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SuperWhisperにGroqの後処理を足したら、漢数字も誤字もまるごと消えた話

勝間和代さんのポッドキャスト「限界突破ライフハック」#17を聴いていて、手が止まりました。

SuperWhisperの音声認識に、Groqという別のサービスを後処理でつなげている、という話。

「Scribeの音声認識は優秀。でも、誤字脱字や漢数字混入はどうしても残る。だからGroqのLlamaを後処理に通して、誤字だけ直してもらってる」

私はSuperWhisper × ElevenLabs Scribe の構成で最近使っていて(勝間さんの設定をフルパクリ)、認識精度自体には満足していたんですよね。
ただ、出てきたテキストに「一九八八年」みたいな漢数字が混じる問題だけが、最後まで残っていた。

Groqを足せばそれが解決する、と。
やる価値はあるな、と思って試してみました。

ただ、結論から言うと、設定が思ったより難しかったです。
公式ドキュメントだけ読んでも、罠に3回ハマりました。
結局Claude Codeに助けてもらいながら進めましたが、最初「後処理にGroq」が具体的にどういうことかイメージわかなかったというのもあり、少し試行錯誤がありました。

同じ構成にしたい人がいたら参考になるかも、ということで、踏んだ落とし穴と、最終的に動いた手順を残しておきます。


1. 全体像と前提

やることはこれだけです。

[音声] → Scribe(文字起こし) → Groq Llama 3.3(後処理) → [出力]

Scribeがやるのは音声→テキストの変換まで。
出てきたテキストをGroqのLlamaに渡して、誤字・漢数字・フィラーを直してもらう、という2段構成。

GroqはLPUという推論特化のチップを使っているらしくて、Llamaの70Bモデルでも体感ほぼ瞬時に返ってきます。料金も安い。

前提としてはこんな感じ。

  • SuperWhisper Mac版(Pro必須。無料プランではAPIキー連携機能がロックされています)

  • ElevenLabs Scribe を音声認識として使用中

  • Groqアカウント(クレカ不要・無料枠で日常使用は十分)

2. STEP1:GroqのAPIキーを取得

console.groq.com にサインアップして、API Keys画面でキーを発行します。

`gsk_` で始まる文字列が表示されるので即コピー。再表示されないので、ここで控え忘れると作り直しです(私はやりました)。

3. STEP2:APIキー入力欄が見つからない罠

ここが最初の罠ポイント。

「設定」というメニュー項目が存在しないんです。
APIキー入力欄も Modes 画面の中にはない。

ではどこへAPIキーを入れたらよいかというと、正しい場所は、左サイドバーの Models library。ここをクリックして、さらに右上のカギのアイコンをクリックします。

右上のカギアイコンをクリック

ここを開いて、Groqを選び、さらにGroqを動かすモデル(Llama 3.3 70Bなど)を追加して、APIキーを入力します(Nameは「Groq」とかにしておきます)

そうすると、メインメニューの「Modes」で設定するときに、Groqを選択できるようになります。

ちなみに私は最初、Settings→API Keys的な場所を探して10分くらい右往左往しました。

4. STEP3:「AI Processing欄が出ない」一番気づきにくい罠

ここが二つ目の罠ポイント、しかも一番気づきにくい場所です。

私は最初、既存の「Voice to text」モードに後処理用のLLMを追加しようとしました。
でも、Voice to text モードの設定画面には、AI Processing(後処理用LLM)の項目がそもそも表示されない。

ど、どゆこと?

そこでClaude Codeに頼んで公式ドキュメントを見直してもらったところ、後処理用のLLM欄が出るのは Custom / Super / Email / Note / Message / Meeting モードだけ、と書いてありました。Voice to text はシンプル特化で、後処理を載せられない設計になっている、と。

なので、Modesで新規モードを Custom テンプレートで作成します。

Modes→右上の「Create mode」
Customを選択

私の設定値はこんな感じです。

Realtime と Autocapitalize は、日本語入力で文頭スペースや変な大文字化が起きるのを防ぐためにOFF推奨です。これは Scribe単体時代からの教訓で、過去にも同じ罠を踏んでいました。

5. STEP4:後処理プロンプトに「やらないこと」を全部書く

Custom Instructions欄に、整形指示を書きます。
私が貼ったのは下記。

あなたは音声認識結果を整える校正者です。書き換えではなく、最小限の整形だけを行います。

  # 厳守(やってはいけない)
  - 翻訳しない。日本語はそのまま残す。
  - 口調を変えない。です・ます調をだ・である調やカジュアルに直さない。逆も不可。
  - 文末(です/ます/だ/だよ/ね/よ/〜と思う 等)を書き換えない。
  - 元の単語を類義語に置き換えない。
  - 助数詞(個/本/冊/台/人 等)は元のまま残す。
  - 箇条書き・見出し・太字などフォーマットを追加しない。
  - 絵文字を追加しない。
  - 前置き・要約・補足説明を一切付けない。

