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「経済先進国」に育った僕がバングラデシュのためにできること。

4月下旬に LIBJOGGOのバッグや財布などをつくっているバングラデシュ工場のメンバーたちが日本に来ると聞いた。

ボーダレス・バングラデシュ代表のファルクさんは「工場で働くメンバーたちに自分たちがつくった商品がお店に並んでる姿を見せてあげたい」と、毎年数名を日本への研修旅行に送り出している。

多くのメンバーは海外に行くのが初めてで、みんな日本に来るのを楽しみにしてくれている。

今回の行先を聞いたところ、

石坂産業でゼロウェイストファクトリーについて学び(バングラデシュでの新工場建設の参考に、と昨年ファルクさんを連れていき大いに感銘を受けていた)、長崎では平和について学び、東京と福岡でボーダレスメンバーたちと交流し、とすでに盛りだくさんであったが

「俺も1日空けて、自分で案内するから頼む」と無理をいって、熊本の水俣行きを加えてもらった。

みんな、食い入るように水俣病に関する展示を見ていた

なぜなら、バングラデシュのメンバーが日本から来ると聞いて、水俣病について書かれた『苦海浄土』という石牟礼道子さんの本を思い出したから。

バングラデシュで絶対に同じ過ちを起こしていけない、彼らにそのことを伝えておきたかった。経済の急成長には「公害」というリスクが隣り合わせにあることを、みんなに一番知って欲しかったから。

僕たちは、仕事につけず困窮する人たち(働いた経験のない田舎からの出稼ぎ若者、託児所が必要なシングルマザー、障がい者など)のためにバングラデシュに工場をつくり、フェアトレード購入を通して継続的な雇用をつくっている。

これは、経済先進国である日本が経済後進国バングラデシュにできる、とても重要な国際協力のカタチだと実感している。

でも、もっと大切なことは『 自分たちが経験した同じ過ちを繰り返さない』ように伝えることなんじゃないかな、と。

水俣市が運営する市立水俣病資料館にて
市民が運営する水俣病歴史考証館にて

経済発展を「先に進んだ国」が経済発展を「これから進める国」に対してできることは経験のシェア。急激な経済発展にどんな落とし穴があるのか。

こうすれば成功する、と言うことは難しくても
こうすれば失敗する、と言うことができる

だから公害に対しては、それを経験した日本人として僕は責任をもって次に伝える義務があると思っている。

自分だったらどうしていただろう。無念

当時の水俣の人たちは救えなくとも、同じ苦しみをバングラデシュの人たちが経験しないようにはできるし

水俣病に苦しだ人たちの無念に対する、自分なりの向き合い方をしたい。

今回、バングラデシュで数億円をかけて革なめし工場を買収することにしたのもそんな想いからです。タグログでは水俣訪問に加え、この革なめしの話もしました。



旅の最後、今回バングラデシュから来たメンバーたちに

「もしかしたら将来、自分たちの工場が何かしら環境によくなくことをやってしまう時が来るかもしれない。その時は、この水俣病について勉強してきた君たちが、それはイカンと必ず声をあげてくれ」と伝えたら、

みんな「sure, I promise」と言ってくれた。バングラデシュが豊かな発展を遂げられますように。

バングラデシュのメンバーたちと水俣病資料館にて


水俣病だけじゃなく、水俣のまちも好きになってくれたと思います



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