「思考が抽象的」と「思考の抽象度が高い」は、同じじゃない
「それって、ちょっと抽象的すぎない?」
「もっと具体的に話してよ」
そんなふうに言われて、
言葉に詰まったことはありませんか?
一方で、ビジネスやコーチングの現場では
「抽象度を上げて考えよう」
「もっと俯瞰して本質を見てみよう」
とも言われたりします。
同じ“抽象”という言葉を使っているけれど、
これらの違いって
いったいなんなんでしょうか?
この記事では
この疑問についてお答えします✨️
「抽象的な思考」とは
まず、「抽象的な思考」というと
話がふわっとしていて要点がつかめない
言葉の定義が曖昧
具体的なイメージが湧かない
というように、
“つかみどころがない”印象があると思います。
たとえば──
Aさん:「最近、自分の在り方について考えてて……」
Bさん:「えっと、“在り方”ってつまりどういうこと?」
このように、使っている言葉が相手にとって
明確でなければ、
会話はかみ合いにくくなります。
つまり、「抽象的な思考」は、
伝わりにくさや共感のしづらさ
を生む可能性があるということです。
「抽象度が高い思考」とは
では「抽象度が高い」
とはどういう状態か。
複数の具体的な事例に共通する
パターンや構造に言及している状態
と言えます。
例えるなら──
リンゴ、バナナ、ぶどう ⇒ 「果物」
挨拶、礼儀、時間を守る ⇒ 「マナー」
子育て、指導、教育 ⇒ 「人材育成」
このように、
具体例から共通する性質を取り出し
より高い視点でまとめるのが
「抽象度が高い思考」です。
これはむしろ、
思考を整理し、本質を捉えるために
必要なことと言えます。
似て非なる2つの「抽象」
まとめると──
抽象的な思考
特徴: 曖昧・ふわっとしている
印象: わかりづらい・ふわっとしている
結果: 伝わらない・モヤモヤする
抽象度の高い思考
特徴: パターンや共通点を抽出する
印象: 俯瞰的・本質をとらえる
結果: 構造化・他の事例に応用可能になる
「抽象的」は曖昧さが残る状態
「抽象度が高い」は明確な概念として整理されている状態
と言い換えることもできます。
実生活での応用例
たとえばコーチングの現場では──
クライアントさんが
「人間関係がうまくいかなくて困っている」
と言ったとき
「人間関係がうまくいかない」
という言葉のまま受け取ると
何が問題なのか具体像が見えません。
しかし、そこに
「関係が崩れたときの距離の取り方」や
「心理的安全性の確保」
という抽象度の高い視点を加えると、
課題の本質が立体的に見えてきます。
「伝わる」「使える」抽象度
大切なことは
抽象度が高い思考ほど具象と行き来が可能な
柔軟さを持ち合わせている
ということです。
✔ 抽象度の高い視点で本質を捉え
✔ 必要に応じて具象に落として伝える
この往復ができる人は、
思考も対話もとてもクリアになります。
おわりに:あなたの思考はどっちの「抽象」?
もしあなたが「話が抽象的になっちゃうな」
と感じることが多いなら、
それは思考の精度や構造を
もう少し整える余地があるのかもしれません。
逆に、具体的な話しかできないとしたら
「共通の構造」や「共通のパターン」
といった高めの抽象度を意識的に捉える
練習をしてみてもいいかもしれません。
「抽象的な思考か、抽象度が高い思考か」
この違いに気づくだけで、
あなたの伝える力、考える力、
そして対話の深さが
一段と高まるはずです。
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