文学茶釜
真っ白い湯気を出している真っ黒の茶釜。
そろそろ、湯が沸いた頃か。
この日のために部屋を茶室にリフォームし、数万円する茶釜も購入した。
残り少ない貯金がゼロになったが、今後の小説家人生が豊かになるなら安いもんだ。
この茶釜で沸かした湯で茶を点てて飲むと、言語表現が大幅に上がると言われている。
湯が沸騰しているか確認するべく、茶釜の蓋を掴む。
「あっつい!!!」
そりゃ素手で蓋を触ったら熱いに決まっている。
慌てるな……俺。
近くにあったハンカチで蓋を掴み、ゆっくり開ける。
よし、湯は沸いている。
早速、茶を点てて、飲み干す。
「緑豊かな草原を、太陽の温かい光と柔らかい風を受けながら走っているかのような気持ちだ!」
すごい!言語表現が上がっている!
よーし!この勢いのまま小説を書きまくって、コンテストに応募して賞を取りまくるぜ!
紙にペンを走らせようとしたが、動かない。
言語表現が上がるのは、口だけだった。
たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
以下の記事に詳細あります。
