ブランシュ&ノワール 第一部 ~穢れたカラスと無垢な白鳥~ プロット
昨日、作りたい物語のプロットを掲載しました。
ですが、あれは正確なものではありません。
こちらが、真に作りたいと思っている物語のプロットです。
第一部プロット
――クロウの物語――
四月。
フジ中央高校の校門の前で、クロウ=カンザキは空を見上げていた。
雲一つない青空。
だが、その奥にあるものを、彼は知っている気がしていた。
隣にはユウキ=ミカドが立っている。
幼い頃から、ずっと一緒だった男。
正義を疑わず、真っ直ぐで、光のような存在。
「なあ、クロウ。ついにここまで来たな」
「……ああ」
短く答えながら、クロウは胸の奥に沈む違和感を振り払えずにいた。
ヒーロー科を擁するこの高校は、表向きには“夢を育てる場所”だ。
だがクロウには、それが巨大な戦場の入口にしか見えなかった。
その予感は、入学初日に現実となる。
式典が始まる直前、校内に非常警報が鳴り響いた。
巨大な“バグ”が出現したのだ。
逃げ惑う新入生たち。
教師たちの指示は混乱し、統制は取れていなかった。
「来るぞ、クロウ!」
ユウキの声に、クロウは反射的に変身する。
考える暇はなかった。
ユウキが変身した機体は、純白の『タケル』。
クロウが変身した機体は、漆黒の『レイヴン』。
共に子供のころから愛用している、大切な相棒だ。
バグは圧倒的だった。
攻撃は通らず、仲間は次々と吹き飛ばされる。
クロウは歯を食いしばりながら、ユウキの背中を追い続けた。
――自分は、何もできない。
そう思いかけた瞬間、戦場を切り裂くような一撃が放たれた。
「下がりなさい、あなたたち」
現れたのは、一人の女性ヒーロー教師。
鋭い眼差しと、揺るがぬ声。
その名は、マイ=フジバナ。
彼女はたった一機の『ヴァルキリエ』で戦況を覆し、巨大バグを撃破した。
その日から、クロウたちは“クラス”になる。
天然だが冷静な視点を持ち、毒舌な少女・『ビリジアン』のミカン=シダ。
拳一つで音速を超えて戦う格闘家の少年・『スカーレット』のアキラ=アキバ。
回復・支援能力に特化した穏やかな少女・『アズール』のレン=シミズ。
そして、のちに加わる飛び級の天才少女・『トイビン』のメア=アリス。
彼、そして彼女らと共に、クロウは学園生活を送ることになる。
だが、その夜。
クロウは、夢を見る。
崩壊する世界。
燃え落ちる都市。
空から降り注ぐ、終わりの光。
――一年後、世界は滅びる。
目覚めたクロウは、確信していた。
これはただの夢ではない。
ユウキも、同じ夢を見ていた。
「止められると思うか?」
クロウの問いに、ユウキは迷いなく答えた。
「止めるしかないだろ」
その言葉を聞きながら、クロウは思った。
――こいつは、最後まで“正義”を信じる。
五月、二年生との対抗戦。
圧倒的な力の差。
クロウは、自分の未熟さを痛感する。
六月、林間学校という名の強化合宿。
極限状態の中で、クロウは“生き残るための戦い方”を学んだ。
七月、運動会。
観客の歓声。
ヒーローは、魅せる存在なのだと知る。
その頃、ユウキに恋人ができた。
カナデ=タチバナという少女だった。
クロウは、彼女を見た瞬間に分かった。
――この女は、危険だ。
直感は当たっていた。
カナデは、アンチヒーロー組織《ゾディアック》の一員だったのだ。
だが、ユウキは彼女を愛した。
クロウには、それが理解できなかった。
九月。
悪の首相・トモクニ=クマサカが、ミサイルを放った。
クマサカは、主にTVから発する電波を通じ、洗脳を進めていた。
しかしシズオカのトモヤス=シモカワはそれを見ぬき、独自の方法で県を守っていたのだ。
それにしびれを切らし、見せしめのために地方都市を破壊することにしたのが、事の真相である。
標的は、クロウとユウキの故郷。
炎の中で、すべてが終わった。
家族も、教師も、日常も。
その夜、クロウの中で何かが完全に壊れた。
「……殺す」
クマサカを。
それだけが、彼を動かす理由になった。
ユウキは仲間と共に立ち上がろうとする。
だがクロウは、別の道を選ぶ。
ゾディアック。
世界の裏側で戦う者たち。
「クマサカを倒せば、世界の崩壊も止まる」
そう信じ、クロウは彼らと手を組んだ。
十二月。
首都侵略作戦。
戦場で、クロウとユウキは再び相対する。
「戻れ、クロウ!」
「遅いんだよ」
二人の戦いは、かつてないほど激しかった。
最後に立っていたのは、クロウだった。
彼は『ユニファイ』を駆るクマサカを討ち、首を取る。
だが、世界は救われなかった。
瓦礫の中、ユウキとクロウは拳を下ろす。
「……間違ってたのか」
初めて、クロウはそう呟いた。
二月。
ユウキは作戦中に、『パイシーズ』に乗ったカナデを討ってしまう。
事実を知ったユウキは、壊れた。
クロウは、何も言えなかった。
三月。
カナデは幽霊となり、ユウキの前に現れる。
観覧車の中で、二人は最後の時間を過ごす。
その頃、クロウは知る。
世界の崩壊を止める真の鍵――
それは、ゾディアックのリーダー、『ヤマタノオロチ』のシロウ=クサナギ。
すべては、彼が描いた筋書きだった。
「……俺が、終わらせる」
ユウキ、彼の守護霊となったカナデ、そしてクラスの仲間たちと共に、クロウは新たな機体『ヤタガラス』を駆って、最後の戦場へ向かう。
これは、
正義を疑い、
復讐に飲み込まれ、
それでも前へ進む男の物語。
世界の終わりを止めるための、
クロウの一年間だった。
本来の主人公は、クロウの方なのです。
両方を上手く融合させることで、物語の厚みを増すことができると思っております。
なお、私が書いた「残骸」は、こちらになります。
いかに私に小説家の才能がないのかが、よく分かると思います。
この筆力の低さと、プロットのギャップが、最大の悩みです。
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