【バルセロナ】「お部屋の前に、まず屋上へ」と言われた本当の理由
バルセロナの空では、煙突が踊っている。思い思いの姿で。
今回の宿泊先はガウディ建築であるカサミラの裏のホテルでした。
お部屋の窓からカサミラが見られるって素敵だなと思って予約。
午前中にチェックインしたところ、お部屋の準備はまだだけど、屋上は行けます、とフロントの人に言われました。
なぜ屋上?と思いつつせっかく言ってもらったので上ってみたら、素敵な空間が広がっていました。
カサミラの屋上の煙突も見えます。

こうやってみるとハニワっぽくもある
その後バルセロナ滞在中、他のガウディ建築も色々見学に行きましたが、どの建物も屋上まで行けるようになっており、
煙突がそれぞれ趣向を凝らしたデザインで装飾されていました。

ちょっとクラシカルな風合い

とにかく楽しい

建物を守ってくれているかのよう

生き物っぽい滑らかさ
煙突といえば、「チンチムニー、チンチムニー」の「メリーポピンズ」の煙突掃除の曲が脳内を流れます。
曇り空のもと、煤で汚れた黒いものを掃除するイメージです。
ところがバルセロナの煙突は青空のもと、目を楽しませてくれる存在でした。
背景にはサグラダファミリアの塔の上のフルーツにも通じる考え方があるようです。
ガウディにとって、自然界こそが神の創造物であり、建築はその模倣であるべきでした。屋上は、建物の中で最も天に近く、光が降り注ぐ場所。
サグラダ・ファミリアの塔の先端にフルーツが載っているように、屋上を美しく飾ることは、「大地の恵みを天に捧げる」という感謝の表現でもあったと言われています。
地上からは見えないこんな高い場所まで、なぜこれほど丁寧に飾られているのか。
当時のバルセロナの建築家たちは、建物を前後左右の4面だけでなく、上から見た「屋上」を「第5の立面(ファサード)」と考えていました。 「神様は空からご覧になっている」という宗教的な敬虔さもあり、人の目には触れにくい場所であっても、決して手を抜かずに美しく仕上げるのが彼らの美学でした。
メリーポピンズの煙突が労働の象徴だとしたら、ガウディの煙突は神とつながる場所だったのでしょう。
同じ役割を持つものなのに、文化が違うとここまで姿を変えるものなのかと驚きました。雲ひとつない青空に向かって今にも踊り出しそうな生命力を感じました。
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