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「どういうことですか?」ってどういうこと?―国語が苦手でできない人のための説明問題の基本

今回、有料記事にしようかなとも思いましたが、この考え方を広めたいという気持ちが勝ったので、無料にしてたくさんの人に読んでもらおうと思いました。一人でも多くの国語難民の方にこの考え方で国語を解いてもらいたいと思っています。もし有料級だと思っていただけたらぜひチップなどで応援よろしくお願いいたします。


国語の文章問題で、もっともよく見る設問といえば何でしょうか?

それは、

「傍線①とはどういうことか説明しなさい」  

この一文です。

いままでの国語の文章題で、きっと何十回どころか、何百回というレベルで見てきたはずです。  
生徒たちにとっては、まさに“最も出会う国語問題の顔”のような存在です。

ところが、このもっとも見慣れた設問の意味をなんとなくでしかとらえられていなければ答えの精度も不安定なものになってしまいます。

学生時代、私は「どういうことか説明しなさい」と言われても何をしていいか正直わかっていませんでした。
どういうことか説明しなさいと言われても「どういうことですかってどういうこと?」ってずっと思っていました。

 「説明しなさい」とは、実は「〇〇しなさい」

いまなら言語化できます。
私も含めて、多くの生徒は「説明」という言葉を、日常語のまま解釈しています。

「昨日何があったのかを説明しなさい」  
「サッカーのルールを説明しなさい」

この“説明”は人によってイメージが違います。
人によって説明の仕方は異なりますし、それでよいです。
だから、テストの「説明しなさい」が出てくると主観で判断してしまう。

「詳しく書けばいいの?」  
「短くまとめればいい?」  
「感想じゃダメ?」

しかし、入試の世界で「説明しなさい」は日常語ではなく、れっきとした国語の専門用語です。
文章題にも出てきますし、接続語の役割にも「説明」という用語が出てきます。

日常語のふりをしてわかったつもりにさせておいて、実は専門用語だったということがありますが、この「説明」はその筆頭なのではないでしょうか。

接続語に関しては以前記事に書きました。ここでも説明問題に触れています。

これらがすべて同じ意味だと気付くことに私自身はとても時間がかかってしまいました。

「説明」という用語はたった一つの意味しか持ちません。

それは─

「他の言葉で意味を変えずに言い換えなさい」

以上です。  
これ以外の意味はありません。

国語で習う接続語「つまり」「すなわち」。  
これらは「説明」の役割を持っています。
「言い換え・換言」と書いてある参考書もあります。

彼は素晴らしいアスリートだ。  
つまり、努力の天才だ。

「アスリート」と「努力の天才」は、言葉は違っても論理的に同じ内容(だとみなされます)。  
入試問題の「説明しなさい」は、この“つまりの後ろに入る言葉”を答えなさいという指示文なのです。

「ポスト」を説明できますか?

たとえば、あなたが「ポストを説明して」と言われたらなんと説明しますか?

手紙やハガキを投函し、郵便物を出すためのもの。

もちろん、他の説明でもかまいません。
ちなみに赤くないポストもあるので、赤は使いませんでした(笑)

この説明のポイントは二つ。
1. 「ポスト」という語を一度も使っていない。
2. ポスト=説明文 がイコールで結べる。

これが、国語における「説明」の基本型です。

だから、傍線部が「アイデンティティの喪失」で、それを説明するときに、
「アイデンティティを喪失すること」と答えたら、説明したことになりません。

「それ、言い換えになってないよね?」と問題作成者に言われてしまいます。

「説明」は算数のイコールと同じ

説明問題はむしろ算数に近いところがあります。

3+5を計算しなさい。  
ア   7  
イ   8  
ウ   9

答えは 3+5=8なのでですね。算数ならだれもがイを選ぶと思います。
これは言いかえれば「3+5を説明しなさい」と同じこと。  
算数では数字を=でつなぐ作業をしているのに対し、国語は文章や言葉を=でつなぐことを日本語でやっているだけなのです。
人工言語である算数を自然言語にして同じことをやっているだけなのです。

これが国語になるとイではなく、アかな、ウかな、と迷い始めます。
迷う人は言葉の表面ではなく、その意味をとらえて、イコール関係かどうかを意識することが大切です。

「傍線とはどういうことか説明しなさい。」という説明問題の構造は、こう書き換えることができます。

傍線部 = 解答

※算数の「3+5=8」と同じで、左辺と右辺を同等の価値にそろえる作業です。
このイコールが成立しない解答は、全部失点。

・傍線部が名詞なら、解答も「〜こと」や名詞で答える。
・傍線部が動詞なら、解答も「〜する」や動詞で終わる。
文末の品詞の形までそろえて、完全なイコールにする。  

これが説明問題の原則です。

「国語には答えがいくつもある」という誤解

よく、国語っていろんな答えがあるから・・・とか、
記述問題でなぜ自分の答えが減点されるのかがわからない、とか、
そんなことが言われることがあります。

でも、ここに書かれているような「説明」という専門用語の本当の意味を理解して、採点の基準がイコール関係が成り立っているかどうかにあることがわかれば、正解を正しく判断することは可能です。

記述であれば、

・主語と述語が正しく対応しているか
・文末が傍線と同じ品詞にそろっているか
・本文の語をつかって書かれているか

これらを考えてみれば、そうそう違う答えは書けないように設問はできているものです。

選択問題であれば、「イコールになっていない選択肢」は即座に消去できるはずです。これで二択で迷うこと自体がほとんどなくなります。

説明問題は、これを基本の型として、実際の入試問題では様々なバリエーションがあります。
ただこの基本の型から派生していることがわかれば、応用を利かせやすくなります。

「説明しなさい」とは「別の言葉でイコールを作りなさい」という指示です。
まずはこの一点から。あなたの国語は必ず変わります。


この記事で「説明」ってそういうことだったんだ、と思っていただけたらぜひ他の人にも広めていただければありがたいです。

この記事をポスト(手紙を届けるつもりで投稿しました)したことが、あなたの国語の読み方を変えるきっかけになれば嬉しいです。  

そして、同じように悩む誰かの助けにもなることを願っています。

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