サングラスをかけるのは、眩しさだけじゃない。
ファミリーレストランに入る。
角の席に座る。
一番、落ち着く場所。
背中に、
誰かの気配があると、
落ち着かない。
全体が見渡せる位置に、
いつも座りたくなる。
それは、
席選びだけじゃない。
会話をしていても、
情報は、
できるだけ全部、
把握しておきたい。
一部だけ聞くと、
かえって落ち着かない。
お店で、
つい目がいくのは、
色々な色が、
バランスよく入っている服。
見ているだけで、
心が惹かれる。
でも、
実際に選ぶのは、
シンプルな、
一色に近い服が多い。
見るのと、
着るのとでは、
違うのかもしれない。
見ることは、
ただ受け取るだけでいい。
でも、
着ることは、
毎日、
それを纏って、
生きていくということ。
だから、
できるだけ、
軽いものを選んでいた。
色を、
削っていた。
視界も、
情報も、
色も。
全部を、
見ていたい。
受け取っていたい。
でも、
纏うものも、
背負うものも、
できるだけ、
軽くしたい。
ふと気づいた。
サングラスをかけると、
なぜか、
疲れにくい。
全部を見なくていい。
全部を、
把握しなくていい。
その状態が、
こんなにも、
楽だったなんて。
全部見たいのに、
全部を見ると、
疲れてしまう。
矛盾している。
それでも、
どちらも、
本当の自分だった。
見ていたい自分も、
軽くしていたい自分も。
どちらか一方を、
選ばなくていい。
その日の疲れ具合で、
少しだけ、
選び方を変えればいい。

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