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立ち会い出産で揉めている夫婦へ。0か100で決めなくていい、という話

立ち会い出産について、
僕は「したい」の一択だった。

待ち望んだ我が子が生まれる瞬間に、
そばにいたい。
理由なんて、それで十分だと思っていた。

でも、妻に伝えたら、返ってきたのは
「してほしくない」だった。

理由は「苦しんでいる姿を見られたくない」。
ところが同じ口で
「でも、そばにはいてほしい。寂しいから」とも言う。

矛盾しているようで、どちらも本音なんだろうと思った。
見られたくない、けど、いてほしい。
その両方が、嘘じゃない。

僕たちは結局、3回話し合った。
そしてたどり着いたのが、

「立ち会うけど、妻が『離れて』と言ったら、すぐ離れる」

という形だった。

「する」か「しない」かの2択で考えていたときは、
お互い譲れなくて苦しかった。
でも「立ち会うけど、妻のペースに合わせる」という途中の選択肢があると分かった瞬間、二人ともふっと楽になった。

0か100じゃなくていい。それに気づけたことが、いちばん大きかった気がする。


みんなは、どう折り合いをつけたんだろう

自分たちなりの答えは出たけれど、
他の夫婦はどうしているんだろう、と気になった。

そこでSNSで「立ち会い出産、みなさんはどうやって折り合いをつけましたか?」と聞いてみた。

そうしたら、想像をはるかに超える数の、いろんな声が集まってきた。
読んでいて驚いたのは、「これが正解」という形が、どこにもなかったことだ。

立ち会った人も、立ち会わなかった人も、それぞれが自分たちにとっての正解にたどり着いていた。
いくつか紹介したい
(どれも個人の体験として、要約して紹介しています)。

「立ち会ってよかった」という声

いちばん多かったのは、やっぱり「立ち会ってよかった」という声だった。でも、その中身は一つじゃなかった。

最初は反対だった、という人が何人もいた。
「苦しむ姿を見られたくない」
「そもそも出産時の姿を見られるのが嫌」
と思って断っていたけれど、
話し合った末にOKした。
そうしたら、飲み物を取ることも、
起き上がるときの支えも、
一人ではどうにもならなくて、いてくれて本当に助かった
そんな声があった。

「出産がどれだけ大変で、すごいことか。それを分かってもらったほうが、その後の育児に活きると思ってOKした」という人もいた。
これは僕にとって、かなり大きな視点だった。
立ち会いを"その日だけのこと"だと思っていたけれど、そうじゃない。
その後の何年もの子育てに繋がっている、という考え方だ。

「したくない」と言っていた夫が、
お医者さんの「出産は夫婦二人の仕事だからね」
の一言で渋々立ち会ったら、
結局いちばん感動していた
そして今では立ち会いの伝道者になっている、
なんて話もあった。
乗り気じゃなかった人ほど、ハマる。
なんだか希望が持てる話だった。

中には「自分が苦しんでいる姿を見せるために立ち会わせた」という、たくましい人もいた。
そして産まれた瞬間、
めちゃくちゃ感謝されたらしい。
見せたからこそ、生まれる「ありがとう」もあるのだと思う。

「立ち会わなくてよかった」という声も、同じくらいあった

一方で、「立ち会わなくてよかった」という声も
まったく同じくらいあった。そして、
その理由がどれも妙に納得できるものだった。

コロナ禍で一人で産んだという人は、
「出産って、なぜか腹が立ってくるから、一人でよかった。いたら絶対に夫に当たっていた」と笑っていた。
別の人も、電話を繋いだだけの出産だったけれど、
「腰を押してほしいのに違うところを押されて『そこじゃない!』って暴言を吐きそうだったから、いなくて正解だった」と。

帝王切開で立ち会いがなかった人は、
夫にこう言ったそうだ。
「立ち会ってもすることないし、出産は助産師さんというプロにお任せする。あなたはその間に、今後必要な手続きの準備をしておいて。そのほうが合理的」。
これはこれで、すごく筋が通っている。

血を見るのが平気な夫でも、
「分娩室まで、私が耐えられる間はいてもらって、限界が来たら『そろそろ出といて』と退室してもらった」という人もいた。
立ち会いの中にも、出たり入ったりの自由がある。

