見出し画像

EIZO ColorEdge CS2400S

自宅用にEIZOの4KのカラーマネジメントモニターのCS2740を導入したが職場用(暇な時間に現像作業を進めるために)にサブのカラーマネジメントを購入した。FHD 24インチと控えめなスペックだが実用に耐えうるのかを含めてレビューしたいと思う
現在EIZOのカラーマネジメントモニターのラインナップの中ではsRGB対応のCS2400Rを除くとAdobe RGB対応のカラーマネジメントモニターとしては最安のモデルだ。



色味に関しては人間の目はあまり信用できないので主観的な感想が多くなってしまうが、職場でCS2400を現像した写真を自宅のCS2740で見ても色の違和感はないので十分に正確だなと感じる。

解像度

写真編集の観点で

モニターの解像度に関しては24インチのFHDなのでWQHDや4Kの液晶モニターの選択肢も多い現在ではモニターの解像度としては低い。
高画素機が普及してきた現代ではFHDでは画像のピントチェックなどで等倍拡大したりしてチェックするにはモニターの解像度として物足りなさを感じる。ピントチェックなどのセレクト作業を行うためにサムネイル状態で画像を確認するには解像度に物足りなさを感じる。

一方で、1枚の画像を表示して全体を見ながら行う現像作業とか全体を見ながら作業する作業としてはそこまで解像度不足は感じない

一般用途の観点で

高価なキャリブレーションモニターでも普通にメインモニターとして使用しているとそのモニターでネットサーフィンしたりYouTubeを見たりもするがやはりWEBサイトとか文字を読むのには4Kとかの高解像度なモニターのほうがディテールは綺麗だ。

その他使い勝手

液晶フード

液晶フードに関してはCS2740とは素材感とかは異なるがマグネットでモニターの縁に装着することができるのでキャリブレーションなどの作業のときに邪魔なときは外すことができる。モニターのサイズが27インチよりも少し小さめだが、その影響なのかフードが27インチのものよりも少し浅くて遮光が十分じゃない感じもするので個人的にはもう少し深いフードでもいいのではないかと感じた。(どうせ写真編集時は正面からしか見ないので視野角自体そこまで重要ではない)

追記(2026/5/21)
購入して半年近く使ったがやっぱりこのモニターのフードは少し浅い感じがする。照明との位置関係によるがもう少しフードが深いほうが蛍光灯とかの光を拾いづらい感じはする。

70W USB PD給電

USB-C端子でMacBookProなど消費電力の大きい端末を充電するのはピンが焦げて端子が駄目になることがあるので自分としては充電はMagSafeでモニターに繋いでるUSBケーブルからは給電はしないようにして使っているが、ちょっと短時間使う時とかMagSafeのケーブルがない時とかにもモニターから給電できるので便利なことには便利だ。
ただし、最近のMacBookPro(M4Proチップ以上など)ではMチップの最大消費電力が30-35W程度あって最大負荷時には液晶付きの充電器でワット数を見ると80-90Wくらい消費しているので70WのUSB PD給電では最大負荷時にバッテリー残量を消費することがあるので個人的にはあまり必要性を感じないのと、別で充電器を使うのがおすすめだ。

スピーカーなし

普通の液晶モニターも内蔵スピーカーの音はあまりよくないので内蔵スピーカーの必要性はあまりないが、EIZOのカラーマネジメントモニターは内蔵スピーカーがないので自宅用とかに使うなら外付けスピーカーなどを使用するのがおすすめだ。

価格

EIZOの直販のセールで購入して、液晶フードとのセット購入で88000円くらいだった。この金額ならカラーマネジメントモニターでなければ普通に4Kのモニターを購入できてしまう金額なのでFHDのモニターの価格として考えると恐ろしく高い。(このモニターは解像度じゃなくて表示の正確さに全振りしているので仕方ないが)

総評

コスパのいいカラーマネジメントモニター

FHDで解像度としては物足りなさを感じるが色調整や現像作業に使用するには発色は信用できるので多少の解像度の物足りなささえ許容すれば十分な性能だ。写真編集用のモニターで写真編集中に大事なことは解像度ではない。(シャープネスやノイズ処理の強さの調整をする時は解像度の高いモニターのほうがわかりやすいが)
色や明るさやトーンを見て調整作業を行う分にはFHDの解像度は別に気にならない。

オススメ度

27インチが欲しいとか特段の理由がなければ色味や明るさを合わせるためのモニターとしては十分だが、解像度不足を補うためにサブで安い4Kモニター等と並べて使うなら4Kの普通の液晶モニターとFHDのカラーマネジメントモニターの2台を買う予算があるなら27インチWQHDのカラーマネジメントモニターを買えるくらいの金額になってしまうのでそれなら高解像度な1台のカラーマネジメントに予算を集中させたほうがコスパはいいと思うので最終的にどういうシステムを構築したいのかを含めて検討するのがいいと思う。

