見出し画像

ソウル駅は韓国の縮図だった――巨大ターミナルに見えた光と影



韓国鉄道の中心・ソウル駅へ


ホーム出入り自由

韓国旅行中、何度も利用したのが
ソウル駅だ。

ソウル駅は韓国鉄道の中心駅であり、
京釜線の在来線やKTX(高速鉄道)は
もちろん、江陵方面へ向かう
列車なども発着している。

地上ホームを見ると
非常に多くの線路が並んでいる。
実際には余裕があるわけではなく、
長項線の列車がソウル駅まで
乗り入れられないなど、
ホーム容量には限界があるようだ。

一方で、通勤電車用のホームは
意外なほど少なく、
ラッシュ時間帯を中心に
使われているらしい。

日本の大都市ターミナル駅とは
少し違った印象を受けた。


ホームがたくさんあるようにみえる

地下鉄も空港鉄道も集まる巨大ターミナル

地上だけでなく地下も非常に
充実している。

地下にはソウル地下鉄が乗り入れ、
さらに仁川国際空港へ向かう
空港鉄道も発着する。

鉄道、高速鉄道、地下鉄、
空港アクセスが一体化しており、
韓国国内だけでなく
海外への玄関口としても機能している。


駅のデッキから見えるビル街

買い物にも便利な駅

駅に直結する
ロッテアウトレットモールや
ロッテマートも便利だった。

特にロッテマートは
旅行者にとって重宝する存在だ。
食品や日用品をまとめて購入でき、
一定額以上の買い物では
免税手続きも利用できる。

日本で言えば、
駅前にイオンがあるみたいな感じ。
京都駅や、岡山駅みたいな。

駅の上層階には
飲食店街も広がっており、
食事や買い物に困ることはない。
単なる交通拠点ではなく、
一つの巨大商業施設でもある。


レンガ調の旧駅舎の隣のガラス張りで丸い建物が現ソウル駅
旧駅舎の奥がロッテマート

歴史を伝える旧ソウル駅舎

現在の駅舎の隣には、
赤レンガが印象的な旧ソウル駅舎が
残されている。

日本統治時代に建設された建物で、
日本銀行本店や東京駅で知られる
建築家・辰野金吾の流れをくむ
辰野式建築として有名だ。

現在は文化施設として保存されている。

近代韓国の歴史を語る上でも
重要な建物であり、
新しい駅舎との対比が興味深い。


東大門市場
ソウル駅から徒歩10分程。
庶民的な雰囲気とバックの高層ビル群と好対照だ

駅前で見た韓国社会の現実

華やかな駅の姿とは対照的な
風景も目に入った。

駅周辺の地下通路や階段付近には
路上生活者と思われる人々が
少なくない。

さらに高層ビル街のすぐ近くには、
スラム街を思わせる
古い住宅街も残っている。

韓国は急速な経済成長を
遂げた国だが、
その一方で高齢者の貧困率の高さが
指摘されている。

こうした風景を見ると、
経済発展の陰にある格差や
社会保障の課題も感じさせられた。

もちろん旅行者が
短時間見ただけで断定はできない。
しかし、韓国社会の一面を
垣間見た気がした。


東大門。文化財がビル群の中にある違和感。

日本にはないタイプの巨大駅かもしれない

ソウル駅を歩いていて感じたのは、
「長距離列車中心の巨大ターミナル」
という独特さだ。

日本の東京駅や大阪駅は
通勤輸送の比重が大きいが、
ソウル駅は全国へ向かう長距離列車の
存在感が非常に強い。

そのため、
日本の大都市駅とは似ているようで
どこか違う雰囲気を持っている。

今回はホテル代を抑えるため、
ソウル駅近くのシェアハウスの
個室のような宿に宿泊した。

設備は最低限だったが、
寝るだけなら十分だった。


宿の前。ちょっとダークで驚いた。
ソウル駅徒歩5分でこの雰囲気

巨大ターミナルの利便性と、
韓国社会の光と影。
その両方を感じられたソウル駅は、
単なる駅以上に印象深い場所だった。


いいなと思ったら応援しよう!