  # 許可(やってよいこと)
  - 漢数字はアラビア数字に変換する。例:「三冊」→「3冊」、「二〇二六年」→「2026年」、「一万円」→「1万円」。
  - 明らかな音声認識ミス(同音異義語の取り違え等)のみ修正する。
  - 句読点を自然な位置に入れる。
  - 不要なフィラー(えーと/あのー)は削除してよい。

  出力は整えた本文のみ。

ポイントは「やらないこと」を明示することでした。

LLMは放っておくと、勝手に翻訳したり、カジュアルな口調を丁寧にしたり、絵文字を足したり、markdownを入れたりするんですよね。これを全部禁止しないと、自分の文章が別人のものになって戻ってきます。

勝間さんがポッドキャストで「あんたが勝手に足すな、私の文章を改変するな」と厳命していると言っていたのは、まさにここだと思いました。

6. STEP5:ショートカット未割り当て罠

ここで三つ目の罠。

Customモードを作っただけでは起動しないんです。
Keyboard shortcut を割り当てる必要がある

私は最初これを忘れてショートカットを走らせたら、既存のVoice to textモードが起動して、Groqの後処理を追加した新しいモードが全く走らない、という状態でしばらく悩みました。

「あれ、設定したのに効いてない」と何度設定画面を開き直したことか。

割り当ては、新Customモードに別のショートカット(例:Cmd+Shift+Space)を設定するか、既存モードからショートカットを消す(×ボタンを押す)ことで直ります。

Keyboard shortcutの隣の×ボタンを押せばリセット可能

7. STEP6:テストしてみたら、ちゃんと「1988年」になった

私が動作確認に使ったテスト文はこれ。

今日の日付は五月九日土曜日、時間は十一時二十八分三十五秒です。

これを音声で喋ると、Scribe単体だと漢数字でそのまま出てきます。
Groq後処理を通すと、

今日の日付は5月9日土曜日、時間は11時28分35秒です。

になりました。

アラビア数字に変換され、フィラーがあれば除去され、誤字も直る。
めっちゃ気持ちいいです。

8. 動かないときのチェックポイント

私が踏んだ落とし穴の整理です。

  1. Voice to textモードを編集しても AI Processing欄が出ない → Custom モードを新規作成する

  2. APIキー入力欄が見つからない → Settings画面ではなく Models library から

  3. Llama 3.3が選べない → SuperWhisperを最新版にアップデート(古いバージョンは3.1までしかない)

  4. Groqモデルが Models library に出てこない → 無料プランの可能性、Pro加入を確認

  5. 後処理が走らない → 新Customモードにショートカットが割り当てられていない

5番が一番気づきにくいので、もしハマったらまずショートカットを疑ってください。
Customモードを完璧に設定しても、ショートカットを割り当てないと既存のVoice to textモードが起動して、何も整形されないテキストが出てきます。

9. 料金感

Groqは無料枠が広くて、1日あたり音声8時間分まで無料。
それを超えても、Llama 3.3 70Bは1Mトークンあたり$0.59〜$0.79(2026年5月時点)と激安です。日常使用なら月数十円〜数百円のオーダーで収まります。(勝間さん曰く「チロルチョコぐらい」)。

ただし最小課金単位は10秒なので、ものすごく短い一言を頻発すると割高になる場面はあります。それでも他のクラウドLLMと比較すれば圧倒的に安い。

10. 設定が動いた後に気づいたこと

数字がアラビア数字に直るだけでも気持ちいいんですが、それ以上に大きかったのは「整形を信頼できる」という安心感でした。

Scribe単体時代は、出てきたテキストを必ず目視確認して、漢数字を直したり、フィラーを消したり、誤字を直したりしていたんですよね。意識していなかったけど、毎回それをやっていた。

Groqが入ると、出てきた瞬間にもう整形済み。目視確認のステップが、消える。これが思考速度に対する負荷を、本当に軽くしてくれます。

勝間さんが「指は遅すぎて、頭で考えてることがどっか行っちゃう」と言っていた感覚に、ようやく一歩近づいた気がしました。

公式ドキュメントの記述が少なくて、Models library・Custom モード・ショートカット割り当ての3点で詰まりやすい設定だと思います。同じ構成にしたい人の、何かしらの参考になれば幸いです。

追伸:ちなみに勝間さんもおっしゃられてますが、Scribeの漢数字入力バグが直れば、これは使わなくてもScribe単体で十分だと思います。


#SuperWhisper #Groq #音声入力 #AI活用 #実践

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