し、患者はその成果を「受け取る側」でした。しかし、本当に必要な医療研究って、誰が決めるべきでしょうか? 治療を受ける人の声、生活の中で感じる困りごと、家族の視点。それらが反映されてこそ、医療は本当に人の役に立つものになります。患者、支援者、医療機関、研究者が「一緒に創る」こと。その関わりが、医療の質を高め、社会に根ざした医療を育てていきます。
社労士も同じではないでしょうか?
治療と仕事の両立支援において、患者、支援者、企業が「一緒に創る」ことが支援の質を高め、社会に根ざしていく必要な支援だと考えています。
先日、PPeCC(一般社団法人ピーペック)の病気をもつ⼈と考える『やさしい⾷と空間』試⾷&⾒学イベントに参加してきました。

同団体は、『「病気があっても大丈夫」と言える社会を、みんなでつくる』を合言葉に、病気の患者、支援者、医療者、企業、地域の方々とつながりながら、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指す団体です。僕も「協働ガイドブック」のプロジェクトメンバーとしてお手伝いをさせてもらっています。
病気や困りごとがあっても食事が楽しめる世の中を目指して情報発信をしている「一緒にいただきますプロジェクト」が、病気やさまざまな困りごとがある人たちが、安心して食事・宿泊ができるように提案する企画です。

国立がん研究センター東病院と連携する三井ガーデンホテル柏の葉パークサイドで行われました。
【開催報告】「病気をもつ人と考える『やさしい食と空間』試食&体験イベント」を開催しました。 | みんなでつくろう、これからの医療(PPH)プロジェクト | 活動実績 | 一般社団法人ピーペック
バリアフリー、ユニバーサルデザインを重視した施設、長期療養患者のQOLを上げるようなイベント体験、病気の患者に配慮された料理メニュー。家具からスタッフの心遣いまで、社労士として勉強になることがたくさんあって、貴重な体験をさせていただきました。
何より、みんなと食事ができるということが、すごく嬉しかった。クローン病は食事制限が厳しい難病だから、外食があまりできません。病気のことを気にせず、きちんと食事が摂れる会食なんて何10年ぶりだろう?

前菜は素材の味が生きていたし、食感がよく、スープもまろやかで甘みがありました。野菜が消化されやすいように薄くスライスされていたのが、印象的でした。

鰆の塩加減が程よく、ご飯の鼻に抜けるお米の良い香りも相まって、食が進みました。

デザートは、ブルーベリーを初めて食べたけど、酸味と甘みが美味しかった。見た目も宝石のようで、桃とメロンの果汁が口の中で溢れるほど新鮮で瑞々しかった。
すべての料理が美味しかったです。
でも、それ以上に、様々な立場の人が困難を乗り越えて、同じ食事を囲むという経験が、さらに料理を美味しくさせているんだと感じました。
三井ガーデンホテル柏の葉パークサイドさんの取り組みも、PPeCC(ピーペック)の活動も、病気の患者を取り残さない素晴らしい試みだと感動しました。
孤立・孤独の状況の弊害は。
1.支援者そのものがいなくなること
2.正しいフィードバックが得られず、
認知が歪みやすいこと
こういった取り組みが社会全体で進めば、「人とのつながり」が増して、世の中が変わるのかな。
今回のイベントで、僕は、自分のテーブルマナーがボロボロだったことに気が付きました。綺麗な雰囲気のところで外食なんてしたことがなかったから、はずかしー。みんな、食べ方がキレイだった。こういったフィードバックが自分で得られるのも、仲間ができるメリットなのかも。ちょ~っと修行しておきます。
病気の患者が社会で
孤立しない未来のために。
同じ想いを持った仲間が作れていくといいですよね。
僕自身もPPIの活動を通して、これからもっともっと、たくさんの仲間たちに出会えたらいいなと思っています。
今回もブログを
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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