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心理相談~どうしても、頑張ろうと思えなかった日【自閉症次男ヒコーキ日記・乳幼児編09】

心理相談
~どうしても、頑張ろうと思えなかった日

 
専門病院を受診し、
発達の特性がありそうだと言われたコーキは、
保健師さんの紹介で、区の福祉園に通うことに
なりました。
 
ところが、
福祉園は、電車に乗って7駅、
駅からもタクシーを使わなければならないような
遠い場所で、
一人で毎回、小さいれーちゃんを抱え、
落ち着かないコーキを連れて通うのは
なかなかハードルの高いことでした。
 
それでも、
親子で療育を受けるという経験は、
きっとよいに違いない。
何かせねばという焦りもあって、
父親の協力も得ながら
なんとか毎週通うようになりました。
 
福祉園での思い出は
よく音楽遊びをやったこと。
親子で音楽に合わせ、体を自由に動かしたり、
「おかあさんといっしょ」のダンスをさまざま
踊ったりしました。
手遊び歌もたくさん楽しみました。
 
コーキは、
いつもはずれたところで駆け回ることが
多かったような気がしますが、
音楽が好きなのは確かで、音に合わせて
ノッている、感じはありました。
その当時はそんなに進歩があったようには
感じませんでしたが、今ならわかる。
きっと、
親子で楽しい雰囲気を味わうことが
何より大事だった
のだと思います。
 
 
福祉園に通い始めてしばらくしたある日、
心理相談がありました。
50代くらいの男性心理士の先生に
コーキの成育歴、今の状態などを話し、
実際の様子も見てもらいました。
そのあと、先生は開口一番、
「あのね、自閉症のお子さんは・・・」

・・・はぁ、そうか。
専門家の先生から見たら、
やっぱりそうなんだろうなと、
一気に力が抜けました。
 
先生からのアドバイスは、
・まず生活習慣をしっかり身につけていく
 (靴を履く、服の脱ぎ着など)
・指示を出していろいろやらせてみること大事
・指さしをうながすためにも、欲しいものを
   伝えるための絵カードを利用するとよい
 
言われたことは、よい方法だろう。
一応頭には入るのですが、
私は半分うわの空でした。
なんてことに、なっちゃったんだろう。
これからコーキや、私たち家族は
どうなっていくんだろう、という不安が急に
押し寄せてきてしまいました。
 
というのも、その前日のこと。
少年野球をしている兄ちゃんの
6年生卒部式に
下二人も連れていったのですが、
コーキの悪い面がたくさん出てしまっていました。

公民館で、皆が席についても、
一人だけあちこち走り回り、
やがては気に入った階段遊びに没頭。
目を離すと入口の戸を開け
はだしで外に飛び出す。
会食の時は、
大好きなみかんを、ほかの人の分まで
取ってきて食べてしまう。

とにかくじっとしていられず、
その場にいた親や子ども、コーチたちも
あっけに取られていたようでした。
れーちゃんも連れていたし、
結局、ほとんど
準備や片付けの手伝いなどできず、
早めに帰らざるを得なかったのです。
 
 
心理相談の終わりに先生は言われました。
「お母さん、これから大変でしょうけど、
頑張らないとね」
もちろん先生は、励ましのつもりで
言って下さったのだと思いますが、
その時のワタシは
頑張ろうという気になれなかった。

結構ガンバってきていると
思っていたのに、
これ以上ガンバらないといけないのか。
 
まだまだ母の覚悟は甘かった。
コーキのありのままを
受けとめきれてはいなかったのです。
 
 

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