自分が描ける絵と描きたい絵と仕事が来る絵はどれも違うことが多い
ここ数日、ウラケン・ボルボックスさんがXで始めたタグ「 #私この絵で仕事来ました 」が絵描き界隈でトレンドになっています。
イラストレーターって結構、「え?これ?!」って作品から仕事に結びついたりするので、#私この絵で仕事来ました
— ウラケン・ボルボックス📚『すごい危険な生きもの図鑑🐻』好評発売中‼️ (@ulaken) March 4, 2025
ってタグあったら、盛り上がりそうな気がする。発注のキッカケになった絵と、実際描く絵が全然違うものだったりするし。 https://t.co/i5jhmq44wf
私も、過去の幾何学的模様の落書きのような線画から、大手百貨店さんのイベントビジュアルイメージにつながったことで乗っからせていただきました。
物凄く初期の頃にペンでいろんな文様を描いてた時の落書きのような絵(1枚目)が、大手百貨店様のお仕事につながった。今とは作風全然違うけど、ペン画でもこういうお仕事につながるんだと驚いたし、自分の絵が日本一地価の高い銀座四丁目交差点で観れて絵を頑張ろうと思えた
— Takao Miura/ Noah’s ART (@Taknoah) March 5, 2025
#私この絵で仕事来ました pic.twitter.com/oJkBtDcJN1
この「 #私この絵で仕事来ました 」のタグは、イラストレーターさんの絵のスタイルがどのような仕事につながったのかが分かるので、自分の似た絵のスタイルと照らし合わせて可能性を探ることもできますし、
のちに派生した「 #私この絵では仕事来ませんでした 」も、投稿しているイラストレーターさんご本人の分析が見れたりするので、タグを流し見するだけでものすごく勉強になります。
描きたい絵と描ける絵と仕事が来る絵が違うことはよくある
絵に苦手意識がある人にとっては、絵を仕事にしている人がこれを言うとないものねだりに感じることもあるかもしれませんが、自分が描ける絵と実際に描きたいと思っている絵は違うことが結構あります。そしてさらに言うと仕事が来る絵も違う。
幾つかパターン分けして、図解してみるとこんな感じ ↓

言わずもがな①すべてがバッチリはまっている①が最高で、自分の描ける絵が自分の描きたい絵で、しかもその絵で仕事が来ている状態。最高ですね!
②は、自分が本当に描きたい絵は別にあるけど、自分の描ける得意な絵が仕事につながっている状態。①を目指して現在仕事が来ている自分の得意な絵をあえて変えるかは悩みどころ。自分の描きたい絵が描けるようになったからと言って、仕事になるとは限らない③になる可能性もある。
③の人は、絵のスタイルに関する悩みは少なくて、仕事につながらないことが悩みなので、今回のタグを見て他のイラストレーターさんがどんな作風で仕事につながっているのかをリサーチしたり、発信方法などマーケティング面での見せ方の工夫が必要そう。
駆け出しや絵が好きで趣味から仕事にしたいと感じている人に多いのが④の状態。自分の絵のクオリティやスタイルがまだ満足いっていなくて、試行錯誤している段階。現在仕事が来ている目標となるイラストレーターさんなどがいて、その人のスタイルなんかを目指している感じ。
ただ、この時点では「自分の描きたい絵」と「仕事が来る絵」のどちらを優先するか悩ましい。そもそも狙って仕事が来る絵を描けるようになるのかも分からないので、今自分が描ける絵が仕事につながらないのは、技術が足りていないのか見せ方の問題なのか分からないので、沢山描いたり誰かに教えを乞うのも効果的だと思います。
今回のXのタグは③~⑤の人にとってめちゃ有益!
ウラケン・ボルボックスさんが始めた今回のXのタグは、③~⑤の段階の絵を描いている人にとってすごく有益なことがわかりますね!
絵を描いているとよく思うのは、絵が上手いからといって必ずしも仕事につながるわけではないということ。
絵の上手さは必要条件ではあっても、必須条件ではないということですね。
#私この絵では仕事来ませんでした
— サタケシュンスケ|イラストレーター (@satakeshunsuke) March 6, 2025
2006〜2007年頃の絵。お仕事では使い方が不明すぎたのか箸にも棒にも掛かりませんでしたが、自分では今でも結構気に入っているシリーズです😄 pic.twitter.com/S3mVajYxpc
面白いなと思ったのは、サタケシュンスケさんのこのXのポスト。
ご本人が気に入っていて、同時期に同テイストで書かれた作品が東京イラストレーターズ・ソサエティのザ・チョイスで入選されているのにもかかわらず、お仕事にはつながらなかったと振り返られています。
そもそも絵って誰でも描けるし、皆が皆仕事にしなくてもいいんですよ
だから、個人的には③の状態の人でも、趣味で描いていて楽しかったら①と同じく「最高!」って思っていいんですよね。
だって絵って必ずしも仕事にしなくてはいけないわけじゃないですし!
楽しんで描く分には「仕事が来る絵」はそもそもいらない要素だったりします。
その点でいうと、すでに仕事が来ている②の段階で悩んでいるクリエイターさんがいるのも事実!(※私はちょっとここに当てはまりますw)
今描いてる絵で仕事につながっていても、いいなぁ、こんな絵描きたいなぁと思うことが多々あって、違うテイストの絵を描いてみたり画材を変えてみたりしょっちゅうしています。
時代も移り変わるので、現在上手くいっていても変化は必要
自分が描ける絵が仕事につながっている場合も、自分の描きたい絵が描けている場合も、実はそのままずっと変わらずにいられるわけではないです。
時代が変わると、求められる絵も変わる
そういう意味で言えば、あなたの絵がまだ評価されてないのは時代があなたに追い付いていない可能性もあるわけで。
ちょっと脱線しますが、私は昔からSOUL'd OUT(ソウルド アウト)というアーティストさん好きなんですよね。Diggy-MO'(ディギー・モー)さんの癖のある歌声や、歌詞カード見ながら聞いても全く聞き取れない歌(褒めてる)なんかは、なぜか病みつきになるんです。
でも彼らの評価は多分、一般的にはあまり高くなくって。
彼らのYouTubeで曲を聴くとき、私はコメント欄を見に行くんですがファンのコメントがどれも秀逸でけなしてるのか褒めているのか分からないんですが、愛があるんですよね。
時代が自分に追い付いてないなんて尊大なことは口が裂けても言えませんが、そう考えて自分の絵を描き続けるのもまたアリですよね。
もちろんそれをやり続けるだけの資金と根性があるのなら。
結局は、絵で自分がどうしたいかが大事なのかな、と思います。
私は個人的にスケッチが好きです
最後に、自分の話をちょっとすると、私の絵は作業コストがかなり多い描きこむタイプの作品が多いです。お仕事で求められる絵もリアルで精密な作品が好まれます。
でも個人的には「ラフに描いたスケッチ画」が大好きで、イラストレーターさんのラフなんかを見るのが大好物。
私は、どんな絵を描いていても、何かを生み出そうと試行錯誤しながらものづくりされている全ての方を尊敬しています。
願わくばそういう方たちが、皆描きたい絵が描けるようになって、お仕事にしたい人が仕事につながるようになればいいなと思っています。
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