面白かったのは、僕たちと逆の構図の夫婦だ。
夫が「立ち会いたくない」、
妻が「強制!しっかり見届けて!」

しかも夫だけでは心もとないからと、
実母にも立ち会ってもらう、という布陣。
立ち会いをめぐる攻防は、
どの家庭も違う形をしているんだなと思った。


集まった声から、僕が気づいたこと

これだけたくさんの声を読んで、はっきり分かったことがある。

立ち会い出産に、唯一の正解はない。

立ち会った人も、しなかった人も、
みんなそれぞれの事情と気持ちの中で、
自分たちにとっての正解を選んでいた。
そして、ほとんどの人が
「うちはこれでよかった」と振り返っていた。

大事だったのは「立ち会うかどうか」
そのものじゃなくて、
夫婦でちゃんと話して、お互いが納得できる形を見つけたかどうかだったんだと思う。

僕が「したい」と言い、
妻が「してほしくない」と言ったとき、
もしどちらかが押し切っていたら、
たぶん遺恨が残っていた。
でも3回話して「離れてと言われたら離れる」に落ち着いたから、二人とも前向きになれた。

それと、断る側の気持ちも、
声を聞いて初めてちゃんと想像できた。
「見られたくない」の奥には、排泄のこと、
産んでいるときの顔のこと、女性として見られなくなる不安
いくつもの理由が重なっている。
それを越えて「立ち会っていいよ」と言ってもらうのは、当たり前のことじゃないんだと、教わった気がする。


もし立ち会うと決めたなら(教えてもらった実用メモ)

折り合いがついて「立ち会う」と決めた人のために、コメントで教えてもらった具体的なことも残しておきたい。
これは未経験の僕にとっても、当日に向けてありがたい知恵だった。

ひとつは、
バースプランに具体的に書いておくといいということ。
「陣痛中はそばにいて、出産になったら出ていって」のように、夫の動きを書いておけば当日ブレないし、お互い安心できる。
「夫に手取り足取り指示してほしい」と書いておけば、何をしていいか分からない夫でも、プロが導いてくれるそうだ。

もうひとつは、
サポートの仕方は事前に予習しておくといいということ。
腰を押すにも、人によって「腰よりお尻がよかった」
「正座した踵で押されるイメージが楽だった」など好みが違う。
だから当日になって慌てないよう、YouTubeなどで予習しておくといい、というアドバイスをもらった。

そして何より大事だと思ったのが、
「押してほしい場所は人それぞれだから、奥さんに直接聞くのがいちばん」ということ。
教えてもらった知恵も、
最後は「うちの妻はどうか」を本人に確認するのが正解なんだと思う。

ちなみに、ある人が陣痛の痛みを、
僕にも分かる例えで説明してくれた。
「猛烈にお腹を壊して漏れそうなのに、目の前のトイレには長い行列。一人ずつ進むのが陣痛で、自分の番が来て用を足せる瞬間が、やっといきめるとき」。
当事者には一生なれないけれど、その例えで初めて、痛みの"流れ"みたいなものがイメージできた気がした。


最後に。今、立ち会いで迷っている夫婦へ

もしあなたが今、僕と同じように「したい/してほしくない」で意見が分かれて、どうしようと悩んでいるなら、伝えたいことがある。

焦って「する/しない」を決めなくていい。

立ち会うのか、立ち会わないのか。
途中まで立ち会うのか、声だけ繋ぐのか。
出たり入ったりするのか。
形は、本当に家庭の数だけある。
そして、どれを選んでも「うちはこれでよかった」と思える日が来る。

大事なのは、勝ち負けでも、
押し切ることでもなくて、二人で話すこと。
相手がなぜそう思うのかを聞くこと。
それさえできれば、きっと自分たちなりの答えにたどり着ける。

うちはまだ、出産はこれからだ。
当日、計画通りにいくかは分からない。
でも、ちゃんと話し合えたという事実が、
今の僕たちの支えになっている。

同じように迷っているあなたの夫婦にも、
納得のいく形が見つかりますように。

そして、感動的な瞬間にどんな形であれ立ち会えますように。


この記事は、SNSでいただいたたくさんの声をもとに、個人が特定されない形で要約してまとめました。
体験を聞かせてくださったみなさん、本当にありがとうございました。

僕(プレパパ)は、出産までの日々や、
調べても出てこなかった
「父親側のリアル」を毎日書いています。
同じように出産を控えている方、よかったらのぞいてみてください。

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