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日本で5番目位にMiSTerを愛する筆者が解説するSuperStation One

記事を書いた人の自己紹介

突然のnote投稿ということで簡単な自己紹介を。ワタクシT4YK(ティーフォーワイケー)は日々、Xでレトロゲームに関する投稿をしているビデオゲームNerdでございます。メガドライブLover。


SuperStation One プレオーダー開始

SNS上でのアンケート投票で選ばれた2色+1で展開

2025年1月26日午前11時にRetro Remake社にて最新レトロゲーム互換機SuperStation Oneのプレオーダーが始まりました。その後、ビデオゲーム系ニュースサイトが取り上げた事で認知度上がったところまでは良かったのですが...FPGAゲームシーンの事あんまり知らない人の記事だった⇒断片的に読みかじった人が適当なことを書く⇒よくわかんない情報がバイラル拡散 …みたいなSNSの世界で溢れているク◯デマ展開に陥っていた為、義憤に駆られこの記事を書くことを決意しました(おおげさ)

SuperStation Oneとはなにか?

MiSTer互換機です …以上。
FPGAで動作するレトロゲーム互換機、MiSTerを愛してやまない筆者にとって、MiSTerとはなんぞや?を語りだすと長文となってしまうことから今回は自制。SuperStation Oneは中身MiSTerなので同じ物として扱いつつ、できるだけわかりやすく説明していきます。

我が家のMiSTer。SuperStation Oneはこれの互換機

レトロフリークやPolymegaと何が違うの?

  1. 対応ゲームハード数

  2. FPGAは遅延が無い

  3. 再現度の高さ

  4. 実機用周辺機器に対応

  5. ブラウン管に接続可能

  6. 安い、やすぅ~い!


1.対応ゲームハード数

SuperStation Oneは " Supports all MiSTer FPGA cores, including N64 & Sega Saturn. "と謳ってますので、初代PlayStation以外の様々なレトロゲームハードも動作します。家庭用ハードだとセガサターン、NINTENDO64、NEOGEO(NEOGEO CD含む)、メガドライブ(メガCDやスーパー32x含む)、スーパーファミコン、PCエンジン(CD-ROM2含む)、ファミコン(ディスクシステム含む)、SG-1000、セガ・マークIII、ゲームボーイ、ゲームボーイアドバンス、ゲームギア、ワンダースワン、Atari Lynx…等々、第5世代までのコンソール/ハンドヘルドゲーム機をほぼ網羅。更にアーケードゲーム郡、X68000、PC-88、MSX、PC/AT互換機といったコンピューター群から果てはポケモンミニやゲームウォッチまで。圧倒的な数の対応数を誇っています。3DOやAtari Jaguar、ネオジオポケットの開発も進んでますし、レトロゲーム互換機として断トツの対応状況となっています。

2.FPGAは遅延が無い

アクションゲームやシューティングを好んで遊ぶ自分にとって、レトロフリークは入力遅延がひどすぎて遊べたもんじゃないですし、Polymegaも7年前の廉価Celeron CPUということで第5世代ゲーム機では遅延…というか処理落ちが発生しているようです。MiSTer及びMiSTer互換機はハードウェアエミュレーションとでも呼ぶべき構造となっており、乱暴に言ってしまえばPS5ProだろうがPC環境だろうがソフトウェアエミュレーションでは避けられない遅延が発生しません。ドット絵時代のゲームはレスポンスが命。これこそFPGAハードの長所が最も発揮される要素だと思います。

*遅延は内部処理遅延、描画遅延、入力遅延、処理落ちと様々な要因が累積して起きる事象ですが、わかりやすくする為に意図的に単純化しています。

3.再現度の高さ

MiSTer用に設計された各ゲーム用のコアは再現度の高さも大きな特徴となっています。例えば2023年夏にリリースされたメガドライブコアは、完成度が高かったGenesisコアを捨て設計を一新したFPGAコアに刷新しており、ソフトウェアエミュレーター含め最も再現性の高い出来となっています。2023年4月から開発の始まったNINTENDO64コアもAnalogue 3Dに先駆け、全タイトル動作可能となっています。ここ数年、個人的に開発進捗を追い続けてきたサターンコアもいよいよ完成と言って差し支えない状態。いつの間にかソフトエミュと並べてもトップの完成度になっています。オープンソースのソフトウェアエミュレーターに乗っかってフリーライドしている奴らとは鍛え方が違う!精魂が違う!理想が違う!決意が違う! …のです。