カメコのカラーマネジメントモニターの必要性に関する個人的私見

後々1本の単体の記事として書くかもしれないけど一旦ざっくりと。

カメコのカラーマネジメントは結構シビアだ。勿論他ジャンルを撮影されている皆様で印刷とかまでされている方は凄く厳密に色管理されている方も多いが、カメコをしていると被写体が人間で相手がいる撮影なのでアイドルの皆さんにとってプラスになるようなきれいな写真に仕上げたいし、喜んでもらえるような写真に仕上げるように努力するべきだ。

大前提として、カラーマネジメントは沼だ。カラーマネジメントを突き詰めると結構お金がかかるので、どこまで追求したいのか(どこまでで妥協するのか),どこまでお金をかける気があるのかなど、自分の中で到達目標を設定する必要はあると思う。(それに関してはカメラ機材の購入と同じかもしれないが)
市販のカラーキャリブレーターを買ってきてMacやiPadやPCモニターなどのキャリブレーションを行うことでソフトウェアキャリブレーションを行うことができるので簡便だがセンサー自体が3万円くらいするので新規にAdobe RGBのカバー率が高くて発色の良いモニターとセンサーを買ってきてキャリブレーションするくらいならEIZOのモニターとセンサーを買うのと金額的にそこまで大きく変わらなくなってしまうのではないかとも思う。

あとは、結局のところiPadやMacで現像してるとTrueToneでモニターの色味が偏ることがあったりとどの色が本当に正しいのか判断に悩む場合もあるので最終的に突き詰めるならカラーマネジメントモニターを使うしかないと思っている。

現像するには厄介なTrueTone

iPhone,iPad,Macなどに搭載されているTrueToneは環境光の色温度を認識してその環境に合わせてモニターの色温度を調整してくれる一般的な使用時には便利な機能だが逆に言えばモニターの基準となるホワイトバランスが一定ではなく環境に応じてコロコロ変わってしまうので一貫性のある現像をするのには邪魔者になってしまう。
Apple製品での写真編集で色がばらつくことがある一番の原因はこれだと考えている。

https://support.apple.com/ja-jp/102147

機種ごとに違う色味

これに関してはApple製品だけでなくカラーマネジメントモニターではないモニターはそれぞれ微妙に色に偏りがあるのでTrueToneをオフにして表示して複数の端末を並べて同じ画像を表示してみてこっちの端末のほうが少し黄色く見えるなどの現象が起きるのはモニターごとに色味の違いが微妙にあるからだ。

液晶保護フィルムの影響

上記の内容を踏まえても、iPhoneやiPadなどのタッチパネルを搭載した端末は多くの人が液晶保護フィルムを貼って使用していると思うが、液晶保護フィルムも自分が見えている色味には影響を及ぼす場合がある。
ブルーライトカットフィルムではブルー側の成分がカットされてモニター全体が黄色側に被ってしまい、プライバシーフィルムなどの角度によって見えなくなるフィルムでは色々な色被りが起きる。

キャリブレーターとかを持っていないけどある程度一貫性を担保するには

ここまでの話を踏まえて、カラーキャリブレーターやカラーマネジメントモニターがないけどある程度一貫性を持たせたい場合はどうすればいいかというと、複数の端末で見るしかない
結局のところ、被写体であるアイドルの皆様も多くの方はスマホでSNSを閲覧して撮った写真を見てくださるのでスマホで見て綺麗に仕上がっていなければならない。(色校正されたカラーマネジメントモニターで仕上げれば編集環境としての色や明るさの偏りが少なくなるので当然ながら一般的な環境で見て綺麗に見える画像に仕上がる)
iPhoneではこう見えるけど、iPadではこう見えるなど自分の持っている端末の色味の癖を理解してそれを考慮しつつ現像するというのも立派な手段の1つだ。

複数の端末で見て色々な表示環境での見え方の違いを学習するのも効果的だが、スマホは毎日長時間SNSやYouTubeやLINEやゲームなど色々な用途に使用して酷使されているモニターなので(最近のスマホは発熱も大きいので熱自体も画面を劣化させる要因になり得る)そもそも自分のスマホの液晶が劣化して黄ばんでいる可能性も否定できない。
2,3年おきに機種変更してある程度端末の新しさを維持するなども色を管理する方法としては有効だ。(スマホの機種変のコストをカメコ活動の一部として捉えるか単純にQOL向上として捉えるかは悩ましところだが)


いいなと思ったら応援しよう!