仲正昌樹教授、東京高裁決定とアンフェアな最高裁をボロクソに批判~統一教会解散は冤罪だ!
1,献金を消費者契約とみなす宗教否定のロジック
旧統一教会(家庭連合)に解散命令が出て以来、仲正昌樹教授(金沢大学法学類教授)が東京高裁(三木素子裁判長)の決定や最高裁に対し、怒濤の批判を続けています。
読めば読むほど、解散命令の異常さが浮き彫りになり、暗澹たる思いです。
振り返れば、2022年12月に成立した不当寄附勧誘防止法は、献金勧誘を消費者契約と同列に扱ったもので、所管は消費者庁でした。
献金と消費者契約は、性格が全く違います。
例えば、お寺や神社でお守りを買っても、払ったお金はあくまでお布施という名の献金です。
学問の神様をお祀りする天満宮で合格祈願をしたのに受験に失敗した――。中にはそういう人もいるはずですが、だからといって「話が違う。祈祷料を返せ」と神社に迫るのはナンセンスでしょう。
献金したら必ず御利益があるわけではありません。
献金には、施設修復、教会堂建設を目的にした場合などを除けば(この場合、施設や教会堂は教団と信者の共有財産となる)、それに見合った対価などないのです。
財(お金)を神仏に捧げ、財に対する執着を断ち、それを機に自分の生き方を根本的に改めるところに献金の意義があります。
その代わり、正しい心持ちで献金すれば、「このままでは地獄に落ちるかも。先祖が成仏できないかも。自分や家族が不幸になるかも。良縁に恵まれないかも。事業が上手くいかないかも」といった様々な不安が解消されるのです。
それが宗教における献金です。
献金勧誘は、人の不安を取り除き、心の平安に導くことが目的。それなのに、「人の不安につけ込んで」「不安をあおって」などと正反対の解釈がまかり通っています。
宗教を軽んじ、宗教の価値を認めない考え方です。
本来、宗教否定の意図を隠したこのような法律には、宗教界がこぞって反対を表明すべきですが、当の統一教会も含めて、その種の声は上がりませんでした。
2,何も反論せず、無策だった田中富広会長(当時)
統一教会は、法律が成立したからには従うが、この法律は「献金勧誘を消費者契約と同列に扱うもので、宗教の存在価値を否定するものだ」と徹底的に反駁しておくべきでした。
教団側はそれをせず、「我々は不当寄附勧誘防止法ができる前から改革を行ってきた」などと言って、同法に触れるような行為は既に行われていないと強調しました。
そう述べたのは、当時の田中富広会長です。しかし、問題はそこではなかったのです。
国権の最高機関たる立法府が与野党合意の上で成立させた法律は、とても重いもの。
その法律が、献金勧誘を消費者契約と同列に扱う法律を作ってしまった。「こんな法律を許していいのか」というのが問題の本質です。
3,22年12月の不当寄附勧誘防止法を、過去に遡って適用した東京地裁と高裁
法律は過去に遡及してはならないのが原則です(法の不遡及)。しかし、政府の解散命令請求を審議した東京地裁、東京高裁は、統一教会の過去の献金勧誘に同法の条文を遡及して適用しました。
統一教会を解散させる上で、2022年12月にできた不当寄附勧誘防止法が巧みに利用されたわけです。
宗教法人の解散について、判例は教団や教団幹部の刑事罰を要件としてきました。この判例に従う限り、統一教会の解散はあり得ません。
統一教会も幹部も、一般信者ですらも、過去40年、誰一人として刑法の詐欺罪、脅迫罪、恐喝罪に問われた者はいないからです。
田中富広会長はじめ教団の幹部たちは、「刑法犯罪を犯していない統一教会が解散になるはずがない」と高をくくったのでしょう。
不当寄附勧誘防止法が立法府で検討されているとき、声を大にして反駁し、反論し、抗議しなければいけなかった。なのに、それをしなかった。
そのツケは、後で重くのしかかってきました。
教団が本格的な反論に動き出したのは、岸田内閣が2023年10月に解散命令請求を申し立てた後です。
信者たちが全国各地で街頭遊説を始めたのは更に遅く、東京地裁がいよいよ解散命令を出すのではないかと噂されてから。
「信教の自由を守る会連絡会」のnoteを見ると、最初の街頭遊説は2024年12月8日でした。
今となっては、動きが遅すぎたと言わざるを得ません。
全国の信者を応援しバックアップすべき教団広報も、Xの公式アカウントを開設し、情報発信を始めたのは、驚くべきことに2025年に入ってからです。
そこに至るまでの2年半、教団広報は何をやっていたのでしょうか?
世界平和統一家庭連合・広報局の公式Xアカウントを開設しました。家庭連合に関連する情報の即時発信、み言(説教集の一部など)の配信などを目的としています。何卒よろしくお願いいたします。
— 世界平和統一家庭連合 広報渉外局 (@ffwpu_koho) January 28, 2025
その年、2025年の3月に東京地裁が解散命令を出すと、信者たちの街頭遊説はより活発になっていきます。
しかし、時既に遅し。
4,宗教法人の死刑宣告なのに、「疑わしきは被告人の利益に」は一顧だにされず
東京地裁決定(高裁も!)は、不当寄附勧誘防止法の条文や思想を過去に遡及させて、統一教会の献金勧誘を違法と決め付けました。
罪刑法定主義はどこへいったのでしょうか?
「疑わしきは被告人の利益に」という原則も吹き飛んでしまいました。
以前、この件について、中山達樹・国際弁護士のnoteで質問したところ、次のような回答をいただきました。
Q:「(不法行為の)成立可能性を否定できない」ですが、こういう場合、刑事司法の「疑わしきは被告人の利益に」の原則は適用されないのでしょうか?
>刑事裁判の中において、「疑わしいが確実とまではいえない」という事実があった場合には、被告人にとって有利となる方に認定しなければならないという原則
https://www.daylight-law.jp/criminal/plan/mujitsu/muzaisuitei/
今回は非訟事件ですし、刑事裁判でもないので、私の見当違いかもしれませんが、法解釈変更後の解散要件が「民法上の不法行為」なのに、「不法行為の成立可能性を否定できない」が解散事由とされることには、非常な違和感を覚えます。
A:この疑わしきは…は直接的には適用されません、刑事事件ではないから。ただ、宗教法人の死刑判決なので、実質的には適用されるべきです。
たしかそういう主張を家庭連合はしていますが、三木決定には採用してもらえませんでした。
「解散は当然だ」と言い放っている連中は、東京地裁や高裁の決定文の異常さを全く理解していない。彼らは公開されている要旨すら、おそらく読んでいないでしょう。
決定文に対する数々の批判も、馬の耳に念仏のようです。
5,仲正昌樹教授による怒濤の東京高裁・最高裁批判
そういう人は、まずもって、東京高裁(三木素子裁判長)の異様な決定書や最高裁のアンフェアな姿勢を批判した仲正昌樹教授の一連の論考を熟読してほしいものです。
以下、BEST TiMES(ベスト・タイムズ)掲載より。
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【2026.5.29】
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「献金」は悪質な消費者契約と同じなのか? だったら「推し活」は恋愛詐欺または悪質商法なのか?