NINTENDO64コアは全タイトル動作
サターンコアも開発が進み、ほぼ完成にまでこぎつけた

4.実機用周辺機器にも対応

MiSTerには『SNAC』と呼ばれる拡張ポートがあり、機種毎の変換アダプターを介する事で、数多くの実機周辺機器が接続できます。SuperStation Oneは標準でPS1用ポートが直付けされてるので、マルチタップやネジコン/ジョグコン、ボリュームコントローラー、ビートマニア専用コントローラー等がそのまま接続可能。更に後述する周辺機器、SuperDockを導入すればPS1以外の機種でも周辺機器が利用可能です(各機種ごとの変換アダプターも必要)またSuperDockがなくとも、一般的なコントローラーに限定すればDaemonBiteRaphnetReflex AdaptといったUSB変換アダプターを仲介して、スーパーファミコンやメガドライブ等の実機コントローラーも利用できます。

変換アダプターでPS1以外の実機コンも低遅延で使用可能

ちなみにMiSTerではMenuボタンでメインメニューを呼び出して様々な操作を行いますが仕様上、純正コントローラーではMenuボタンを割り当てることができません。メニュー呼び出しの度にSuperStation One本体右側にあるMenuボタンを押す事になりますが、これがとにかくメンドクサイ。日常使い考慮しますと、ワイヤレスUSBコントローラーの導入をお勧めします。もしプレステらしさを追求したいのであれば、8BitDo USB Wireless Adapter 2経由でDUALSHOCK4なんていかがでしょうか?

※SuperStation OneにはBluetoothついてる筈ですが、技適警察に嗅ぎ付けられると厄介なので定評のある8BitDoがオススメです。

おすすめの8BitDo USB Wireless Adapter 2

あとMiSTerは光線銃も使用可能です。以下の機器により液晶ディスプレイでもガンシューティングが遊べちゃいます。

  • ガンコン3

  • Wiiリモコン (ガンコン3よりも精度低い)

  • Sinden Lightgun (対応コアが限定されます)

こちらいつもお世話になっているニュースサイト『レトロゲームで遊ぼう!』さんに詳細書いてありますので是非ご一読を!

5.ブラウン管に接続可能

ソフトウェアエミュレーターとの決定的な違いとして、FPGAハードは『実機の置き換え』を想定した設計となっています。実機の置き換えですので、当然ブラウン管への接続も可能。HDMI以外にも、VGA、コンポジット、S端子(要変換ケーブル)、コンポーネントと豊富なアナログ接続オプションが備わっています。Analogue社のFPGAハードもDAC経由でアナログ接続できますし、この辺の"本物志向"がソフトウェアエミュレーターと一線を画す要素ですよね。

SuperStation Oneの充実したアナログ入力端子

6.安い、やすぅ~い!

Polymega ¥205,718 -対応機種 約15機種
レトロフリーク ¥22,000 -対応機種 約14機種
SuperStation One 約¥33,700 -対応機種 多すぎて書ききれない


SuperStation Oneが信用できないあなたへ

MiSTerはDE10-Nanoという電子工作向け汎用FPGAボードを使ったプロジェクトなのですが2024年後半、突如MiSTer完全互換を実現&より安価な互換ボードが登場。MiSTerコミュニティに衝撃が走りました。互換ボードを出した会社の一つにRetro Remakeがあり、USBハブやIOボードとセットになったSuperStation Oneの前身といえるMiSTer互換機『MiSTER Pi』を発売しています。MiSTER Piは製品精度もさることながら電源のUSB-C化等、この時点からボードを再設計していく片鱗が見えており、次の展開に注目を集める状況となってました。そんな中での今回の発表、期待せずにいられません!既に開発実績のある会社の新ハードということで、一定の信頼がおけるものとも考えています。参考情報としてMiSTerの心臓部であるDE10-Nano互換ボードのレビュー動画を共有しますね(英語)

