夫婦の家計管理は財布を一つにする?別々にする?4パターンの選び方
「結婚したら、財布は一つにしたほうがよい?」
「共通口座を作るべき?」
「収入が違っても、生活費は半分ずつ?」
同棲や結婚を機に家計管理を始めようとしても、自分たちに合う方法が分からないことがあります。
周囲に聞いても、
「うちは全部一緒」
「生活費だけ折半」
「家賃は夫、食費は妻」
と答えが分かれます。
夫婦の家計管理には、すべての家庭に共通する一つの正解はありません。
収入差、収入の変動、個人で使いたいお金、子育てや家事の負担、共有したい情報の範囲によって、続けやすい方法が変わるからです。
この記事では、夫婦の家計管理を4つのパターンに分けます。
それぞれの計算方法と確認事項を見ながら、まず1〜3か月試す方法を選んでください。
最初に「共通のお金」の範囲を決める
財布を一つにするか決める前に、二人で負担する支出の範囲を確認します。
たとえば次の項目です。
毎月発生する共通支出
家賃または住宅費
水道光熱費
通信費
食費
日用品
子どもの費用
共通で利用するサービス
毎月ではない共通支出
旅行や帰省
家具・家電
医療費
冠婚葬祭
自動車関係
税金や年払い保険料
引っ越し費用
毎月ではない支出も、年間見込み額を12で割って月額に直すと管理しやすくなります。
計算式は次のとおりです。
年間の共通臨時支出÷12=毎月準備する金額
毎月の生活費だけで家計ルールを決めると、旅行や家電購入のたびに負担割合を話し合うことになります。
パターン1|費目ごとに担当する
家賃は一方、食費と光熱費はもう一方というように、支出項目ごとに担当を決める方法です。
メリット
共通口座を用意しなくても始められる
毎月の精算作業を減らせる
収入をすべて共有しなくても運用できる
注意点
物価や使用量の変化で負担差が広がる
担当外の支出が見えにくい
臨時支出の担当が曖昧になりやすい
負担額だけでなく、支払い管理の作業も偏ることがある
向いている可能性がある夫婦
個人のお金を分けて管理したい
担当する費目が明確
3か月ごとなど定期的に負担額を確認できる
決めること
誰がどの費目を担当するか
支出が増えた場合にいつ見直すか
旅行や家電などの臨時支出をどう分けるか
パターン2|共通口座へ同額を入れる
夫婦が毎月同じ金額を共通口座などへ入れ、そこから生活費や共通貯蓄を支払う方法です。
計算方法
毎月の共通支出+臨時支出の月額+共通積立額=共通口座へ必要な金額
二人で同額にする場合は、
共通口座へ必要な金額÷2=一人当たりの負担額
たとえば、毎月必要な金額が30万円なら、一人15万円ずつです。
メリット
計算が分かりやすい
共通のお金と個人のお金を分けられる
毎月の精算を減らせる
注意点
収入差が大きいと、負担後に残る金額に差が出る
育休、休職、転職などの収入変化に対応しにくい
家事・育児など、お金以外の負担は反映されない
共通支出の範囲が曖昧だと、個別精算が増える
向いている可能性がある夫婦
収入差が比較的小さい
個人のお金も残したい
共通支出の範囲を決められる
パターン3|共通口座へ収入比率で入れる
夫婦の手取り収入に応じて、共通支出を分担する方法です。
計算方法
まず、夫婦の手取り収入を合計します。
自分の手取り収入÷夫婦の手取り収入合計=自分の負担比率
次に、共通口座へ必要な金額へ負担比率を掛けます。
共通口座へ必要な金額×自分の負担比率=自分の負担額
たとえば、一方の手取りが40万円、もう一方が20万円、共通口座に必要な金額が30万円の場合です。
手取り合計:60万円
負担比率:40対20=2対1
負担額:20万円と10万円
メリット
収入差を負担額へ反映できる
共通のお金と個人のお金を分けられる
育休や転職などの収入変化にも対応できる
注意点
収入が変わるたびに比率を見直す必要がある
賞与、副業収入、変動収入を含めるか決める必要がある
収入比率だけでは、家事・育児負担を反映できない
手取り収入を共有する必要がある
向いている可能性がある夫婦
収入差がある
