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インフルエンザ検査陰性は喜べない

こんにちは、院長の久住です。インフルエンザや、さまざまな感染症が流行しています。
皆さんが冬場に高熱を出して医療機関を受診すると、診察とインフルエンザやコロナの検査を受けることが多いかと思います。当院で主に使っているのは、インフルエンザとコロナが同時に検出できる検査キットです。

10分程度で複数のウイルス感染を診断できて便利

しかしながら、検査の感度は決して十分とは言えず、6〜7割程度とされています。つまりインフルエンザ患者さん100人に検査しても、30〜40人はインフルエンザと診断されないことになります。

  • 検査が陰性だからインフルエンザではありません

  • インフルエンザでないから抗ウイルス薬は処方できません

という判断には、私は同意できません。検査はあくまで補助であり、感染症の流行状況や症状などから総合的に考えて診断を下すのが正しいやり方です。インフルエンザでも抗ウイルス薬で治療する『必要』はありません。1.5日ほど解熱が早まる、高齢者ではインフルエンザ後の肺炎による入院を減らすのが抗ウイルス薬で治療するメリットですが、ほとんどの方は使わなくても時間が経てば治ります。

でも、1.5日早く熱が下がるって、メチャメチャありがたいですよね。具合の悪い子ども、それを看病する具合の悪い親にとって、たかが1.5日、されど1.5日です。

高熱なのにインフルエンザ陰性の時に疑うべき感染症

インフルエンザ検査で陽性が出たらラクチンです。ほとんど思考せずに診断できます。インフルエンザ検査は繰り返しおこなったけど陰性で、でも高熱が続いて辛い、というような場合にこそ、診療する医師の診断能力が試されます。

インフルエンザかも?と受診された方のうち、私が診断したインフルエンザ以外の感染症は急性腎盂腎炎、クラミジア肺炎、マイコプラズマ肺炎、溶連菌性咽頭炎、細菌性肺炎、急性副鼻腔炎など多岐に渡ります。

高性能で高感度の検査はある

感染症検査で、さまざまな病原体を一気に検出できる検査方法があり、マルチプレックスPCRといいます。複数の病原体を一挙に検査することができるPCR検査です。いま日本で用いられている検査では、鼻を拭った綿棒一本から、呼吸器感染症を起こす病原体21種類の同定が可能です。

ただし、高コストであり、時間も1時間程度かかるので、数十人と発熱患者が押し寄せ、その多くがインフルエンザである冬場のクリニック診療ではオーバースペックだし、時間がかかりすぎるし、高すぎます。

そのような検査は、血中の酸素濃度が低下している、もしくは意識レベルが低下しているなど重症化している呼吸器感染症に限って行うのが適当でしょう。

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