SuperDockについて

SuperStation Oneのプレオーダーと共に、拡張ハードであるSuperDockの発売も予定されています。Retro Remake公式見解では『光学メディア対応はPS1のみ』と言ってますので、少なくとも初期リリース時点でセガサターン、メガCD、CD-ROM2、NEOGEO CDの光学ドライブ対応は"してたらいいな"の状況であることに注意です。PlayStationに限って言えばSuperDockでダンプ後、SSDに保存したイメージをMiSTerで読み出すフロントエンドが実装されそうですが、独自仕様が過ぎると日々活発に更新されているMiSTerを搭載したメリットが無くなる為、具体的な仕様について続報を待ちたいところです(方針がふわっとしてて正直わからん)ちなみにMiSTerはネットワークストレージにも対応してますので、NASでゲームイメージ読み込むなんて事も可能です(要Linux知識)

光学ドライブ、SSDスロット、USBハブx4、SNACポートを搭載

じゃあ無敵なの?弱点はないの?

最大の弱点である"価格"こそ克服したものの、課題もあります。

  1. ステートセーブが苦手

  2. いくつかのハードでBootイメージ(BIOS)必須

  3. 海外輸入のみ

  4. UIが簡素

  5. 吸い出し環境が必要


1.セーブステートが苦手

FPGAハードは再現性を重視する為、ソフトウェアエミュレーションの様に端折ったり誤魔化したりできないことから、とにかくセーブステートが苦手です。筆者は実機とFPGA互換機でしかゲームしないので、セーブステートが必要な場合、対応する互換機を選ばないといけないジレンマに陥っています。

FPGAハードウェアのセーブステート対応状況(2026/07/28更新)

2.いくつかのハードでBootイメージ(≒BIOS)必須

セガサターン、NINTENND64、CD-ROM2、メガCD、NEOGEO、NEOGEO CD、ゲームボーイ、ゲームボーイアドバンス、ワンダースワン、ネオジオポケット、Atari LYNX等で動作にBootイメージ(BIOSの更に簡易的なもの)が必要になります。大概は吸い出し手法確立されてるんですが、一部入手が難しいものもあり、ゲームプレイの障害になってくるかもしれません。ちなみにワタクシT4YKはBootイメージの吸い出しにこだわり持ってたりします。


3.海外輸入のみ

みんながんばれ!Deepl翻訳と中高レベルの英語力あれば大丈夫!!

4.UIが簡素

SuperStation One電源ONすると、この画面が出てきます。うーんシンプル、ミニマルの極み。フロントエンドが実装される可能性もあるものの、中身MiSTerなんで結局こっちのUIメインで使うことになると思われます。個人的にはリッチなUI不要派。あたしゃゲームがしたいんです。UI凝る暇あったら本家で発生してないバグ直せよって… MiSTerコミュニティもUIは最低限でよい、が総意ですねぇ。

MiSTer起動画面。ちなみに砂嵐は壁紙に差し替え可能
フォントも変更可能

5.吸い出し環境が必要

Bootイメージと一緒でROMイメージ、Discイメージと吸い出し環境が別途必要となります。これも揃えるの面倒臭いですが、吸い出したイメージは潰しが効きますので頑張りましょう。守ろう著作権!

CDイメージの吸い出し
ROMイメージの吸い出し

終わりに

MiSTerはどうしても電子工作然とした見た目ですし、自分も購入の際どのパーツを買ったらいいのか分からず苦労したこともあり、とっつきにくさを感じる商品なのは否めませんでした。今回のSuperStation Oneは、商業製品っぽさのあるデザインでとっつきにくさを克服。しかも現時点で$179.99 USD(日本円で28,000円位)という戦略的低価格を実現しており、2025年レトロゲーム界の台風の目になる事間違いなしだと思ってます。この機会に多くに人にMiSTer互換機を触れてもらい、MiSTerコミュニティが拡大してくといいなぁ… という訳でSuperStation One発売までの間にMiSTerの遊び方、設定方法、Tips等をnoteなり動画なりで展開していければと考えています。興味のある方、お付き合いのほどよろしくお願いいたします!


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