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『のまど爺さん』第0話──はじめのはじめのはじまりの話

『のまど爺さん』

第0話──はじめのはじめのはじまりの話

昔話をしていた。

それだけだった。


大学院生だったころの話。

1989年。

出たばかりのメルッチにハマった。

『現在に生きる遊牧民』。

Nomads of the Present.

翻訳したいと思った。

指導教授に言った。

「それより修論を書きなさい」

と言われた。

翻訳しなかった。


それから三十数年。

今日、その話をAIとしていた。

「そういえば、あのころからノマドだったな」

などと笑っていた。

すると、

昔の話が次々と出てきた。


ワープロ専用機。

DOS/Vパソコン。

ニフティサーブ。

Jimというハンドルネーム。

公衆電話につないだノートパソコン。

Yahoo!チャット。

インターネットラジオ。

はべさん。

ブログ。

mixi。

学長。

SNS。

失業。

北海道犬。

Podcast。

AI。


並べてみると、ずいぶんいろんなところへ行ったように見える。

でも、本人にはそんな感じがない。


そのとき面白そうなものがあった。

触った。

誰かに誘われた。

やった。

暇になった。

遊んだ。

仕事を辞めた。

犬を飼った。


人生を振り返れば、 ────

きれいな物語になる。


──── たぶん、

それは嘘だ。


「あの経験が、後の成功につながった」

「あの挫折があったから、いまがある」

「あの出会いが、人生を決定づけた」

そんなふうに書けば、それらしい自伝になる。


でも、そのときの本人は、その後どうなるかなんて知らない。


干されたときは、ただ喜んでいた。

暇になったから遊んだ。

遊んでいたら、なぜか学長になった。

学長をやめたら、SNSも止まった。

大学を辞めた。

さて、どうしよう。

考えた。

犬を飼った。


なんでそうなる。

🤣


そこで、私の書いたTraceだけを材料にして、

AIに第三者みたいな顔をして書いてもらうことにした。


本人が読む。

笑う。

また昔話をする。

AIが拾う。

また書く。



──── 気がついたら、

25話できていた。


『のまど爺さん』

── イマココの惑/窓からの冒険人生。

全100話予定。

25話ずつ、全四部。


成功物語でもない。

失敗物語でもない。

人生訓も、

たぶんない。

あとから人生にRailを敷かない。

残っているTraceを、現在から一つずつ拾う。


すると、歩いたあとに残ったOrbitのようなものが、

────ときどき見える。


どこにいるかわからない。

いつにいるかもわからない。

──── でも、

いつも現在にいる。


第一話は、まだ出さない。

未来に置いておく。

書いた本人も、それまで忘れることにする。

そして未来のある日、本人も読者と一緒に、昔の自分に再遭遇する。


Time TLEP,
Not TRIP.
Not TREK.


こっそりはじまる。

どこにいるかもわからない。

それが、

のまど爺さん。


ということで、これは第0話。

まだ始まっていない話の、はじめのはじめのはじまりの話。

さて、

どこへ行くのやら。

いや、

どこにも行かないのかもしれない。

ま、そんだけの話。笑


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人生を振り返れば、きれいな物語になる。たぶん、それは嘘だ。 翻訳したかった。止められた。ネットにつなぎたかった。公衆電話を探した。 干された。喜んだ。遊んでいたら学長になった。学長をやめたらSNSもやめた。 失業したので犬を飼った。そしてAIに話しかけたら研究室ができた。 成功でも失敗でもない。 そのときどきの「イマココ」を生きたTraceだけを拾い、あとから人生にRailを敷かずに綴る、のまど爺さんの冒険人生。 笑えて、たまに少し哲学的。 全100話・非閉包完結予定。 ま、そんだけの話。笑

人生にRailはなかった。 残ったのは、あとから見えてきたOrbitだけ。 メルッチにハマった大学院時代。 公衆電話につないだノートパソコ…

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