【舌は忘れない】Stilton/スティルトン(UK)
チーズの種類(分類)の中で、強烈な風味を持つモノとして、ウォッシュタイプと双璧をなすのがブルーチーズ(青かびタイプ)。イタリアのGorgonzola:ゴルゴンゾーラ、フランスのRoquefort:ロックフォールと並ぶ世界3大ブルーチーズであるにも関わらず、一番露出が控えめなモノがスティルトンかもしれません。日本での取扱量が多くない(取扱店がゴルゴンゾーラ等に比べて少ない)こともありますが、チーズは好きだけれどブルーチーズは得意じゃない、という方も割と多くいらっしゃいますし、それ以前にチーズが苦手な方であれば、尚更ご縁は薄いでしょうし。
ふた昔以上前のこと、某団体の定めるチーズアドバイザーの資格を取得するに当たり、様々な国の有名どころのチーズを試した訳ですが、その中でMy Best 3に入るのがスティルトン。全体的な味わいと、後味(最後に来る旨味&風味)とのギャップが堪らなく美味しいと思うチーズなんですよね(私には)。
初めて食したのは、ロンドン遊学中の1990年代初頭のこと。当時、イタ飯ブームが起こっていた日本でゴルゴンゾーラは食べたことがあったので、イギリスにも青かびチーズがあるんだ~とスーパーで気軽に買ってみた訳ですが、思っていた質感と違い、ホロホロ(ボロボロ)と崩れるテクスチャに驚いたことを覚えています。
ゴルゴンゾーラは水分量が多くねっとりしていますし、ロックフォールもしっかりと身が詰まった質感ですが、スティルトンは水分量が少ないためか結合が弱く、隙間も空いているためもろい質感で、ホロホロと崩れるのですよ。でも、塩分はしっかり強く、青かびチーズ特有のピリッとした刺激も強い上、香りも強く鼻にツンと来るのでパンチが強い。
一般的には“ナッティな風味がある”と評されますが、最後の最後に来る後味に私は洋梨の甘味を感じるのですよね~。スーパーで購入できるパック詰めのモノでもそれなりに美味しいですが、青かびチーズがお好きであれば、チーズ専門店でフレッシュな量り売りのモノをぜひ、一度お試しいただきたい!特に、イギリスへ旅されるのであれば、本場の状態の良いスティルトンを味わってみて、洋梨の後味を探してみて頂きたいです!
また、イギリスでは、ビーフステーキにスティルトンをたっぷり乗せて食べるスタイルもあります。ステーキの上で溶けたスティルトンがソースの役割をするんですね。肉にたっぷり絡めて食べるのは、至極の一品でしょう(ブルーチーズNGの方を除いて)。
ちなみに、スティルトンはゴルゴンゾーラと同じく牛乳100%、ロックフォールは羊乳100%なので、羊乳や羊肉特有の獣臭に敏感に反応される方には、ロックフォールの方が強烈に感じるかも?羊の肉も乳もOKな私には、ちょっと解り兼ねるところなので正確には解り兼ねますが…。
チーズ好き、青かびチーズ好きであれば、3大ブルーチーズの食べ比べをぜひ、お勧めします。女子会でもホームパーティーでも、意外と盛り上がりますよ。無塩のクラッカーか、薄切りバゲットをお供に、赤ワインと一緒にいかがでしょうか。
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