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第30話 パリやロンドンではお昼にランチを食べてないってホント!?


パリで6年、ロンドンで8年半勤務した経験からも、ランチタイムは楽しみな時間でした。

朝から張り詰めた気持ちをふっと緩め、

「さぁ、一日の半分は終わり終わり!
また午後頑張ろう!」


この気持ちは日本で働くのと一緒ですね。

しかし、パリやロンドンではここが一味違うんです。

我々日本人は長年のオフィス勤務の体験から、11:30くらいになるとお腹が鳴ったり、「あー、早くお昼食べたいな」なんて気持ちになります。(そんなことも気づかないほど脇目も降らず髪振り乱して締切に向かってる場合もありますが笑)

12:00キッカリに席を立ち、外へ出かける。これは正しい日本のサラリーマンです。なにしろデスクに12:59までに戻らねばというプレッシャーがありますからね。

しかし、しかーし!

12:00過ぎても電話がかかってくるんです!「えーっ?お腹空いたのになー。なんだろ、急用かな」で電話を取ると、「やあ、週末どうだった?」とか、なに悠長なこと言ってるの?て感じの軽い入り方。「うんうん、まぁ、楽しく過ごしたよ」なんて合わせてるうちに仕事の話になります。

「なんや、お昼行くの遅くなるやん」と思いつつも、なかなか真面目な話なんで、応じざるを得ません。そうこうしているうちにまた一本入電、やっと席を立ったのは結局12:45だったりして。

なんでかなー、と最初はわかりませんでしたが、よくよく考えてみると、これは効率の観点からはとても大事な慣習だったのです。(ただし、このことは誰も論文にしていないと思います笑笑)

なぜなら、我々日本人は、「お昼はお昼に食べるもの」という不文律のようなものに縛られています。

12:00から休んだ人は12:59までに席に戻る。11:30から休んだら12:29まで。遅番で13:00に出かけた人は13:59までに着席!

ですから、12:55のエレベーターは渋滞し、時には13:00に帰社が間に合わず、「遅れてすみません!」など若い頃職場でよく謝ってましたね。

ここで考えたいのは、そもそもお昼を12:00に食べるのは社会全体の生産性向上のためになるのか?ということなのです。

多くの会社は朝9時に始業します。早起き社員は8時や7時から働きますが、それは定時ではありません。大多数のサラリーマンは朝9時から働いて、だんだんエンジンがかかってくる3時間経過時点でストップをかけられるのです。どうでしょう?もったいなくありませんか?

ようやくエンジンがかかってきた、まさにその瞬間に「さあ、お昼ですよ」となるわけです。

車で言えば、高速に乗ったとたんにサービスエリアに入るようなもの?


そこへ行くとヨーロッパの人たちは、定時の朝9時から4時間近く働いて、ランチ前にその日の道筋をつけた上でブレイクするわけです。

ただし、パリとロンドンでは少し流儀が違います。フランスでは13:00開始がほぼ100%。イギリスなら12:30か13:00のどちらか、という感触でした。スペインなら14:00も普通にありですよね。

どちらにせよ、12:00開始はまずありません。12:00のアポは、食事の約束ではなくミーティングを意味するのです。

経験上ありますが、12:15には電話で捕まえることのできた取引先でも、ランチ後となると、14:00でもまだ仕事に戻っていないなど、かなりの割合で捕まりにくくなるのです。

そりゃそうです。自分だって13:00から親しい人や取引先とランチを始めたら、早く終えても14:30にはなります

フランス
ならランチ(デジュネ)に出かけてデザート(デセール)込みで15:00までレストランにいても全く普通です。

また、ランチ前にいろいろ仕事を片付けたいという心の裏には、ランチから帰った午後は流してもいい、予備時間くらいのバランスにしたい、午後はリラックスして働き、定時に帰りたい、という気持ちもあると思います。

即ち、17:00に帰れるように、ランチ前は13:00近くまで働こうという、「早めにスッキリしたい」と言う効率的な考えがあると思うのです。

そんなわけで、自分も最初は戸惑いましたが、慣れてくると、取引先とのランチはなんの疑問もなく13:00開始に設定できるようになりました。

さて、タイトルの「ランチを食べない」のからくりがおわかりいただけたでしょうか。正確には「食べない」のではなく、「正午には食べ始めない」ということです。

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私はこれを「ランチマインド改革」と呼んでいます。

12:00一斉休憩を廃止して、各自が13:00前後にランチを取る。それだけで、午前中の生産性は確実に上がる。残業も減るかもしれない。誰も損をしない改革です。
(日本だと午後余計に長く働いちゃう?と言う懸念はありますけどね汗)

さあ、あなたの会社でも始めてみませんか?どこかで採用されたら面白いと思うのですが!

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