なぜ日本人は台湾へ行きたがるのか
台湾へ行くと伝えるとみんな「台湾いいねぇ!私も行きたい!」と言う。
みんながみんなそんな感じ。多分、ほとんどの日本人は、友達が台湾へ行く話を聞くと、「いいねぇ!」と思うのではないだろうか。
でもこれは一体なんなんだろう。
もし行き先がアメリカなら、アメリカへ行くと言うことに対して少し壁のようなものがあって、一瞬の間が空いてから「アメリカいいねぇ!グレートアゲインやな!」みたいに言うのではないだろうか。
その間というのは(アメリカ行くん?物価高そうやし物理的にも遠いしなんか大変そう)みたいな感じだろうか。
もし行き先が中国なら、中国も良いんだけどやっぱりそこにも少しの壁があって、一瞬の間が空いてから「中国いいねぇ!プーさんって言ったら捕まるんかな?」のような返答になると思う。
もちろん台湾に行くと行った時の返答にも一瞬の間はあると思うけれども、それがすごく少ないみたいな感じかな。
沖縄へ行くことの延長線みたいな。
台湾は沖縄の延長線にいるけど、外国で言葉も全然違うけど、でもなんか「すごい外国」という感じがないと言うか。
なんなんでしょうね。半分外国、半分国内みたいな感じは。
台湾人とは、日本と中国の間に存在する淡い何かの中の人々
この半々という感覚は台湾の人にも感じる。
台湾の人と接してみて感じたことは、中国人でもないけれど、日本人でもない。
日本と中国の間に存在する淡い何かの中の人々という感じ。
中国人と日本人の間というのは、日本人ではないけれど、完全に外国人で文化も異なる中国人でもないという感じ。
その感じがどこからきているのか不明なのですが、もしかすると、日本統治時代の日本を懐かしく思う人々の感情や、物理的な近さや、台湾の町中にたくさんある日本語の看板や、大日本帝国時代に作られて今も大切に保存されている建物や、今の政治的に日本を求める雰囲気などが、ぐるぐると混ざり混ざって、日本と台湾の間を繋いでいるのではないか。
みんなが親日ではない
台湾の人に聞くと、みんなが親日ではないらしい。
大陸(中国)から渡ってきた人で反日教育を受けた人は日本が好きではないし、今の政治的にも親中派が増えているみたい。
台北駅での出会い
それでも、台北駅で、お年寄りの台湾人おじいちゃんに日本語で話しかけられて、「私は50年前に日本へ行ったことがある、娘が日本のどこそこに住んでいる」とかの、なんでもない会話をしていると、とても幸せな気持ちになった。
「私は大好きな日本人と台湾で会えて話せて嬉しい」ということを言いたいんだろうなぁというメタメッセージを受け取る。
それがやっぱりすごく嬉しい。
モンゴル人も日本が好きだが
モンゴルでも同じような体験をしたことはあって、モンゴル人のお年寄りから、「民主化した後に日本が最初に助けてくれた、あの時に支援してくれたから今のモンゴルがある」という話を聞いたことはある。もちろん嬉しいんだけど、台湾人のおじいちゃんから感じた、日本人と会って話ができるだけで私はただ単純に嬉しいという感じではない。実利的に助けられて感謝という感じ。もちろん日本も実利的に台湾を助けたんだけど、もう一歩踏み込んだ何かがあるからこそでてくる感覚。
この無条件の喜びは一体なんなんだろう。
台湾にとっての日本のイメージ
台北市内観光をお願いした日本語ガイドの方に聞いた感じでは、「日本の統治時代にはインフラを向上させたり、アヘンを無くしたり、学校をたくさん作ったりと台湾にとって良いことをたくさんした。
日本が敗戦した後は国民党が政府になったけど、その時の悪いイメージが強かったから、あれなら日本に統治されていた時の方が良かった」という感じで親日になるパターンが多いみたい。あくまでも日本の後の国民党が良くなさすぎたことが原因なのと、過去の少しは美化された日本が想い出として出てきたという感じかもしれない。
台湾で戦前の日本を感じる
それでも、台湾の台北駅(東京駅みたいなところ)という完全に都市化された巨大な駅で、歴史を感じるおじいちゃんから話しかけられるというのは、その瞬間だけ戦前の日本に戻ったかのようなタイムスリップした雰囲気があった。
台湾の人を通して、見たことも感じたこともない日本の過去を感じることができるというのが、台湾の良いところなのだろうか。
とすると、日本の統治時代を知っている人は年々減っているわけで、今もリアルタイムで生きていた人はほとんどいないかもしれないが、まさに今しか感じることができない体験かもしれない。
あの敗戦であの日本は滅んだと捉えるのが正しいかもしれないけど、台湾のおじいちゃんおばあちゃんの中にまだ生き続けているとすれば、その古き良き時代の日本の心に出会える最後のチャンスなのかもしれない。
だからこそ、みんなが無意識のうちに台湾へ行きたいと感じているのかもしれない。
明日は高雄観光です。
台湾旅ももうすぐ終わりです。明日と明後日で何をぼくは想うのか。
どこまで深めることができるのか。
楽しみです。