収入を共有して計算できる
収入変化に応じて定期的に見直せる
パターン4|収入をまとめて管理する
夫婦の収入を家計全体のお金として扱い、生活費、貯蓄、個人で使うお金を一つの家計表で管理する方法です。
メリット
家計全体の収支を把握しやすい
共通の貯蓄目標を計画しやすい
収入差が生活費の負担感へ直接つながりにくい
育休や休職などの変化を家計全体で扱える
注意点
個人支出の説明を求めすぎると息苦しくなる
管理者だけが口座や支出を把握する状態になりやすい
自由に使えるお金の範囲を決める必要がある
相手の同意なく管理方法を決めると不満が残る
向いている可能性がある夫婦
収入と支出を広く共有できる
教育費、住宅、老後など共通目標がある
個人で自由に使える金額も確保できる
4パターン比較
費目ごとに担当
共通口座:なくても運用可能
収入共有:少なくても始められる
個人のお金:分けやすい
主な注意点:費目ごとの負担差
共通口座へ同額
共通口座:使用
収入共有:必須ではない
個人のお金:残しやすい
主な注意点:収入差
共通口座へ収入比率で入れる
共通口座:使用
収入共有:必要
個人のお金:残しやすい
主な注意点:収入変化と再計算
収入をまとめて管理
共通口座・家計表:家計全体で使用
収入共有:必要
個人のお金:別枠で決める
主な注意点:個人の裁量と管理負担
自分たちに合う方法を選ぶチェックリスト
次の質問を二人で確認してください。
お互いの手取り収入を共有できるか
収入差はどのくらいあるか
収入が毎月変動するか
育休、休職、転職の予定があるか
家事・育児負担も含めて考える必要があるか
個人支出をどこまで自由にしたいか
共通貯蓄の目的があるか
毎月どのくらい確認作業ができるか
管理を片方だけに任せない方法があるか
いつ見直すかを決められるか
選び方の目安は次のとおりです。
収入を詳しく共有したくない
費目ごとの担当、または共通口座への同額負担から検討します。
収入差が大きい
共通口座への収入比率負担、または収入をまとめる方法を検討します。
個人で自由に使えるお金を残したい
共通口座方式を検討します。
教育費・住宅・老後を家計全体で準備したい
収入比率の共通口座、または収入をまとめる方法を検討します。
これは正解を決める判定ではありません。最初に試す候補を絞るための目安です。
1〜3か月だけ試す
家計管理の方法は、一度決めたら変更できないものではありません。
まず1〜3か月試し、次の項目を確認します。
生活費は不足しなかったか
どちらかの負担が重すぎなかったか
臨時支出に対応できたか
個人で使えるお金を確保できたか
管理作業が片方に偏らなかったか
共通の貯蓄が進んだか
お金について話しやすくなったか
合わなければ、パターンそのものではなく、負担額や共通支出の範囲だけを変更する方法もあります。
最初に決める家計ルールシート
次の項目をコピーして使ってください。
共通支出に含めるもの
毎月の生活費:
子どもの費用:
臨時支出:
共通貯蓄:
選ぶ管理方法
費目ごとの担当
共通口座へ同額
共通口座へ収入比率
収入をまとめる
毎月の負担額
一人目:
二人目:
管理作業
残高を確認する人:
支払い予定を共有する人:
夫婦で決める金額の基準:
試す期間
開始日:
見直し日:
すべてを一度に決められない場合は、共通支出の範囲、負担額、見直し日だけを決めます。
まとめ
夫婦の家計管理は、財布を一つにするか別々にするかだけでは決まりません。
費目ごとに担当する
共通口座へ同額を入れる
共通口座へ収入比率で入れる
収入をまとめて管理する
どの方法にも、使いやすい点と確認が必要な点があります。
最初から正解を決める必要はありません。
共通支出の範囲と負担額を決め、1〜3か月試し、見直し日を設定してください。
合う家計管理とは、一般的に評価されている方法ではなく、二人が情報、負担、自由、将来の準備に納得できる方法です。
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