戦火に見舞われたにも拘わらず
往年の趣を残す街
ほんの一本表通りへ出ると
無惨にも摩天楼が犇めく
時を忘れる桃源郷
三文文士は日がな一日
ジタンの煙と共に恋の詩を詠み
辻楽士は街角でジャヴァを奏でる
俗世に倦み疲れた者たちが
何処からともなく集うシャンソニエ
主人が注ぐペルノーの淡黄蘗と
寡黙ながらも含蓄のある言葉が
至福の癒しをくれる楽天地
三文文士と辻楽士が
ここで逢うのは避けられない
表現が統制される時代が
またぞろ迫って来たから
夜が明けぬ内に早く書き残せ
直にシャントゥーズもやって来る
再び戦火に見舞われる前に
三文文士と辻楽士よ
早く書き残せ!!