【研修コラム】報道記者の視点 報道陣は「枠」の有無も意識する【更新20251105】
講師の高木です。
元ラジオ局アナ・報道記者の経験から、全国各地の自治体・公的機関で
「危機管理・マスコミ対応研修」や「説明力向上研修」などを行っています。
今回のテーマはこちら。
「報道記者の視点 報道陣は「枠」の有無も意識する」
結論からお伝えします。
「テレビ・ラジオのニュースや、新聞紙面では『空き枠』が減るタイミングがある。」
「その空き枠の有無も意識すると、効果的な情報発信につながる。」
というのが今回のポイントです。
詳しく説明しましょう。
▼テレビ・ラジオのニュース=通常のニュース放送時間は、番組編成上ほぼ確定。(=ニュース速報、重要ニュースの延長放送等は除く。)
▼新聞記事=紙面の構成上、行数・字数の制限がある。(=ネット上のニュース、号外等を除く。)
ということで、ニュースの放送時間や、新聞記事の掲載スペースについては
「ニュース用の空き枠」があらかじめ決まっており、報道記者は放送時間や紙面上の行数に納める「ニュース編成」の作業をしています。
ニュースの編成作業としては、テレビ・ラジオのニュースでは、1記事を1分~1分半程度でまとめることが多く、新聞記事では、ニュースの重要度に応じて行数でカウントして記事を仕上げます。
(※ニュースの重要度により、放送時間、行数は変動します。)
こうした「ニュース編成」を日々行うことで、放送時間や新聞紙面に収まる、との流れになるのですが、これは当然と言えば、当然の話ですよね。
さて今回の本題です。
この「ニュースの空き枠」が極端に減るタイミングがあります。
私は、ニュース編成にも影響する3つの主な事象として、以下のことをお伝えしています。
通常のニュースが減る3つの主な事象とは、「選挙・災害・高校野球」です。
なるほど、とお気づきの方も多いと思いますが、一つずつ説明しましょう。
■通常のニュースが減る主なタイミング
(1)選挙
・選挙シーズンには新聞紙面で候補者の横顔が紹介され、選挙関連の特集記事が組まれます。その影響で通常の記事を掲載する紙面上の「空き枠」が極端に減ります。
・テレビ・ラジオのニュースでも、特にNHKでは選挙関連の特集を組むことが多く、他の情報を流すニュースの「空き枠」が減ることになります。
(2)災害
・大規模災害が生じた際は、当然、その災害報道や災害関連の生活情報などが優先されます。
・街の話題や人物インタビューなどは、情報の優先度から後回し、という事象が生じます。
(3)高校野球
・高校野球は全国的な注目度が高く、特に6月~7月にニュースの「空き枠」が減ります。新聞紙面では、都道府県版の紙面等で夏の高校野球の出場チーム紹介や大会展望の記事が増加します。
・高校野球の主催社である毎日新聞・朝日新聞だけでなく、他の新聞社でも同様の「高校野球重視」の傾向が見られます。その結果、街の話題や人物インタビュー等の掲載・紹介は激減することになります。
通常のニュースが減るタイミングは、「選挙・災害・高校野球」の他にもあり、オリンピック、ワールドカップ等のスポーツイベント等でも「通常ニュースの空き枠」が減ることが恒例化しています。
最近の報道機関の事情についても説明しましょう。…
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