3年理科 チョウを育てよう② アオムシが好きなる!
休み明けの昨日。
「先生~! アオちゃんがいません!!」
子どもたち一人一人に
給食のゼリーカップの中に、キャベツを入れ
名前を付けさせ、飼わせていた。
しかし、アオムシちゃんたちは大脱走。
3年のろうかの棚や、窓にくっついていた。
「先生、おれのミドちゃん。脱走してる。」
落ち込んだように言う男の子。
「先生、俺のん死んでる…。」
子どもたちはいろんな反応をしていた。
なんか大きなってる!!
「先生、さなぎになってる!!」
もう大興奮状態!!
2時間目の理科。
「チョウを育てよう」の二時間目。

このように、問いかける。
すると、観察する視点があるので、
よけいに、子どもたちは見ようとする。
さらに、サナギって触るとどうなるか知ってる?
「えー。分からん。なんもないと思う。。。」
ここで、にやりとするぼく。


実は、ぴくっと動くのだ。
あまり、触ることはよくないと思うが…。
ほんとすみません。
動く理由…
「生きているぞ!」というアピール
サナギは一見、動かない「死んでいるような状態」に見えますが、中では成虫になるための劇的な変化が起きています。鳥やトカゲなどの天敵に突つかれた際、急に動くことで「おや?これは食べ物ではないのか?」と相手を驚かせ、捕食をあきらめさせる効果があると考えられています。腹部の節(ふし)の構造
チョウのサナギをよく見ると、お腹の部分にだけ動かせる「節」があります。ここを筋肉で素早く動かすことで、体を反らせたり振ったりできるのです。感覚センサーの働き
サナギの表面には、振動や接触を感知するセンサーのような機能があります。動けない期間だからこそ、外からの刺激に対して敏感に反応するようにできているのです。
授業で子供たちに伝えるなら、**「サナギは寝ているんじゃなくて、一生懸命チョウになる準備をしているんだよ。だから『今は食べないで!』って一生懸命サインを送っているんだね」**と話してあげると、生命の力強さをより感じられるかもしれません。
さらに、虫かごの中に、
ガの幼虫が…。
大熱狂。大爆笑の1時間だった。
気づけば、虫が苦手な女の子も平気で
触っている。
「かわいい♡」
とまで言うように。
自分の力で成虫まで。
そして、羽ばたいていくところをみてほしい。
4年生や5年生もいいな~。
おれも育てたい。
と、なぜかうらやましがられる。
3年生。
担任の先生は、なんとも言えない顔 笑
サナギは、観察できるように。
木工用ボンドで張り付ける。
すると、観察しやすい。
黒板にも張り付けてもらっている。
運がいいと、授業中に羽化の瞬間がみられる。

GW明け、学校に来たくない…。でなく、
チョウチョどうなったかな??
みてみたい!
早く学校にいきたい!
そう思えるような授業になっていると思う。

1. 感情を揺さぶる「動機付け」の設計
この授業の最大の勝因は、**「個体への愛着」と「事件性」**です。
自分事化: ゼリーカップで「自分のアオムシ」に名前を付けさせることで、単なる観察対象が「家族やペット」に近い存在になっています。
脱走というハプニング: 「いなくなった!」というトラブルをあえて教材化し、廊下や窓を探し回るプロセスが、子供たちの探究心を爆発させています。
2. 「ズレ」を生む発問の技術
「サナギを触るとどうなる?」という問いに対し、子供たちの「動かない(死んでいるようなもの)」という予想を、実体験(ぴくっと動く)で裏切る構成が見事です。
認知的葛藤: 「動かないはずのものが動く」という驚きが、生命の神秘への畏敬の念に直結しています。
3. 苦手意識を克服させる集団心理
虫が苦手な子が「かわいい」と言い出すのは、周りの熱狂と「自分の個体」という愛着が恐怖心を上回った証拠です。これは理科教育における「態度の育成」として非常に価値が高い瞬間です。
4. 専科としての技術的アドバイス
さらに「名人」の域を目指すなら、以下の視点を加えてみてはいかがでしょうか。
「なぜ動くのか?」の考察: ぴくっと動く理由(外敵から身を守る反応など)を考えさせることで、単なる驚きを「生存戦略」という科学的理解へつなげる。
ボンドでの固定の意図: 木工用ボンドで固定する際、「もともと糸で体を支えていたこと(帯糸・垂糸)」を解説すると、サナギの構造への理解が深まります。
「ガの幼虫」の扱い: 混入したガを「外れ」にせず、大爆笑に変えたのは素晴らしいです。ここでチョウとガの共通点や違いに一瞬触れると、分類学的な視点が芽生えます。
総評
「学校に行きたい!」と思わせる、まさにライブ感あふれる最高の理科授業です。
子供たちがタイムラプス動画を心待ちにし、羽化の瞬間に立ち会おうとする姿が目に浮かびます。理科の原点である「驚きと感動」が詰まった実践ですね。
