祝!ツーブロック禁止校則の撤廃!
少し前のニュースで、「福岡市では2023年度から市内の全ての市立中学校において、ツーブロック禁止の校則がなくなる」と報道されていました。
「ブラック校則」と呼ばれる校則の見直しが進んでいますね。私の通っていた中学校の髪型の規則(男子版)は、パーマ及び髪を染めることの禁止と長さに関して「眉にかからない・耳にかからない・詰襟にかからない」でした。私は部活の決まりでスポーツ刈りでしたので、結果的に校則を守っている生徒でした。(「スポーツ刈り」久しぶりの響きです)
髪型や制服、持ち物などを先生がチェックしていた時代が懐かしい。「ボンタン・長ラン・短ラン・裏ボタン・隠しポケット……。」小学生には「何それ?」だらけでしょうね。
今回はそんな校則も含め、中学入試問題頻出作家さんの作品から見つけた「教育・学習に関することば」で【小学生が「何それ?」って思うことば】を紹介しますね。
ではさっそく豊島岡女子学園中学校にも出題の「せちやん(川端裕人)」より
そこで、ぼくたちはクラリーノの学生鞄を道路脇に投げ捨て、木製バットの鈍い音を遠くに聞きながら、雑木林の中を歩き回る。
「クラリーノの鞄」です。クラリーノは株式会社クラレが製造している人工皮革で、学生鞄やランドセルに用いられます。私はクラリーノをメーカー名だと思っていました。ランドセル商戦が熾烈で本革で高額な物も人気ですね。最近はランドセルのサブスクもあるそうです。
鞄つながりで「永遠の出口(森絵都)」より、主人公の通う中学校の校則の表記です。
前髪は眉毛の一センチ以上。肩についた髪は黒ゴムでしばる。スカート丈は膝下八センチ。靴下は白で三つ折り。鞄のまちは五センチ以上。リップクリームは薬用に限る。
「カバン潰し」と聞いてピンとくる方は同世代かも(笑)鞄のまちが広がらないように縫い付けたりしてペッタンコにするんですね。中身は教科書ではなく鉄板です。しっかり教科書が入っていて、ふくらんだ鞄は「ブタカバン」と呼ばれます。

続きまして、「でーれーガールズ(原田マハ)」より
三十年ほどまえは「一家に一セット、教養の素」とかいう謳い文句で、家庭や学校を一軒一軒、百科事典をセールスして歩いたそうだ。
「一家に一セット」です。1961年平凡社から「国民百科事典」、1962年小学館から「日本百科事典」が刊行され、高度経済成長期とも重なり百科事典ブームがおこります。平凡社が「一家に一セット」というふれこみを用いて販売したそうです。当時の大卒公務員初任給が12900円で、「国民百科事典」は10000円だったとのこと。ちなみに2018年の大卒公務員初任給が184574円で、「改訂新版 世界大百科事典 全34巻」は297000円です。
調べるという行為がスマホでの検索になり、紙の百科事典が日常の物でなくなりましたね。子どもの図鑑なんかもセット買いではなく、欲しい1冊を購入するように変化しました。
「うちの子は、のりもの図鑑だけがボロボロになっちゃって……。」
図鑑がセットで売れていた時代はこんな会話もありました。懐かしい。

それではその他【小学生が「何それ?」って思うことば】第38回「教育・学習に関することば」を紹介させてください。
エスカレーター式
系列内の学校であれば、無試験で内部進学出来ること。エスカレーターに乗ると自動で上まで運んでくれることからできたことば。エレベーター式ともいう。

共通一次試験
1979年度から1989年度まで全国規模で実施された大学入学者選抜のための統一試験。1990年度から大学入試センター試験になり、2021年度から大学入学共通テストになった。

あんちょこ
教科書ガイドのこと。語源は「安直」で手間をかけないこと。自分で調べない様子を「安直」と表現した。類義語は「虎の巻」
「教科書ガイドを写してきてるやつは見たらわかるからな!」ってよく中学校の英語の先生が言ってました。
及第点
及第は試験に合格すること、もしくは一定の基準に達していることを表す。及第点とはそれに必要な点数のこと。類義語は「合格点」
消しゴムをかける
消しゴムで消すこと。「かける」には道具を用いて他に作用を及ぼすという意味がある。「アイロンをかける・雑巾をかける」などと同じ用い方。
「辞書を引く」の「引く」は「物を抜き取る。多くの中から選び抜く」という意味だそうで、「くじを引く」と同じとのこと。たくさんのことばの中から必要なことばを選ぶということで「辞書を引く」というそうです。
様々なオプションのついた机
「花まんま(朱川湊人)」に登場します。昭和40~50年代には学習机に時計・温度計・鉛筆削りなどが組み込まれた商品がありました。従兄のお兄ちゃんが持ってて、基地みたいでかっこ良かった。
クロガネさんの「ピンポンパンデスク」のページです。わくわくします。
https://www.kurogane-kks.co.jp/home/museum/s48.pdf

冒頭ブラック校則について触れましたが、以前、灘中学校の大森教頭が校則について「うちは下駄と短パンが禁止。それだけです。」と冗談混じりにおっしゃっていました。「下駄で歩くと廊下がうるさいし、短パンは学校という神聖な場所にふさわしくないので」と。実質校則なしです。
私の地元の東大寺学園中学校にもほぼ校則はありません。「校則を決めなくても、何がアウトで何がセーフかは、生徒達が考えればわかる」と。さすがです!
懐の深い先生と志を持った級友に囲まれる環境。そういう場所が増えてほしいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
子どもたちの読書量が豊かになり、家族の会話が増えますように。
次回は「ヘアスタイルに関することば」を書こうと思います。「トラ刈り」「ぼっちゃん刈り」などなど…。
よろしければ前回の記事です。「鬼・妖怪に関することば」をどうぞ!
